行間を訓む vol.44 白上フブキ生誕祭2024開催記念 ~「LETTER☆彡」編 ~
プロローグ
『皆さ~ん、こんこんき~つね!ふわふわしっぽの五芒星!あなたの心の一番星☆ Hi Friends!!』――― みんなのお耳にちょコンっと♪ かわいい声が特徴のケモ耳なバーチャルオタク狐、ホロライブ1期生兼ゲーマーズ所属のフブキングこと「白上フブキ」さん。そんな彼女のオリジナル曲が今回のテーマでございます。10月5日はフブキングの誕生日です!おめでとうございます!!!!!🎊🎂🎉
そして今年の生誕祭は3Dライブ「#FBKINGDOMPROLOGUE」の開催が決定しております。これはもう、笹食ってる場合じゃねぇ!!!
僭越ながら白上フブキさんについてご紹介させて頂きますと、「ホロライブ1期生」としてデビューされ、ゲーム配信特化型レーベル「ホロライブゲーマーズ」を兼任する形で他のホロメンと比較すると珍しい形で活動されています。ファンネームは「すこん部」。公式サイトの紹介文では「人と話すことが好きで構ってもらえると喜ぶ。毎日楽しく過ごしながらトップオタクアイドルを目指している。」とあります。特徴的な可愛らしい声と、キャラクター性のある特徴的な配信を活かして沢山のファンを獲得されてきました。
チャンネル内配信での登場人物として、低い声が特徴で同居人の「黒様」こと「黒上フブキ」、謎の約束された勝利の植物「インテリジェンスユニコーン副部長」、謎のホスト狂「ホワイトブリニャン」、はたまたマインクラフト配信ではフブキングのアカウントを乗っ取って登場する「なぞなぞ仮面」など、配信で登場する謎の人物などは非情に興味深いものがあります。一体正体は誰なんだ…なにも…わからないッ…!(神妙)
――― さて、そんな彼女のオリジナル曲で今回の題材である「LETTER☆彡」は、丁度1年前の2023.10.05.に行われた3DLIVE「白上フブキ生誕祭2023 LETTER☆彡」のラストで初披露され、同日にMVが公開されました。そして最後のアレはエモ過ぎた…(詳しくはアーカイブでどうぞ)
未だ聴いたことがない方は是非下記から一度御視聴ください▼
――― いかがだったでしょうか。ご機嫌なリズムとビート・アツい思いが詰まった楽曲だったように思います。
同生誕祭配信では、ビジュアルメンテでLIVE2Dの改編が行われたタイミングに呼応して、3Dモデルのチェンジもライブ内で行われた形で、すこん部は推しの新たな姿を目の当たりにし、新曲まで披露されたらもう床でしょう。
LETTERは文字通り手紙であることは言うまでもありませんが、フブキングからファンに宛てた手紙なのではないかというファーストインプレッションを受けた方は想像に難くないと思われます。どんな手紙を、誰に宛てて認めたのでしょうか。次の章から歌詞の内容と一緒にお手紙を訓んで参りましょう。
歌詞訓み(§1)
親愛なる私の「推し」に心からの感謝を込めて、この手紙を書いています。推しであるあなたの名は私にとってかけがえのない存在であり、私の生きる糧であり今日を生き抜く希望の光なのです。
※Fave=Favoriteの略。お気に入りの、大好きな、お気に入り、大好きなもの。転じて、「推し」。
現実がどんなに辛くたって、あなたが居るなら。あなたの言葉ひとつで私の胸は高鳴り、体の隅々に血を通わせてくれる。"限界化オタク"と呼ばれようとも気にしない。だって、私の生き甲斐なんだから。
凹んでしまって、自分が進むべき道が見えなくなっても、眩い光を放つ「推し」がまた、私の歩むべき道を照らし出してくれる。そのたびにハートを鷲づかみにされて、嬉しさで気絶しちゃいそうになるくらい、推しに真っ直ぐなんだから。
あなたが一生懸命ファンを喜ばせようとひたむきに頑張っている姿を見て、何度も私は前に進む勇気をもらったから、今度は私があなたを支える番だ。ありったけの熱量を込めて声援の讃歌を皆で謳おう。
親愛なる私の「推し」様へ。私の「大好き」が溢れて止まらないので、この高鳴る気持ちを手紙に乗せて贈ります。
あなたが夢を叶える物語を観測すること、それが私の人生をより豊かにしてくれた。あなたのその笑顔こそ、私が生きる活力であり歩き出すための動力源となってくれるんです。
あなたはいつも私の心の一番星。あなたが見たい景色のためならどこまでも私はついて行く覚悟があるよ。だって私はあなたの一番のファンだという自負があるから ―――
歌詞訓み(§2)
私の中の"幸せ"の定義を塗り替えたのは他でもなく「私の推し」であり、「推しと共有する時間=幸せ」であるということを噛みしめながら日々を過ごしている。たとえ配信を通じて会えない時間が増えてしまったとしても、更なる「好き」「会いたい」という思いを増幅させてくれるから、苦にならないんだ。
ふとした瞬間に魅せる悪戯な顔も、SSRな瞬間として私の心の中のチェキアルバムに大切に仕舞われる位に最高なスパイスとなってくれる。そんな素敵な推しの姿を私の次の世代、いや未来永劫まで語り継げるようななにかを私が創り上げたいくらいに、思いが止まることはない。
今この時・瞬間、あの時のあの瞬間。思い出せばキリが無いくらいに沢山の思い出が両手から溢れんばかりにあるけれど。
あの時の感情や気持ちを共有することができたのなら、私達の絆として輝く宝石の様に結晶化し、形となって後世に語り継がれるだろうから。
今だからこそ、推しのあなたに伝えたい。力強く歩み続けるあなたに「頑張って!」なんて言えないけど、「大丈夫」という後押しの言葉だけで私のこの熱い気持ちが伝わるかな…
