1ヶ月書くチャレンジDAY8 悲しくなる嘘をつかないで
成長に伴って、最近嘘をつくことを覚えはじめた5歳の娘。
先日も、服薬の必要があるくすりを飲んでいないのに飲んだ!と嘘をつき、大げんかに発展してしまいました。
私が怒る理由は、つかれて悲しくなる嘘はつかないで、という点です。
小さい頃から私の母は、人が悲しくなる嘘を言わないんだよ、と私に教えてくれました。
母が幼い頃の4月1日の朝、お母さんから大好きないとこのお姉ちゃんが来るという話を聞いたそうです。
いつ来てくれるかな、たのしみだな、とその日はわくわくそわそわしていたが、日が暮れても一向に来る気配がありませんでした。
お姉ちゃんどうしたのかな?と不安に思い、お母さん、いつ来るの?と聞いたら、
あらやだまだ信じてたの?今日はエイプリルフールよ?
と言われたそう。
大好きなお母さんに、大好きなお姉ちゃんがくるという、嘘をつかれた。
悲しい気持ちでいっぱいになった母は、それ以来エイプリルフールなんてだいっきらい、と思って生きていたそうです。
その話を聞いたとき、私は幼心にお母さんかわいそうだな、と思っていました。今は、小さな子どもだった母の、ずっと楽しみにしていたからこそ傷ついた心を思うと胸がぎゅうっと締め付けられます。
祖母にしてみればイベントに乗じたほんの冗談だったのかもしれませんが、時を経て母親になった私は、この話を思い出すたびに自分の子どもをこんな気持ちにはさせたくないと強く思います。
私はこれまでの人生の中、大事な人に信じられないような、とても傷つく嘘をつかれたことがあります。
信じている人に傷つく嘘をつかれた事は、相手がそんなつもりじゃなかろうが、嘘ついたことを忘れようが、ずっと消えずに残ることをその時学びました。
大事な人に傷つけられたからこそ、母の言葉の重みと、絶対に私に傷つく嘘をつかなかった母の愛を感じています。
娘の嘘をつく理由も、怒られたくないからとかなのかな、とも思います。
その気持ちも分かりますし、本当のことを話すとこうなるかも、と自分で考えているというのは成長のひとつなのだろう、とも思います。
ですが、他の人が傷つくような嘘をあえて使うようには育ってほしくない。そして、そんな風に傷つけられる経験もしてほしくない、という親の願いも込めて。
なので、嘘をついたと私とけんかするときは、相手が傷ついたり悲しい、という気持ちになるからだよ、と伝えるために怒ります。
難しいですが、怒られたからますます言わずに嘘をつこう、とならないようにしたいところです。
娘とは、嬉しいこと以外にも悲しいことなども、何かあったらお母さんに話そう、と思ってくれる関係をずっと築いていけたらいいな、と思います。
ブラックジョークやフェイクニュース、どっきりなども、誰かが悲しくなるものは今でも見ていていい気持ちがしません。
エイプリルフールも、みんなが楽しくなったり、幸せになるジョークがもっともっと広まるためにあればいいと思います。