恋愛においての後悔。
中学生の頃、同じクラスの男子に片思いしていた。
たぶん一目惚れだった。
特段顔がいいわけでもない控えめな男子で部活には入っておらず、お母さんが「ザ・教育ママ」みたいな人だった。
その子のお母さんは苦手だったが、その男の子のことは好きだった。
一日に数回程度言葉を交わすだけだったが、それでも楽しくドキドキしていた。
席替えがあっても近くになることはなく、そんな数回程度話すだけの関係が続いた。
ある日、友達と恋バナをしていたとき私は友人数人にそのことを告白した。
すると、友達は「あの子も絶対あんたのこと気になってるよ!」「私たちとは対応全然違う」など学生特有の煽りを入れてきた。
そのころの私はなんの根拠もない友達のそんな言葉が嬉しく、しばらく脳内お花畑で過ごしていた。
それから数か月が経ち、クラス替えの時期になった。
その男子とクラスが離れてしまう前に、私は告白をしようと決めていた。
きっと友人から言われたあの根拠のない言葉が変に勇気づけたのだと思う。
手紙を書いた。
ラブレターだ。
小さいメモ帳に、
「好きです。もし同じ気持ちなら今日の放課後、教室に残ってください」
的な何とも上から目線な手紙を書いた。
それを、昼のうちに彼に直接渡した。
今でも覚えているが、その日は雨が降っていた。
かなりの降水量でみんな中々帰れずにいて、教室の中は生徒が10人程度残っていた。
その中には彼の姿もあり、私は少し嬉しくなった。
しかし、困ったことに雨が降っていてまだ生徒の数は減りそうにない。
そこから1時間ほど時間が経ち、ようやく他の生徒の姿が消えていく。
二人きりになった。
教室のなかはシーンとしており、私は嬉しい気持ちでいっぱいだったのに、もし振られたらどうしようと急に緊張してしまい話し出せなくなってしまった。
彼も帰ろうとする素振りがなく、明らかに待っていてくれている様子。
この日、結局私は何も話せなかった。
彼が「帰ろうかな」とチラッと私を見てきたが、私は「うん」とだけ言い私も彼も教室を後にして家に帰った。
その日から一か月ほど私は後悔の念に押しつぶされた。
あの時、話を切り出していたら。
そのことばかり考えていた。
その後はぎくしゃくしてしまい、その彼と話すことはなかった。
クラス替えもあり別々の教室になってしまい、
最終的にその好きだった男子は不登校になってしまった。
二年の途中から一切学校に登校してくることがなかった。
何で不登校になったのか理由は知らなかったが、そのことに関しても後悔しかしていない。
もしあの時彼に話しかけていれば何か変わってたかもしれない。
とそればかり考えていた。
何も変わらなかったかもしれないが、この後悔という感情はいつまでたっても心から消えない。
こうして何年も経った今でも鮮明に覚えており、記事にしているのが証拠だ。
このことを踏まえ、私はこの恋以降の恋愛に対しては後悔することのないように努めてきた。
この記事を読んでいる学生の方がいたら同じ思いをしないよう、後悔だけはしないよう振られても思いっきり恋愛してほしいと思う。
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