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【学校司書・探究学習】学校司書に関するニュースとおススメのオンライン研修
学校図書館、いや学校教育に関わる全ての人に是非見ていただきたいニュースのご紹介です。
学校図書館現場はもう限界…非正規・最低賃金レベルが約9割 学校司書「やりがい搾取」の実態 (ライター 飯田一史さん)
私自身、元教員でありながら、7年ほど前に志を持って学校司書職に転向し、現在、学校司書として3校目に勤務していますが、この記事を見て、もうすべてがその通り!の内容でした。学校司書として日々、誇りとやりがいと使命を持って勤務していますが、やはり雇用の問題は、生活に関わってきます。学校の蔵書以外にも自分で良書の研鑽を積みたいものの、本1冊購入するのも憚られます……(教員についている研究費などはもちろん支給されません。)そして、学校司書の位置づけ・扱い……パワハラやモラハラまがい……分かる分かる……。
法的、制度的な課題以外にも、職場環境に関する声として、一人職場による孤立感・相談相手の不在や、職員室に机がなく、教員から情報共有もなされず疎外感を抱いていること、子どもたちにはICT機器の使い方の指導を求められるのに司書に対してはタブレットやPCなど必要な機器が支給されないこと、そもそも教職員が司書の仕事に対する理解が欠如していることなども挙げられている。
「子供たちのために良い読書環境を整えて、子供たちと指導される先生方の探究学習を支援したい」という学校司書の善意に乗っかって、学校司書の雇用制度や学校の探究指導プログラムが追い付かないことに憤りすら感じます!
ちょっと暗い気分になりそうですが、一方で、最近受講した全国学校図書館協議会主催のオンラインセミナー(動画配信)のご紹介もさせていただきます!こちらは有料のセミナーですが、1500円で視聴する価値のある内容でした。
探究・情報活用のカギは「学校図書館」に~情報活用授業コンクール受賞校実践発表【学校図書館セミナー2024】
(以下、サイトからの転記)
AI時代、児童生徒の力をどう伸ばしていくのか。今までにない問題に対応できる人間としての力を付けるためには、どうすればいいか。――さまざまな教科で授業を広げ、深め、豊かにし、資料・情報を活用する力を育むには、「学校図書館」がカギになります。学校図書館は、資料・情報活用能力の育成を図り、教科横断的な授業、探究学習をはじめ、さまざま授業に関わることができます。
*学校図書館を使うとこんな授業ができる、学びが広がる、深まる。
*学校図書館が他機関と連携し、多様な学びを行うことで、探究学習のスキルアップを図る。
*学校図書館が中心となって、教科を結び、学校全体で情報活用能力、言語能力を育む。
など、具体的な学校図書館活用のカギを実践事例から学びましょう。今回は、第4回情報活用授業コンクールのキハラ賞、情報活用推進校の実践事例をご紹介し、そのヒントを探ります。
詳細は紹介できないことになっているのですが(是非ご視聴下さい!)、特に実践発表2校目の、学校法人鶏鳴学園 青翔開智中学校・高等学校の「中学理科における探究的な学びと図書館・博学連携~単元『進化』『宇宙』を題材に~」が素晴らしかったです。鳥取県のまだ比較的新しい私立学校さんでしたが、私がこれまで見てきた様々な学校の探究学習の中でも1番といって良いくらい、教科担当教員と学校司書の協力体制、学校全体の探究学習プログラム、そして外部の施設・学芸員との連携が抜群でした!「探究学習」をこれから本格的に始めたい、または現在「探究学習」を行っているものの何か上手くいかないな……と思っている学校関係者・学校図書館担当者の方々におススメです。