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子持ち(4人)社会人合格者_予備試験&司法試験向け予備校選択論
利用した予備校については、以下に記しましたが、
予備校で弁理士試験の受験指導を15年以上行ってきた経験を踏まえて、どういった予備校(講師、講義)を選択するのが良いかを、僭越ながら私なりの視点で記します。
導入「社長の言葉はなぜ届かないのか?」
川原さんのこちらのnote(↓)で紹介されていた
この書籍(↓なんと一部無料で読める、3章まで)
これがだいぶ自分の志向に近く、はっきり言語化されていたので、それに触発されてこのnoteを書いてみました。
編集者はイチカワさんで、同書の作成経緯詳細は下記(↓)
こちらのnoteも大変参考になりました。
予備校講師について~『生き方』の反映~
私は、予備校講師は編集者だと思っています。
というのも、例えば、同じ特許法の講義でも、講師によって展開の仕方が全然違う。
特許法という題材を、どのような視点で、どの順番で展開し、どうまとめるか。
それはあたかも編集者。
そこには、その講師の『生き方』が如実に表れると思います。生き様と言ってもいいのかもしれない。
どういうことか?
具体的には、受講生ファーストな講師か?自分ファーストな講師か?分かりやすさを届けようとしている講師か?自分に酔っているだけの講師か?
抽象化すると、相手の事をちゃんと考えられる人か?と言う事。
旧司法試験、弁理士試験、予備試験、司法試験で色んな講師の講義を受けましたが、「うわー!そうだったのか!」と感動する講義もあれば、「何これ?」という講義もありました。
講義内容について~『コンテンツ化』されているか~
上記「社長の言葉はなぜ届かないのか?」では、情報→コンテンツ化の必要性を説いています。そして「コンテンツ」=「心を動かすもの」と定義しています(やや大雑把ですが)。
情報はデータの羅列です。
特許法の分割の要件は✕✕です。効果は▲▲です。条文は44条です。等々
これは頭に残らない。
私たちの記憶容量は1GBしかない。128人いてiPhone1台分。
じゃ、どうするか?
アル・カポネ
『You can get much farther with a kind word and a gun than you can with a kind word alone.』
(優しい言葉に銃を添えれば、優しい言葉だけよりも多くを獲得できる)
つまり、
講義内容を
コンテンツ化=心を動かすものにする
なお、講師視点で言うと、
”speak to head”
ではなく
”speak to heart”であれ
と言う事。
そういう講義内容であるかどうか?
講義内容をコンテンツ化するにはどうするか?
方法は色々あります。
ストリート仕立てにするとか。受講生を主人公にしてもイイ。
急に怒り出してもいい。「これは全然違うんで!間違えたら絶対ダメです!」みたいな。要は講義に転調を入れる。
あとは比較でもいい。
比較は、対象の特徴点を際立てるので「あ、なるほど」となりやすい。
例えば、特許法と商標法を比較すると、お互いの相違点が浮き彫りになり「なるほど」が増える。
で、
答えが先行してしまったのですが、講義においてコンテンツ化する一番のツールは『why?』です。つまり『なるほど』。5W1Hの中で、why、つまり『因果関係』が一番心が動く気がします。
だから、毎年弁理士講座の開始初っ端で受講生に言う事は『この講義ではwhy?となるほどを最大化します』と決めています。
逆に受講生の立場で考えると、日々の勉強においても、『why?となるほどを最大化しよう』とする事で、勝手にコンテンツ化して自分の心と頭に届くのではないかと思います。
まとめ
なんだか、話があちこち飛びましたが
要は
①講師は受講生ファーストな人か?
②講義内容はコンテンツ化(=心動く編集)されているか?
③講義内容に「なるほど!」「転調」「比較」等の仕組みあるか?(②と重複)
と言う視点で予備校を選択すると良いかと思います。
講師との相性とかも大事ではあります。
頑張る受験生が良い講義に出会えることをお祈りしています。