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茶葉を漬けるだけ!お茶味の日本酒、「日本酒出し茶」を作ろう

2022年になりましたね!
年末年始はお酒を飲む機会が増えますが、好きなお酒を買って家飲みをする方も多かったかもしれません。

特に日本酒は金粉入りなどお正月向けの商品もあり、つい目移りして買い込んでしまいますよね。しかし正月を理由に買ったものの、「正月が明けても飲み切れていない」なんてこともありがちです(私だけでしょうか)。

実はこの日本酒も、お茶フレーバーにできるのをご存知でしょうか?
水に茶葉を漬け込んで冷たいお茶が楽しめる「水出し茶」のように、お茶風味で特別感のある「日本酒出し茶」も作れるんです!

作り方はシンプルですが、使うお茶とお酒によって全く違う味わいになるのが楽しい「日本酒出し茶」。日本酒とお茶を混ぜる「お茶割り」とは似て非なる世界を、存分にお楽しみください!

基本の「日本酒出し」の作り方

🍃材料(作りやすい量)
 ・お好きな日本酒:180ml
 ・お好みのティーバッグまたは茶葉:1包(2~3g)

お酒の瓶にティーバッグを入れるだけ!

日本酒にティーバッグや茶葉を漬け込み、冷蔵庫で1日以上置くと完成です。水出し茶よりも抽出に時間がかかりますが、その分長時間漬け込んでも苦味が出づらいのが特徴です。

茶葉を入れる場合は、飲む前に茶こしなどを使って取り除いてください。茶葉を入れているので、水出し茶と同様に冷蔵庫で保存して早めに飲み切りましょう。

180ml瓶

180mlは店頭で見かける小瓶のサイズです。数日で飲み切れる少量のお酒からお試しください。
カップ酒など蓋ができない日本酒を使う場合、アルコールが揮発してしまうため、密閉できる容器に移す必要があります。ティーボトルなど茶こしが付いているボトルを使ってもいいですね。

基本的に冷蔵での保存になるので、室温に戻してお飲みいただくか、冷やして飲める銘柄をお選びいただくのがオススメです。温めて飲む際は、茶葉を取り出してから加熱してください。

ティーバッグはそのまま入れるだけなので楽ですが、お酒の中で茶葉が広がらず、お茶の味が出づらいです。
よりお茶の味を濃くしたい時はティーバッグを破って茶葉だけを入れましょう。茶こしで濾すのは少し面倒ですが、お茶の味をしっかり抽出できます。

「ろうと」があると茶葉を入れるのも楽ですね

日本酒出し茶の味は?

様々な日本酒がありますが、今回は「①スーパーなどで手に入りやすい」かつ「②180mlサイズが売っている」日本酒をセレクトしました。(一部、一升瓶で購入した日本酒も含まれます。)
各日本酒による風味の差はありますが、ここでは甘口、辛口、香りなどその日本酒の大まかな傾向を上げつつレビューしています。

どのお酒にも共通ですが、長時間漬け込んでも水色(すいしょく:お茶の色)は濃くなりません。水出しのときよりも色が薄いですが、1日以上漬け込んだものであれば充分にお茶の味が出ています。

🍃特選釜炒り煎茶×麒麟山

水出しに向いているお茶といえば「特選釜炒り煎茶」。低温で抽出すれば旨味や甘味を引き出しやすいです。まずは冷やして飲んでも美味しい新潟のお酒「麒麟山 伝統辛口」に漬け込みました。

意外にも、一口目の抹茶感(甘くない抹茶シロップのような風味)が強いです。
ただしその抹茶感は最初口に入った瞬間だけで、その後は穏やかな煎茶風味。水出しではここまでガツンとしたお茶の風味が出ないので、辛口の日本酒出しならでは(もしくは麒麟山ならでは)の味と言えそうです。

🍃特選釜炒り煎茶×月桂冠THE SHOT

特選釜炒り煎茶を甘口の日本酒「月桂冠 THE SHOT 艶めくリッチ〈本醸造〉」にも漬け込んでみたところ、麒麟山とは全然違う味になりました…!

