行間を訓む vol.22 Blue Journey 1st DIGITAL SINGLE 公開記念 ~ 湊あくあ / 宝鐘マリン / 角巻わため「僕は独りだ」 編 ~
プロローグ
皆様どうもおはこんばんちは!最近専らホロ起因でお金を使って結果的に経済を回す傾向にあるつななです。あっ、ちなみにフロライフ(極楽湯コラボ)はすごく良かったぞ。(ダイマ)
正直表題曲がホロに偏りがち疑惑がある今日この頃ですが「鉄は熱い内に」という免罪符でどうにか許して頂きたいところ…。
というわけで2023.03.19. ホロライブ4thフェス&EXPOイベントのDAY2終了間際に発表された新音楽プロジェクト、その名も「Blue Journey」。今回はその記念すべき第1弾がリリースされたということなので早速クローズアップしたく今回筆を取りました。
イベント開けの翌日03.20.にはティザーMOVIEと共にハッシュタグ「#僕らの旅は群青だ」が投稿され注目を集めました。そして4月13日。ホロフェスでの告知から約1ヶ月、Embark MOVIE の公開(※Embark=乗り出す,着手する=はじめる≒プロローグ的な意味)と共に謎のヴェールに包まれたプロジェクトの序章とも言える部分の情報が公開されました。
そしてこのメッセージ ▼
―――もうね、曲のタイトルもそうだけど色々意味深すぎて。気になっちゃいましたよね。それはもう「早く訓んでみたいな」と思わされるぐらいには。何かが始まるようなわくわく感に包まれました。
そして参加者の一覧と1stシングルの歌い手の欄に推しである「角巻わため」の文字。そして意外性のあるキャスティング。(あくあマリンに挟まる羊ってコト…!?)今までこのようなラベリングではあまり見かけなかった且つ見たことがない3人の組み合わせだけに期待値が爆上がり。イベントも良かったけど一体どこまで我々を楽しませてくれるんだホロライブよ…。(限界ヲタク)※お陰様で公開日が待ち遠しくなりました。
今回のプロジェクトはホロライブタレント総勢23名が参加するそうで、「IDOL PROJECT」やDECO*27さんとのコラボ「holo*27」をはじめとする明るく元気なイメージとは打って変わった雰囲気。コインで例えるなら「裏」といった印象の企画のように思えます。
待ちに待った4月17日午前0時のプレミア公開では多くのファンがコメントで見守る中、私もその独特な世界観と歌声に酔いしれました。
初見の方、もう一度という方は下記から是非一度ご試聴下さい!▼
んーーーー、良い。(無事に語彙力タヒ滅)湊あくあさん・宝鐘マリンさん・角巻わためさん3名それぞれの歌声とハーモニーもさることながら、曲の雰囲気とメッセージ性の強さから、なにかを心に訴えかけられているような気がします。
そして公開翌日の4月18日には10万回再生を突破したことから、客観的にもこのプロジェクトの注目度が高いことも窺えます。
それでは誠に勝手ながら本記事のタイトルにもあるように「このエモさはなんだ」という部分を探るべく、動画を視て・歌詞を見て・読んで・訓んで、誰かの心の旅路を歩んで行きたいと思います。どうぞお付き合い下さい。
注)セクション分けや歌詞の内容の考察ついてはあくまで筆者の個人的主観です。私自身は専門家でも何でもありません。もしかすると表現や言葉使い等に間違いもあるかもしれませんし、解釈違いが起こることは否めませんので万一の場合はご容赦ください。
歌詞訓み (§1)
ぽつりぽつりと感情を吐露するような詞から始まり、疾走感のあるメロディーと共にタイトル掲出で物語は紡がれていきます。
周りに合わせて笑っているが本心からではなく、事実を言葉に出来ずに誤魔化したという後悔が残った。結局また大切なものを見落としてきてしまっている。そんなことをしている自分はやはり孤独だ。
毎日決まった道を走る電車と同じ、また結局慣例の如く同じ道を通ってしまう。電車の窓から夜の外を見やると、流れる景色にぼやっと映り込む自分の姿が見えるが、今の自分の姿を間接的にであっても見たくなくて目をそらした。