日増しに強まるあなたへの「好き」の気持ちのお陰で、目を輝かせて推し活ができる自分を少しだけだけど好きになることができたんだよ。
そう、あなたはあなたらしく笑顔を絶やさずに楽しんでくれてさえいれば私はそれでいい。それを切に心から願っているのは私だけじゃないはず。
夢を繋ぐステージに立つあなたへ送る声援だけでは伝えきることができない。だから、あなたへの「大好き」の思いをかき集めて書き散らした「手紙」という形で親愛なるあなたへ贈らせて欲しい。
有言実行をしていくあなたが語る夢は決して白昼夢で終わらせることはなかったし、これからも白昼夢で終わらせたくはない。そんなひた向きで素敵な貴方だから推そうと決めたし、貴方が起こす奇跡の目撃者として在ろうとするから私の人生が華やかに彩られ、形作られていくんだ。
夜空に輝く一番星としていつも私の心の支えになってくれるあなたが、変わらずに在り続けて欲しいという願いをこの夜空に託し、そんな日々を信じながら。私はあなたにずうっとついて行くし、思いと感情を共有する存在で在り続けたい。尽きることはない愛を「ありがとう」の五文字に込め、何度でも叫び続ける。
唯一無二であるあなたと私がこの瞬間を共有できる奇跡はすごい確率だし、広き宇宙、いや銀河を超えてこの掛け合いをいつもの合言葉で煌々と輝かせるんだ。親しき愛の元に集う私達と推しであるあなたの頭上ににいつまでも「幸運」という輝きがあらんことを。
エピローグ
フブちゃんらしい歌詞と、思いが詰まったお手紙でしたね。部分的にフブちゃんの挨拶が織り込まれていたのもまた一興。彼女がオタク気質なだけあって、オタクが推しに対して思っていること=推しの幸せや、推しの笑顔がファンの力になっていて、ファンはそれを糧にさらに推し事に力を入れていく、そんな様子がMVや歌詞にちりばめられていたように思います。正に推しとファンは運命共同体とも言えるでしょう。
第三者目線で考えても、これは推しであるフブキングからファンに向けての感謝の気持ちとも取れますし、ファンであるすこん部からフブちゃんへの手紙という解釈であっても申し分ないでしょう。そして一番最後の空欄に『推しの名前を入れてあなたの推しに届けてあげて欲しい』という何とも粋な計らい。たとえ自分があなたの推しじゃなくても、この歌が貴方の推しへのエールを送るきっかけとなってくれるなら…という謙虚ながらも推し活を愛するすべてのオタク達に捧げてくれているような愛情のようなものを感ぜざるを得ません。
―――さて、前回の記事(ソワレ回)の最後のフレーズですいちゃんの「拝啓」から結びの言葉がないということの話から、「レタリング」について触れて少々お話をさせていただいておりました。勿論ですが日本語のあいさつ文にマナーがあるように、英文のレタリングにもバリエーションがあり、「Love,(愛を込めて)」「Sincerely,(心から)」「Yours faithfully,(敬具)」などシーンや関係性によって使い分けられます。フブちゃんのレタリングは一般的な「Dear(親愛なる)」から始まり、結びに「Best wishes,(幸運を祈って)」で綴られており、親密さと祈りが込められている暖かい手紙のように見受けられます。
ですが通常であれば「Dear」の後に宛てる人(送りたい人)の名前を書き、全て書き終えて締める際に「Best wishes,」の後に送り主である手紙の書き手の名前を添えることが一般的です。
本曲「LETTER☆彡」の歌詞においては「Dear my fave,(親愛なる私の推しへ)」から始まって最後の「Best wishes,(幸運を祈って)○○○○」の後も書き手の名前が出て来ず、むしろ推しの名前を二重に書くような構図が特徴的だと思いました。書き手である自分の名前をあえて出さない形にすることによって、推しへの直接な感謝を伝えたいけど送り主はファンのひとりから贈られるメッセージであることがわかればそれでいいというオタク特有の控えめな性分のようなものが表れているともとれるのではないでしょうか。
――― MV中でも推し事を楽しむとあるファンが描かれていますが、彼女はすこん部に誘われて演者であるフブちゃんに直接手紙を渡すことに成功します。そこでお互いの気持ちを直接交換し合った彼らは抱擁を交わす美しきストーリー。そのシーンの最後(3:35頃~)の口の動きにご注目。
――― そう、彼女にとっての推しはフブちゃん。感極まって零したのも推しの名前。皆さんも推し事をする身なら一度はこんな素敵なシーンを夢見てしまうかもしれません。
あなたが生きる理由となり、活動の糧となるのは『推し』のみならず、身近な『家族』や『友人』、物語の『ヒーロー』や『ヒロイン』・『キャラクター』かもしれません。彼らをより輝かせるのは、たとえ血のつながりが無かったとしても、私たちのような赤の他人であるファンが大半でしょう。
あなたがいるから頑張れる。あなたが頑張る姿が私の励み。そんな数々の思いときらめきを乗せて届けてくれるのが「LETTER『☆彡』」なのかもしれません。
――― あなたが "大好き" を乗せて届けたいのは誰ですか?
フブキングのチャンネルとX(旧Twitter)は下記になります!▼
白上フブキ X(旧Twitter):https://x.com/shirakamifubuki
それではまた次回の「行間を訓む」でお会い致しましょう!!
おつこんでした~!!👋
2024.10.05. つなな