こちらは一口目の抹茶感がなく、日本酒の華やかさやお茶の甘味が自然に広がります。煎茶は強過ぎず、ふんわり日本茶感が漂います。

見た目はほぼ同じですが、味には大きく違いがありました…!

🍃【オススメ】和紅茶×月桂冠 THE SHOT 

TSUNAGUTOの和紅茶は花香と呼ばれるフルーティーな香りが特徴です。南国フルーツを思わせる香りが特徴の「月桂冠 THE SHOT 鮮やかジューシー〈純米〉」を合わせてみました。

最初に驚いたのが、砂糖が入っているかのような強い甘みです。お酒自体は特に香りませんが、口に含んだときの和紅茶の香りとフルーツ感が強くジューシーな味。これはTSUNAGUTOの和紅茶ならでは特徴と言えます。

水出し茶はずっと漬け込んでいると苦くなっていきますが、こちらは漬け込み時間が長くなっても甘みが強かったのも嬉しいポイント。ジュースで割ったかのように飲みやすいフルーティーな味で、オススメです!

🍃和紅茶×純金箔入 御神酒

和紅茶を漬けたら他の日本酒でもジューシーになるのでしょうか?!
年末年始に手に入りやすく、縁起が良さそうな「純金箔入 御神酒」でも試してみました。

癖のないすっきりした日本酒だったため、和紅茶の味がダイレクトに移っています…!
甘さは月桂冠 THE SHOTのときより穏やかですが、香り、味ともに和紅茶です。どうやら日本酒の銘柄に関わらず、和紅茶らしいフルーティーさを味わえそうです。

🍃三熟番茶×酔鯨

炒った香ばしい香りが特徴の三熟番茶。ほうじ茶よりも香ばしさが強めです。食中酒として人気の「酔鯨 特別純米酒」と合わせました。

味よりも三熟番茶の香りが一番特徴的です。香ばしい香りで食欲も増し、食事にも合う味です。
ただし酔鯨には特有の酸味があり、三熟番茶と酸味の組み合わせは好き嫌いが分かれそうです。三熟番茶には甘口のお酒のほうが合うかもしれません。

一升瓶を使うときは小さい容器に移しましょう

🍃和烏龍茶×黄桜 京のとくり 純米金箔

ジャスミン茶のような明るい黄色が特徴の和烏龍茶。茶色の烏龍茶と比べても渋みが少ないため、お酒や料理にも混ぜやすくお茶アレンジに便利です。
金箔入りでお正月らしい「黄桜 京のとくり 純米金箔」に漬けてみました。

軽やかなフルーツ感があり、フルーツの中でもリンゴのような爽やかな甘みです。お茶の主張が強過ぎず、普段飲んでいる日本酒と同じように楽しめます。
和烏龍茶は他のお茶よりも抽出に時間がかかったので、1日以上、長めにお酒に漬けたほうがお茶の味が強まります。


「水出し茶」のように日本酒を楽しむ

通常水出しはお湯よりもお茶が抽出しづらく、ホットのお茶よりも味が薄くなりがちです。しかし日本酒出しの場合、日本酒のしっかりした濃さをベースにお茶の甘みや香りが合わさる形となり、味が薄いと全く感じないのが長所です。

日本茶とお酒を混ぜた「お茶割り」などのカクテルもありますが、「日本酒出し茶」は、お茶で割っていないためアルコール度数もそのままで、お酒の風味も薄まらないのが特徴です。
もちろん、強いお酒が苦手な方は氷を入れたり、さらにお茶や炭酸水で割ったりしても美味しくお飲みいただけます。

↑ちなみに、シナモンやジンジャーなどのスパイスをブレンドしたヌクモリ茶は梅酒に加えても美味しいです!日本酒以外のお酒に茶葉を漬け込むのも、毎回発見があって楽しいですよ。

意外と茶葉を選ばないお茶フレーバーの日本酒。TSUNAGUTOのお茶診断で出てきたお茶をお酒に漬け込んでみるなんて新年の運試し(?!)もいかがでしょうか?

W:矢島愛子

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