「~年問題」の古い暦が原因の社会パニック予定のもの(2012年問題(マヤ文明の人類滅亡説)、2026年丙午(ひのえうま)で日本で出生率が低くなる、旧暦2033年問題で六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)の計算などが不可能な年)


自分は書いている中の人が、辞典の校正をしている辞典学者なので、
・ややこしい古い暦が原因の社会パニック予定の「~年問題」というやつの今後の予定
の説明を書いていきます。
「古い暦」が原因の社会パニックでは、「2012年問題(マヤ文明の人類滅亡説)」というのがあったので、どういう社会パニックが起きたのか?の目安になるので、そこから解説していく。
社会パニックというのは、「知識が無い」から起こるものであって、事前に、きちんと知識があれば回避しやすいものです。

<2012年問題(マヤ文明の人類滅亡説)>

現在、世界のカレンダーは、「グレゴリオ暦」系の「西暦」を使用している国が大半です。
本来の古くからの「暦」というのは、「天文暦」の事なので、「観測している天体」の基準の違いによって、大幅に根本から違う概念の「暦」が世界中で使用されていました。

(「観測している天体」の基準の違い)
・太陽
・月
・金星

世界のほとんどの古代文明では、「太陽」と「月」の観測(補佐的に「惑星」と「星座」)を基準とした「天文暦」を使っていましたが、「アメリカ大陸の先住民族では、「太陽」と「月」と「金星」の3つの天体を特に詳細に観察していました」
という大幅な違いがあって、
・「金星」を基準にした詳細な「天文暦」
の考え方がわからない世界中の国では、
・2012年問題(マヤ文明の人類滅亡説)
というわけのわからない社会パニックが当時起きました。

・マヤ文明の暦が2012年12月21日~12月23日頃までで「1つの区切り」ポイントの終了日になっていた。
事が原因です。

「マヤ暦」の周期計算の仕組みは、「十干十二支」の「干支」の動物の周期を使うカレンダーを使う日本人や中国人などアジア系の人達には、とても簡単な「周期計算」の仕組みだったのですが、欧米人にとっては、この「周期計算」の考え方がわからず、そこに、「千年王国などのキリスト教徒的な終末論」の話を混ぜてしまったために起きた社会パニックだった。

(「マヤ暦」の周期計算の仕組みは、「十干十二支」的なループ周期計算と同じ)

要するに、
・「マヤ暦」の周期計算の仕組みは、「十干十二支」的なループ周期計算と同じような考え方
なだけであって、
・アジアで多く使われる「十干十二支」の「干支」の動物の周期を使うカレンダーでは、「10(十干)」と「12(十二支)」を順番に組み合わせていくと、「60種類」で、元の「還暦」の「十干十二支」の漢字の組み合わせに戻る。
というだけの話で、「終わり」では無くて「ループ」だった。

・マヤ暦は二十進法(20)を採用していて、マヤでは神聖な数字の「13」と、「十干十二支」的な発想で循環させていくと、全ての組み合わせが、「260」あって、この「260日」の全ての日に、名前が付けられていて、その考え方も、アジアの「十干十二支(甲子、乙丑、丙寅、・・・とかの「60」で「還暦」に戻るループ漢字)」とまったく同じです。
実際には、もっといろいろな「マヤ暦」で使われる重要な「周期ループ」の数字がいくつも使われているが、考え方の根本は同じ「ループ周期」するカレンダーの仕組みというだけです。

「古代マヤ暦法」の詳細については、次のホームページの周期計算方法を読むとわかりやすい。

(古代マヤ暦法)
https://period.sakuraweb.com/data/Mesoamerica/Maya-calendar.html

『マヤ族が用いた暦法。1年を365日とする太陽暦であり、閏日に相当する日は置かれない。
1か月を20日、1年を18か月とし、残る5日を厄日とする。
日数は20日と13日の独立した周期を組み合わせ、ツォルキンという260日周期で循環する。
マヤ暦は二十進法を採用している。
1太陽年は20×18+5=365日であるから、1年で5日分ずつ日の名称はずれていき、52年を経過して同月同日に同じ名称に戻る。52年を「暦の周期」とよんでいる。
マヤ人は石碑をつくり,統治者の治世における重要な出来事を記録したが,その際に日付をより正確に表現するために,基準日から経過した日数を示す長期暦をつくりだした。長期暦の 1周期は 5125年である。
多くの歴史家は,長期暦の基準日は,前3114年8月11日とされる「4アハウ8クムク」であり,それが 2012年12月21日に一巡すると考えている。』

アジア圏の「十干十二支」の「干支」の動物の周期を使うカレンダーでは、「10」と「12」という2つの数字の全ての組み合わせが「60」で「還暦」に戻るという「ループ」カレンダーの発想は当たり前だったので、この「2012年マヤ暦終末論パニック」というのは、一部のキリスト教徒以外にはあまり起こらなかったが、欧米では、「キリスト教終末論」や「黙示録」という別の発想に脳が浸食されてしまっているので、結構、当時、社会パニックが起きた。

また、「アメリカ大陸先住民族」の人種の顔を見ればわかる通り、「アメリカ大陸先住民族はアジア人の顔をしている」事や、アジア圏の「十干十二支」と同じような発想の「ループ」カレンダーを使っている事などから、「アメリカ大陸は、本来は、アジア圏である」というのが正確な所でしょう。

