行間を訓む vol.26 Blue Journey 3rd DIGITAL SINGLE 公開記念 ~ 湊あくあ / 天音かなた / 雪花ラミィ 「あの日の僕らへ」 編 ~
プロローグ
皆様おばんでございます!!(?)車税の納税・車検・推し活etc…今月は飛んでいく金額がパない私つななでございます。まぁ推し活なんて実質タダですからね(真顔)。ナギナミの周年も近いですし、ミオしゃのファンミ等リアルイベントも近いことなので、今年の夏はそれなりに忙しくなりそうな今日この頃でございます。
さて、ホロライブの新音楽レーベル"Blue Journey"より 第2弾「君になりたかった」のMV公開から1ヶ月弱。2023.06.19.に第3弾として「あの日の僕らへ」のMVが公開されました。Blue Journey 発表以来、個人的にも注目度が高かったこともあってほぼ準シリーズ物の様相を呈して参りましたこのシリーズも、予告通りの3曲を追いかけて少し落ち着いた(?)ところかと思いつつ…。これからもまだあるでしょうから、都度都度ぼちぼちでやって参りまっせ。
前回(第2弾)の記事はこちらからどうぞ!(宣伝)▼
今回は2期生から1st以来の登場「湊あくあ」さん、4期生・天界学園に通う天使「天音かなた」さん / 5期生・雪の一族の令嬢「雪花ラミィ」さんの3名で構成されてます。組み合わせもさることながら、特段かなたんとラミィちゃんは低高音両方出せるつよつよ歌唱力ですから、自然と期待が高まりますね。
初見の方、もう一度という方は下記から是非一度ご試聴下さい!▼
――― 疾走感のあるメロディーと儚げな3人の歌声が、青春の1ページを綴っているような一曲でした。
第1弾・第2弾とそれぞれフォーカスする舞台やスポットライトが違いましたが、今回もまた違ったシチュエーションと切り口で紡がれていく新たな物語になっていますね。過去の自分への後悔から来る現在と、現状から一歩踏み出せないでいるもどかしさのようなものが垣間見えます。早速ですが次の章から歌詞の内容に潜っていこうと思います。
注)セクション分けや歌詞の内容の考察ついてはあくまで筆者の個人的主観です。私自身は専門家でも何でもありません。もしかすると表現や言葉使い等に間違いもあるかもしれませんし、解釈違いが起こることは否めませんので万一の場合はご容赦ください。
歌詞訓み(§1)
――― 前奏は無く、つぶやくようなやわらかい声で歌い始めます。
ふと感じた「大人」の匂いらしきものが心の中に滲んでまた織り重なっていった。しかし未だに分からない、「大人になる」って一体なんなのだろうか。今の自分は一分先の未来ですら見通すこともできないのに。
毎日毎日「無」をなぞってばかりでまるで手応えがない。歯がゆいながらも時は残酷にも過ぎていき、その姿は無慈悲なことに鮮明な足跡となって後ろに伸びていく。
自分の代わりなどそこらにごろごろと居て、取るに足らない "宝石のように輝く事が出来ず燻っている石ころ" のようなものなのだと思うと、惨めで、虚しくて顔を伏せたくなってしまう。
「自分が自分で在り続ける理由など到底無いのだ」という自分本位を振りかざし、世界から勝手に切り離してしまう。そんな人生など問題外だと理解っているのに。いつか、この悲しみやぶつけどころの無いフラストレーションですら、「大人」に成れば飼い慣らすことも容易いのだろうか。
言い訳ばかり並べてしまい、追いかけることも出来ずにいたばかりに、「あの日」に言えなかった「惜別の言葉」も、「あの日」に失った「目指すべき高き志」も全部置き去りにしてきてしまった。
理想論ばかり語ってしまったが故に「あの日」に思い出を忘れ、「あの日」に歌った声も置いてきてしまった。その遠い日の記憶から離れることもできないまま。
それだというのに夜空に輝く星は今日も変わらず綺麗だ。星を見る君は今日も笑っている。僕はというと今日も ――― 繰り返し葛藤の日々を送っている。
歌詞訓み(§2)
星を見上げる様子から場面が転換し、過去を見ていた自分からベッドに横たわる現在の自分に引き戻されます。
