【オリジナル】心穴
あなたの体温でわたしの心は溶けてしまったのか
そんなことさえ考えてしまうようになって
あなたの瞳にわたしの意思は吸い込まれてしまったのか
そんなことさえ考えていないと立てなくなって
「心にぽっかり穴が空く」だなんて
誰が最初に謳ったのだろう
周りは何で埋まっているのだろう
代わりなどないと分かった時には
あなたの声などとうに忘れていて
もう会えないと悟った時には
あなたの癖すら思い出せなくて
それでもその「あなた」だけが
こびり付いて離れなくて
感情とともにあなたに蓋をしました
わたしの心は空っぽのまま蓋をしました