<2026年丙午(ひのえうま)で、日本で出生率が低くなる可能性>

日本では、古くからの「迷信」だが影響力の強い話がいくつかあって、その1つが、
・丙午(ひのえうま)で、日本で出生率が低くなる。
というものです。

(丙午(ひのえうま)の迷信伝承)
https://jpnculture.net/hinoeuma/

『日本の出生率のグラフは、丙午(ひのえうま)の年だけ極端に下がるという特徴があります。
この原因は、古い物語の迷信が原因です。

(陰陽五行思想の考え方)
・十干の「丙(ひのえ)」は、「陽」と「火」という「燃える」要素が重なる運気を持つ。
・十二支の「午(うま)」も、「陽」と「火」という「燃える」要素が重なる運気を持つ。
・この「丙(ひのえ)」と「午(うま)」の重なる「丙午(ひのえうま)」は、「燃える」要素が重なり過ぎている。

(八百屋お七の激しい恋物語)
丙と午は共に五行思想の「火」の運気を持ち、陰陽説の「陽」の性質を持つことから、激しく燃えさかることを表し、中国では昔から丙午の年は火災が多く災いの年であると信じられていました。
この考え方は日本にも伝わり、丙午の年は特に火災に気を付けていたそうです。
そして江戸時代に、1666年(丙午)生まれの八百屋お七という女性が「火災が起これば愛しい彼に会える」という激しい恋心を抱き、江戸の町に放火した事件が起こり、「丙午生まれの女性は気性が激しく夫の命を縮める・夫を食い殺す」という迷信ができたといわれています。
江戸時代、火災は町を焼き尽くす恐ろしいものでした。
放火事件と、その原因がお七の激しい恋心ということが結びつき、丙午の女性に対する恐怖へと結びついたと考えられています。』

という「迷信」が、日本ではずっと近代に入っても信じられてきたので、わけのわからない「祟り」で「都市部大火災」などが発生しないように、「丙午(ひのえうま)で、日本で出生率が低くなる」という謎の現象がずっと起きている。

「縁起担ぎ」で、結婚式を挙げる年を1年間ずらす位のリスクは、度を超えて大きく無いために、「結婚式を挙げる年を1年間ずらす」カップルが多くなる年回りになりやすいようです。

<2033年問題(旧暦2033年問題)で六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)の計算などが不可能な年>

先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の6つからなる「六曜」という昔からの日本でカレンダーに書かれてきた計算手法が、「2033年だけ計算できなくなる欠陥」があります。
「六曜」は、日本では、冠婚葬祭の縁起の良い日、悪い日を決める基準として現在でも使われている基準の1つなので、「2033年問題」では、その関係の社会パニックが起きる可能性があります。

(友引が無くなるかもしれない2033年問題とは)
https://www.gojyokuru.net/syukatu/other/381/

『六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)の計算の考え方は、「天保暦」を基準にしています。
古代から世界中で使われている「天文暦」は、天体の動きというアナログの動きを観測しているものなので、ピッタリとデジタル的な数字計算通りに動いていません。
日本は明治6年(1873年)から、万国共通のグレゴリオ暦(太陽暦)を採用した結果、「日本独自の日本の和暦の観測や計算手法の微調整をしなくなってしまったので、どうしても調節が不可能になる時期があります。それが、「2033年」に来る」というわけです。

(天保暦のルール)
暦を作成する上でいくつかのルールがあります。その中で、代表的で分かりやすいものをご説明しましょう。

・新月を月の初日とする
地球から見て月と太陽が重なり、全く月が見えない新月のことを「朔(さく)」といいます。その朔日を月の初日つまり1日と設定します。

ちなみに「ついたち」は、「月の始まり」を表す「月立ち」が転じたものです。「朔」一文字でも「ついたち」と読みます。

・月は、二十四節気という季節を表す指標を元に決められます。
二十四節気は、交互に配される12の節気と12の中気で構成され、中気の日を含む月の名称が、その中気に該当する月名となります。

(二十四節気)
節気 中気 天保暦の月
立春 雨水
啓蟄 春分 2月
清明 穀雨
立夏 小満
芒種 夏至 5月
小暑 大書
立秋 処暑
白露 秋分 8月
寒露 霜降
立冬 小雪
大雪 冬至 11月
小寒 大寒

そして、初めに夏至を含む月が5月、冬至を含む月が11月、春分を含む月が2月、秋分を含む月を8月として、その前後の月を決めていくというのがルールです。

2033年に起こる問題とは
これまでは調整(閏月)によって不都合が生じることはありませんでした。しかし2033年には、ルールどおりに暦を作成することができないといういくつかの不都合が初めて発生します。その代表的な問題が次にあげる『9月か10月が無くなる?』問題です。

2033年の9月以降の新月(朔日=1日)と、天保暦ルールで月を決める要素である二至二分(夏至、冬至、春分、秋分)を、グレゴリオ暦で整理すると次のようになります。

新月(朔日)|  二至二分(中気)     |  天保暦
9月23日         |  9月23日(秋分)      |  8月1日
10月23日       |                               |  9月1日?、10月1日?
11月22日       |                               | 11月1日
                      |  12月21日(冬至)     | 11月

表をご説明しましょう。9月23日(グレゴリオ暦)の秋分は8月に配置されますが、新月なので必然的に天保暦の8月1日となります。そして、冬至は12月21日(グレゴリオ暦)なのでこの日はルール上天保暦の11月に含めなければなりません。すると12月21日の直前の新月が11月22日(グレゴリオ暦)なので、11月22日が天保暦の11月1日となります。

この2つの新月の間の新月の日、つまり天保暦で1日とすることができる日は10月23日(グレゴリオ暦)しかありません。お分かりでしょう、天保暦の9月1日と10月1日のどちらかが消えてしまうため、暦を作成することができないということなんです。』

((国立天文台)旧暦2033年問題)
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/topics/html/topics2014.html

((wikipedia)旧暦2033年問題)
https://ja.wikipedia.org/wiki/旧暦2033年問題

こういった「古い暦の計算の欠陥」が原因の社会パニック予定が出ているので、注意しましょう。


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