心の傷を確かめてみると、他と比べて素直になれない自分がそこに確かに在る。自分の限界を超えることができれば、いつか君に胸を張って本当の僕の"ありのまま"を見せられるようになるのだろうか。
弱音ばかり零してしまったばかりに、「あの日」に告げることができなかった真実も、「あの日」に枯れ朽ちてしまった花も自分の胸に抱きしめておくこともできなかった。
「あの日」描いていた未来も、「あの日」心に誓って流した涙も。とりとめもない幻想を追いかけ、諦めることができずに足掻いていた証。
遙か遠くで打ち上がる花火の音が、僕の中に隠した想いを溢れ出させる引き金となった。心にある開きかけの気持ちの蕾に手を伸ばし、ほぐして解き放って、錆びていた体に油を差してゆっくり動かす。
君にずっと言いたくて口にできなかったこの気持ちは、きっと今なら伝えられるはず。とっさに拙く零れる言葉と共に、気がつけば君の元へ走り出していた。
君はいつだって僕の側に居てくれた。気付くことができなかったけど、どれだけ救われていたかわからない。「あの日」君が言った感謝の言葉に対して、この時間がずっと続けば良いと願い応えた笑顔。
今日より明日はみんなと手を取り合って笑えているだろうか、青い空の下でこれから色づく未来をみんなで沢山描き連ねてみたい。
そんな僕らの頭上に輝く星は今日も変わらず綺麗で、隣にいる君は今日も晴れやかに笑みをうかべる。そんな日々を送れる小さな幸せを噛み締めながら、今日も自分なりに「青き春」を謳歌している。
エピローグ
2人の登場人物が心を通わそうとする様を過去の学生時代と少し成長した現在に跨がって描き、「僕」は過去にできなかったことを悔いる日々から愈々勇気を振り絞って「君」に逢いに行く。過去の清算をして未来を構築していく、青き旅路を彩るような素敵な楽曲でした。3人のハーモニーが絶妙で、サビも耳に残るリズムを刻んでいたように思います。
「Blue Journey」として現状予定されていた第1弾~第3弾の楽曲投稿が終了し、ひと段落といったところでしょうか。「僕は独りだ」という呟きのような一言から紡がれ、始まった物語は「君になりたかった」という心の願望を映し出し、「あの日の僕らへ」で在りし日の自分たちの姿と今を重ね合わせ、これから創られる未来への一歩を踏み出す。
私の主観ですが…それぞれの楽曲はまるで、自分の心の在処を探る「ホップ」(=「僕は独りだ」)、自分がどう在りたかったのかを明確にする「ステップ」(=「君になりたかった」)、それを踏まえてこれからの自分の為にできることを行動に移しはじめる「ジャンプ」(=「あの日の僕らへ」)といった一連の流れのようにも思えます。
「Blue Journey」で投稿される楽曲は読んで字の如くいずれも「青春」をテーマに、心の在処を探る旅路を往く様を描いているようですが、この記事の書き手である筆者「つなな」にとって青春はいつだったかというと、もしかすると実は正味「今」なのかもしれないと、この記事を書きながらにふとそう思いました。
「推し」を見つけ、「推し事」を通じて応援し、そこで得た仲間とともに活動しさらにその輪が大きくなっていく。確かに、若者らしい「恋愛」や「勉学」「部活動」といった代名詞として挙げられる学生的要素も青春のひとつではありますが、実は「青春」に年齢は関係が無く、体や魂が生き生きと活動し、活気に満ちていれば、その人は輝いて見えるはず。
一所懸命「今」を積んで、努力し、時にはがむしゃらになって茨の道でも突き進む。しかしながら「陽」の反対に「陰」があるように、輝かしき「表」の反対には葛藤や挫折と言った「裏」が存在する。それは表裏一体であり、無形的な「心」としてその人の「価値観(物差し)」や「人生観(生き方)」を自然と形成していくものなのでしょう。きっとね…
これもまた、一頁。
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――― それではまた次回の行間を訓むでお会い致しましょう!
Blue Journey… エモくて良き!これからも旅は続きそうですね!
2023.06.30. つなな