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「オモチャ捨てるよ!」はインナーチャイルドからのメッセージ

息子(4)がとにかく散らかす。

散らかすのが彼の仕事だから仕方ない。
子育てしていれば,家の中は常に散らかってるのがデフォルト。

と頭の中では分かっているのに,
どうにも散らかされた時の自分の反応が過剰でいつもキツめに怒ってしまうということが続いていた。

そして必ず息子に言っちゃうセリフが

「片付けないなら(大事にしないなら)全部オモチャ捨てるよ💢💢

時に言葉だけでは済まず
わざと息子が見ている前でゴミ箱に捨てたこともあるし,散らばったアイロンビーズが一向に拾われなかった時には,腹いせに掃除機で全てを吸い取ったりして,パニックになるほどに息子を怒り狂わせたこともあった…
(こうやって書いてるだけでも最低)

そしてふとこう思った。

私のこの「片付いていない」ことへの過剰な怒りはなんなんだろうか,と。
加えて

「片付けられていないもの=大事なものではない」

という
自分のこの思い込みは一体どこから来てるのだろう。

なぜ自分はここまで意地悪なことを息子にしたくなってしまうのか。

そんなことが引っかかったので,セルフコーチングでその根っこを探ってみることにした。

NLP(神経言語プログラミング)コーチングのスキルである「タイムライン」という手法は,自分の過去や未来に意識を向け自分の潜在意識にアクセスする。
そうすると自分でもすっかり忘れていたようなむかしむかしの記憶が呼び起こされて,今の自分の思考や行動に影響を与えている「ヒント」が見つかることが多い。

そして今回登場したのは
小学校1年生の頃 の私だった。

私が小学生の頃,父が気まぐれに「家の大掃除」と称して,父の目についた「邪魔なもの」をどんどんとゴミ袋に詰めて捨てるということをしていた。

行われるのは大概ゴミ出し当日の朝。
ゲリラ的に突然リビングや子供部屋に入ってきて「きたねーな!」と怒りながらその辺に置いてあるものを手当たり次第にゴミ袋に詰めていくのだ。
父による定期的なこの暴挙によって,私は自分が大切にしていたものをいくつか失った。

母が徹夜で作ってくれた可愛い刺繍入りのお稽古バック,学校に持っていかなければならない道具など,気付かぬうちに捨てられてしまったものもあった。
そして,この経験によって当時の私は心に深い傷を負いながら「大切なものはきちんと片付けなければいけない」という父の教えを胸に刻むことになった。今,もしこんなことをされようものなら怒り狂って,父からゴミ袋を奪い取って,中に入っているものを全て引っ張り出して「ふざけるなー」とでも言ってやりたいところだが,当時の私にはそんなことはできなかった。
ただただ父が怖かった。
だからどんなに腹がたってもショックでも「片付けない私が悪い」と最終的には思い込むようにしていたのだった。

そしてその癒えぬ傷を抱えた私のインナーチャイルドが,数十年の時を経て息子に対して私に父と同じことをさせていたのだった。

幼い私はこう言った。
「片付けの大切さを子どもに教えることと,子どもが大切にしているものを捨てる行為は全く別物だよ」と。

ホントそう。
改めてごめん。息子・・・。

そしてその後,私は小1の私を全力で慰めた。
ついでに当時の父(改めて思い出したら今の私とほぼ同じ歳だった!!)に対しても言いたいことを言わせてあげた。
我慢なんかしなくていい。言いたいことは言わなきゃ伝わらないんだから。そんな苦しい気持ちを飲み込んじゃだめだ。

その後私は息子に心の底から詫びた。

「あなたが大事にしているものをわざと捨ててしまったこと,本当にごめんなさい。謝っても許されないかもしれないけど,ママが間違っていました」

それに対して息子は
「自分がママを怒らせてしまうくらいちゃんと片付けてなかったのが悪いから,いいんだよ」と言った。

あぁ,まずい。
この発想のまま彼が大きくなったらきっと親になった時再び今回の私と同じようなことを繰り返すだろう。
3世代に渡る連鎖が続いてしまう…

息子の優しさに感謝しつつも,負の連鎖を断ち切るべく
「捨てたことはママが悪い。どんなことがあっても人の物を勝手に捨てるなんて許されません。」
と言うことを再度伝えた。
それと同時に

「でも,みんなが使う場所に自分のものを置きっぱなしにしていたりすると,誰のものか分からなくて無くなったり,間違って捨てられてしまうことはあるかもしれないよね。」

と言うことも併せて話した。

そしてそれ以来「片付いていない状態」に対する私の過剰な反応はなくなった。
息子は相変わらず散らかすし,汚ければもちろんイライラはする。

でも以前のように「捨てるよ」と言って悲しむ息子の顔を見て一瞬だけスッキリするという行動は完全に手放すことができるようになった。何より散らかしたままでも「そこまで怒らなくていいか」と思えることがラクだ。

そして怒られなくなった息子は
時々ビックリする勢いで,片付けるようになった。
無茶苦茶に散らかしたあと,ピカピカに片付けてキレイになる,というその変化が面白いらしい。
子どもってホント面白い。

そんなわけで
少しずつ自分の中の「しこり」を解消していくと,子育てはどんどん楽しくなるし,
子育てで壁にぶつかった時向き合うべきは
我が子の前にまずは自分なのだ,
ということを改めて感じる。



頭では分かっていても
なかなかやめられないこと
言っちゃいけないと分かってるのに
言わずにいられないこと

手放せない理由は潜在意識の中にあります。

子育てしていると
そういうモヤモヤしたことが山のように出てきますが、全てが自分の課題を解決するチャンス。

子育ては自分育て。


コーチングを通して
子育て中のママが自分と向き合うためのサポートをしています😊


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Mariko
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