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ずっと忘れないよ

好きなグループの解散はいつだって悲しいし寂しいし切ないし辛い。アイドルを推すのって基本的にうれしいと楽しいしかないんだけど、唯一、本当に唯一の悲しいことが、この解散かもしれない。推しの卒業もさみしい、急な脱退ももちろん切ない、けど、まだグループは続いていくという救いがある。活動休止だって、そのまま無期限に休止し続ける場合も少なくないけど、それでもまだ希望はある。対して、解散は、オタクにとって明確な終わりを突きつけられたということ。その物語に、もう続編は作られない。いくら好きでも、もう推すことは叶わない。
でも、活動休止でなく、解散という、取り返しがつかない判断をするというのは、逆に言えば、できる限りの手を尽くして、せいいっぱいのことをやって、もうこれ以上やれることのない状態までがんばった、っていう自負があるからこそ下せる決断なのかもしれない。メンバーやスタッフ全員が、やれることをすべてやって、その上での結論であるなら、寂しさは当然あるけど、それでも、ファンとしても受け入れられるものであるように思う。


つい先日、大好きなグループであるハルカスミの解散が発表された。
その少し前、メンバーの急な脱退の数日後に、これからも活動を続ける旨の報告があり、とてもうれしい気持ちになった、その矢先の解散発表だったので、もちろんショックや悲しみはあったものの、本当に嘘偽りなく、メンバーもスタッフも続けようとがんばってくれたんだな、っていうことが伝わってきて、素直に感謝したいと思った。
そして、何より、メンバーもスタッフも、関係者全員が続けていきたいと強く思っていたことが記されていて、前々回の記事に書いた通り、本当にみんな同じ気持ちでいてくれたんだってことがわかって、そこがとてもうれしかった。気持ちが通じているって信じられることは幸せなことだ。最初はたいがい同じ気持ちだと思うけど、本当に最後の最後まで、みんなが同じ気持ちだって胸を張れるような別れが、いままであっただろうか。終わることが必然なんだとすれば、こんな終わり方を迎えられることは、オタクにとってはきっと幸せなことなんだろう。


10月5日、彼女たちの最初で最後のワンマンとなるラストライブの日が、運悪く1ヶ月の中でいちばん休みをとることが困難な日にあたってしまい、いちおう調整を試みてはみたものの、やはり断念せざるをえなくなってしまった。思えば、今年に入ってからは、転職のゴタゴタで本当にライブに行けなくなってしまい、半年以上も間を空けてしまっていた。その時点で、オタクを名乗る資格も解散を悲しむ資格も、本当はないのかもしれない。彼女たちは、半年も顔を見せなかった自分のことをまだ覚えていてくれたというのに。
でも、言い訳をすると、本当に、ただただ余裕がなくて現場に行けなかったというだけで、他界したわけでも浮気をしたわけでもなかった。ハルカスミのオタクを名乗るのは憚られるかもしれないけど、自分のできる範囲では推していたつもりだし、ずっと大好きだったと思っている。

そもそもの話、一時期アイドルから気持ちが離れかけていた自分を、またアイドル現場に引き戻してくれたのがハルカスミだった。その前に推していたグループとの別れが、正直、今回のような納得できるものではなかったこともあり、それ以降、新たな推しを作ること自体に臆病になってしまっていて、しばらく現場から足が遠のいていた。そんななか、久しぶりに行ったイベントでハルカスミに出会い、一瞬で好きになって、また現場に通うようになったんだけど、そこには本当に、うれしい、と、楽しい、しかなくて、アイドルを推すことって本当に幸せなことなんだな、って思い出させてくれた。

そんな感情が伝わってくるような記事。本当に楽しかったな。ずっと。


9月15日、西永福JAMでのライブ。解散までにどうしてもライブに行って、感謝を伝えたかった。今の3人編成でのライブは初めてだったけど、いままでみてきたどのライブよりも最高だった。唯一無二の、ハルカスミの楽曲、ハルカスミのライブ。ハルカスミを初期から知っていることがうれしかったし、こんなすごいライブをするメンバーたちが誇らしかった。
ライブのあと、メンバーに挨拶と感謝を伝えるまでは笑顔でいられた、と思う。がんばった。
「また会いたい」は、返事を期待して言った言葉ではなくて、単に自分の想いを伝えたかっただけなんだけど、困らせてしまったかもしれない。本当は、大好きなメンバーの、これから先のどんな決断でも肯定するし、応援します。

ののさん。ほとんどライブ行けなくてとても申し訳ない気持ちだけど、いろんな事情でメンバーが減っていくなかで、ののさんが加入してくれて、がんばってくれているのが本当にうれしかったし、感謝の気持ちでいっぱいでした。途中からとはとても思えない能力の高さもさることながら、その愛され力の高さは天性のものだし、アイドルとしての才能だと感心しておりました。特典会で、今日が最後だって言えなくてごめんなさい。またねって言ってもらえてとてもうれしかったです。ののさんのこれからのご活躍を祈念しております。

まりんさん…まりんぴ。誤解を恐れずに言えば、まりんぴの1年半に、アイドルの素晴らしさが全て、ぎゅうぎゅうに詰まっていると思います。最初に会ったときから、まりんぴの魅力はよい意味でかわっていないし、同時に、よい意味で、表出される魅力は大いに変わったと思っています。そんなまりんぴの魅力に、かなり初期から気づいていた自分をほめてあげたいけど、でも、正直、今のまりんぴは当時の想像を遥かに超えた、すごいアイドルになってしまったと思います。忙しいだろうに、マルシェも宿チェキも毎回たくさん書き込んでくれて本当にありがとう。これからもずっと、まりんぴのこと観ていたいし応援したい気持ちです。きっとまた会えるって信じてる。信じさせて。

もえさん。自分がハルカスミを応援していて、ずっと、うれしいと楽しいしかなかったのは、ハルカスミのリーダーがもえさんだったからだと断言します。リーダーとして、言えない大変なこともたくさんあったはずなのに、表に出るもえさんはいつも穏やかで気遣いにあふれていて、なんて強くてやさしいひとなんだろうっていつも尊敬していました。なかなかライブに行けない自分にもいつもあたたかい言葉をくれて本当にありがとう。もえさんが全身全霊をかけてハルカスミを続けてくれていたことがわかるから、今の時点で先のことを言及する必要なんてないし、返事もいらないけど、ただ、自分の素直な気持ちとして、尊敬する大好きなもえさんに、また会いたいです。それだけ伝えさせてください。


本当は、解散してから書くべき記事なのかもしれないんだけど…
オタクの最後のわがままで、大好きな「ハルカスミ」に伝えたくて、このタイミングで書いてしまいました。すみません。
「伝えたくて」と書いたけど、本当は、伝わらなくてもいいんだ。そういうつもりではなかったんだけど、前々回の記事に、自分で自分に発破をかけられたような形になったな。

ハルカスミの結成時のコンセプト。

2023年春結成。
「過ぎ去ってしまうその前に」
アイドルというフィルターを通して
個々の存在を記憶に残す。

ハルカスミのこと、初期からラストまで見届けられたこと、本当に幸せに思っています。
たくさんの、うれしい、楽しい、幸せな記憶をありがとう。

ずっと忘れないよ。

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