行間を訓む vol.15 ~AZKi「画面の中の君が好き」編 ~
プロローグ
開拓者のみんな~、こんあずき~!!⚒️ ホロライブ所属、音楽専門レーベルからはじまり、現在まで幅広く音楽活動を続けている歌姫「あずきち」こと「AZKi」さん。
今回はバーチャル歌姫な彼女の楽曲にスポットを当て、行間を訓んで参りたく思います。どうもご無沙汰しておりましたつななです。(・ω・ )ゞ
僭越ながらAZKiさんについて簡単にではありますがご紹介させて頂きますと、ホロライブ内に創設された音楽特化型プロジェクトから2018.11.15.付でデビューされたVsingerさんです。フルネームは「Virtual Diva AZKi」、ファンネームは「開拓者」。(「私と一緒に世界を創ってくれる」ということで)その後、1stライブ開催時の 2019.05.19.に正式に「イノナカミュージック」というレーベルが設立され所属をホロライブから移して活動されました。余談ですがその際に「すいちゃん」こと「星街すいせい」さんも個人勢から所属を移されています。残念ながらプロジェクト主宰でAZKiさんのプロデュース担当のツラニミズ氏がAZKiさんへのマネジメント・プロデュースから退任し、2022年3月31日をもってプロジェクトを終了することに伴い、同年4月からホロライブに移籍され、現在に至ります。また、クリエイターとして自ら作詞や作曲を手がけながら、多くの曲を世に送り出しておられます。
名前に「Azki」や「AZUKI」表記ではなく、「U」が無く「i」だけが小文字で表記されている点についてはAZKi 1st ALBUM『without U』に収録されている「without U」の歌詞に意味の真意が綴られているそうですので別途そちらをご覧くださいませ。
Vtuberとしてのルックスを「新衣装」「新ビジュアル」「モデル変更」等行ったり、ブラッシュアップを計ることは昨今では珍しくない感覚ですが、AZKiさんの場合は直近の配信2022.11.15.の4周年記念新ビジュアルお披露目の部分で4回目となり、これまでに3回ほどお色直し(?)をしておられます。みなさんはどの衣装がお好みでしょうか。
さて、今回は数多くリリースされているオリジナル曲の中から2021.12.12.にリリースされました、「画面の中の君が好き」をPICK UPさせて頂きました。選考理由としては、Vtuberは画面ありきの職業であるが故にこの題と内容はVtuberとVを推すファン(我々)の様相を表すような「行間」を感ぜざるを得なかったというところです。
初見の方やおさらいしたい方は是非下記から一度ご試聴下さい!▼
――― いかがだったでしょうか。AZKiさんの語りかけるような歌声と迫り来るような曲調が、心の底から湧いてくる思いの丈を表現しているようで、静かなる感情の中に燃え上がるような情熱を感じるような一曲だったように私は感じました。早速ですが次の章から再度歌詞に注目して振り返り訓みをしていきたいと思います。
注)セクション分けや歌詞の内容の考察ついてはあくまで筆者の個人的主観です。私自身は専門家でも何でもありません。もしかすると表現や言葉使い等に間違いもあるかもしれませんし、解釈違いが起こることは否めませんので万一の場合はご容赦ください。
歌詞読み【§1】
創り上げられたバーチャルの肉体に息吹を吹き込み、眩い光を放つ君の姿を初めて目にした時、楽しそうに輝いている君はとても素敵で、心を突き動かされる本物がそこには確かにあった。
画面の中で愛嬌を振りまく君が好き。
画面の中で輝きを放つ君が好き。
他でもない限られた領域の中で動き話す君が好き。
何よりその描画によって創られた君の顔が狂おしいほど好き。
(※溢れる感情を繰り返し叫び、心の本気度と心酔具合を表現している)
その描かれた肖像に生命を宿す本当の君の姿と現実は違うとしても構わない。ただ君が笑えるような世界があり、選択肢があるのなら、扉を開いてセカイの息吹をその体で味わってみれば良い。
嘘であれ本当であれ関係ない。君が確かに生きて活動し、息をして輝いているその瞬間を僕らは見届けたい。だって心から君が好きなのだから。
歌詞訓み【§2】
今の自分のままだと居心地が悪いセカイならば、創られた服とルックスを纏ってみればいい。居心地の良い心の拠り所を見つけるためならば。それで納得がいかなくて辞めたくなったとしても、僕らはファンとしてその意志を否定したりはしない。
君の言葉は深く僕に刺さり、君の歌は僕の心を大きく揺さぶり、そして君の配信に心奪われ夢中にさせられ、切り取られた窓枠の中にいる君が間違いなく僕の精神を歓喜させ、ヒーローの如く僕を救ってくれた。
いつの日か僕がセカイを覗いていた窓枠の外に姿を隠してしまったとしても、確かに君が存在した君のことを君自身が好きで居て欲しい。そうであってくれたら尚嬉しい。
現実の肉体は化粧をした君と違うとしても、君が笑えていればそれでいいと思う。虚構であっても現実であっても、新しい扉を開いて僕に魅せてくれた君の軌跡は確かに僕の心に抱き続けるから。
窓枠の中のセカイが君にとって魂を躍動させるようなことができる糧となれたのであれば、僕はこれ以上になく幸せだ。君の幸せは僕の幸せだから。
エピローグ
Vtuber推しの心持ちを活動者がマイクで拡声的に歌い上げることによってより現実味を増す、そんな内容の歌でした。――― ひと言で言うとかなり深いんです、この曲は。
今や沢山いるバーチャル(仮想世界)の肉体を持つ配信者をネットの海で見つけ、ファンになり、推し活をする。私が推しを見つけたときからの行動そのままです。
しかしながら人生に波と節が存在するように、何かしらの理由で活動を卒業・引退・休止を余儀なくされる方もいらっしゃいます。そこで曲の中において注目されるのが、タイトルにもあるように自分が「推している」のは「画面の中の君」に他ならないのですが、果たして「画面の中の肖像としての君の姿」だけを好きになったのかという点です。
メタい話ですが、過去にも若干触れたように配信者だって人間です。「この人をファンとして推そう」と思った時に第一印象としての見た目・ルックス・声等はとても大事でしょう。ただ、心から好きになるかどうかはその人の人柄、つまり中身である活動者がどんな信条を持って活動しているか、という点も少なからず判断基準だと思います。そういった意味で「画面の中の君が好き」がどの範囲を内包するのか、ファンとして配信者の行動・さらには"中の人"たる配信者にどう向き合うのかというところが謳われているという点で様々解釈できるし、推し事のやり方は人によって違う。だから「深いなぁ」というワケなんです。この沼、深いぞ(知ってる)。
ご興味を持たれた方は是非AZKiさんのチャンネルに遊びに行ってみて下さい!エモめな曲多いのでオススメです!▼
AZKi Twitter:https://twitter.com/AZKi_VDiVA
それではまた次回の「行間を訓む」でお会い致しましょう!
けふも画面にダイブ🏊
2022.11.18 つなな