出てくる言葉は決まって「違った」・「想定外」といった言い訳ばかり。怖くて現実を見ることが出来ないし、不安から自分を肯定して言い聞かせることしか出来ない。
気が付けば多くのものを失ってばかりだから、後悔の連続する日々で嫌気が差す。残ったのは失敗や後悔も含めて全てリセットしたいという願望だけ。他から与えられてばかりで受動的な自分であることにいつも失ってから気付かされる。そしてぽつんと独り取り残される。
歌詞訓み (§2)
ノイズが入った自室のテレビに映像が映し出され、ゆっくりと語るように物語のページが捲られていきます。
過ぎ去ったあの日の後悔が今でも時折頭にチラつく。毎日その繰り返しだ。だから見慣れた自室の風景(日常)は目に見えないように背後に向け、窓から見える彼方の景色(理想)に思いを馳せる。
嗚呼、自分はどうしてずっとこのままなのか。いつまでずっとこうしているんだろう。 何故?どうして? 自分のことさえ分かりきれず理解し合えないまま、いつまでも繰り返し。
失敗して、間違っての連続で嫌気が差す。いっそ人生や関係もリセットしたいのに。だからといって抗うわけでもなく、諦めてばかりの自分であることを間違って初めて、喉元まで突きつけられて気付く。自分はなんて愚かなんだろう。だから現状維持なんじゃないか。
そんな単調な毎日だからかもしれない。いつしか過去が霞んで見えなくなり、記憶も曖昧になって、心さえも蝕まれて燃え尽きた灰のように崩れ去って。ただ残るは開いた傷口と実在しないはずの幻影に怯える自分。
受けたはずの痛みすら忘却の彼方に飛ばしてしまうくらいなら、自分の存在証明だけでも良いから必死にもがいて心に自分を思い起こす。だから僕は孤独な旅を続けている。
気が付けば手から零れる真砂の様に多くのものを失ってばかりだから、いつも何度も後悔の連続する毎日に嫌気が差す。やり直したくても後の祭りだというのに。いつだって馬鹿なのは自分だと思い知らされて、今の今になってやっと気付かされた。
だから僕はいつだって独りのままなんだ ―――
エピローグ
あくたん、船長、わためぇ。3人の歌声が歌に描かれた感情表現を補い、「悔しさ」や「もどかしさ」といった負の感情を内包した心の叫びを謳う。今までホロライブに無かったレーベルコンセプトのイメージを決める一発目をドンと顕現してくれた、そんなナンバーでした。「こんな歌声も出せるのか!?」と思った方は私だけではないはず。
今回のMVではとある男性にフォーカスを置き、本当の自分に嘘をついたり、信じて進んでみたら思っていたことと違っていたり、自分を責めたりという心の中で葛藤をしている様子が描かれていました。人間誰しも楽しいことばかりでなく、悩みはつき物です。悩みは自分で考えてしまうほど負のスパイラルに陥りがちだと思います。実際、物語に出てくる男性の描写には無機質な建物や電車・施設などは存在しても、登場人物である自分以外の人の姿が無かったですね。
でも、逆に言うと「見えない・見ようとしない・焦点を合わせない」だけでそこには誰かが存在していることが分かる描写もあります。つまり、自分にスポットライトが当たっているだけで、活動している「他者」が存在する。悩み・葛藤し・足掻き・もがき・苦しんでいる自分という「ひとり/一人」の「個」の存在、その沢山ある「個」が集合してこの世界は成り立っているとも言えるでしょう。
悩むときは「一人」だから「孤独=独り」を感じてしまうという部分にフォーカスされた楽曲ですが、だからこそ人間らしさがあって、リスナーの心に重く響くようなナンバーに仕上がっているように私は思いました。
今後も5月15日リリース「君になりたかった」・6月19日リリース「あの日の僕らへ」と続きますが、今後の楽曲情報に要注目ですね!なんだか、個人的には表題からして3本に渡って物語が続くような気がしますが、果たして!?
Blue Journey 公式チャンネルとTwitterはこちらです!▼
Blue Journey 公式Twitter:https://twitter.com/blueJourneyinfo
それではまた次回の「行間を訓む」でお会い致しましょう!👋
群青な心の旅路は始まったばかり!
2023.04.23. つなな