船頭平閘門

船頭平閘門(愛知県愛西市)

初めまして。「孩子。」と申します。投稿は不定期ですが、様々なスポットを紹介していこうと思いますので、よろしくお願いします。
最初に紹介するのは、「船頭平閘門」です。まず、「閘門」(こうもん)とはなにかというお話から。閘門とは、二つの川を繋ぐときにその高低差を調整する施設(門)のことです。船頭平閘門は木曽川と長良川を繋ぐもので、現在では重要文化財に指定されています。周辺は現在公園になっており、地元の人々の憩いの場としての役割も担っています。

かつてこのあたりの地域には木曽川、長良川、揖斐川の三本の川が網の目状に流れており、多くの船やいかだが物資を運び往来していました。網の目状に流れていた川は、流通面では非常に便利であった一方、この河川域に住む人々は長い間水害に悩まされ続けていました。そこで、この3本の川を整備し、完全に分流させることで水害を減らす治水工事が明治期に行われました。この工事全体を通しても多くの困難があったのですが、それについては興味を持たれた方はぜひ「宝暦治水」で調べてみてください。これにより三川分流が完了しましたが、ここで逆に流通面で問題が起きました。それは完全に分流となってしまったため、船が川を移動する際に一回河口に戻って別の川に移動しなければならなくなってしまい、非常に時間がかかるようになってしまったというものです。それを解決するために、明治32年に船頭平閘門の工事が開始され、明治35年3月、ついに完成しました。

これは船頭平閘門完成時から平成5年まで使われた閘門のゲートです。現在はステンレス製の物に変えられました。このように、現在古いゲートは歴史的財産として展示されています。公園の中には「木曽川文庫」というこれらの河川の歴史をより深く学ぶことのできる施設もあるので、時間がある方は訪れてみるのもいいかもしれません。船頭平閘門は日本の「水」の歴史を災害、治水、社会など様々な観点から学ぶことのできる貴重なスポットだと思います。興味を持たれた方はぜひ訪れてみてください。

住所:愛知県愛西市立田町十六石山
車を使うのが一番便利だと思います。近くには道の駅「愛西ふれあいの里」があり、愛西市の特産であるレンコンを使ったソフトクリームや団子などをたべることができます。また、私は免許を持っていなかったので、養老鉄道多度駅からレンタサイクルを使って訪れました。大体30分くらいだったと思います。川沿いの道はサイクリングにはもってこいで、非常に心地よかったですが、道幅はあまり広くなく、車の往来もそれなりにあったため注意して運転しましょう!!

訪問日:2017.12.28



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