
QOOPIE 2024年5月9日(木) 代官山SPACE ODD W)Sleeping Pola/Tyrkouaz/
え、板歯目とQOOPIEの対バン!?
その字面でパブロフの犬のように条件反射でチケットを押さえました。
それほど楽しみにしていたライブ。
しかし残念ながらこの日板歯目の詞音ちゃんの声が出ないという事で当日の数時間前に出演キャンセルとなってしまいました。
3組になってしまったけれど、特に持ち時間が増えたわけでもない。
事前に告知していた各演者の出演時間があるため、開始時間もずらす事ができないらしい。
なるほど、最近出順を発表しないライブが多いのはこういう事か。
Tyrkouazからスタート。
ギターとドラムの2ピースロックバンド。
若くて可愛い顔だちをした男の子達でした。
打ち込みの2ピースでも、ドラムが生だとそう感じさせないのがいいですよね。2人のグルーヴがいいなと思っていたら後で双子だと知って、そらそうだ、と納得。
ライブ慣れしてるのか固い客席の緊張をあっという間にほぐしていました。
やたらと客席を煽る系ではなく、自分たちが楽しんでいるというのを演奏から客席に伝えて、お客さん達も楽しむ。
そんないい連鎖を生んでいました。
Sleeping Polaは初めましてのインストバンドだと思って聴いてたのですが、途中から「ん?観た事あるかも」と思い始めました。
ライブ終わりに調べると去年の3月にこのSPACE ODDでSEQUOiAとQOOPIEと対バンをしていました。
変拍子インストゥルメンタルバンドと言われているそうで、それゆえ曲に疾走感みたいなものが出て美しかった。
最近、というか好みの曲が変拍子多くてそれ系のバンドのライブに行っては、リズム感のない私よく曲中迷子になってます。
手拍子をバンドが煽ってくる曲があるとしましょう。
その箇所はいいけど、急に4拍子じゃなくなる展開。
皆はどうしてそんなすぐ対応できるの、私絶対無理なんだけど。
手拍子はあきらめるという選択肢しかなくなる。
後7拍子と5拍子、足でなら刻めるけどそれを手で出来ない。
中には「全然合ってないぞ手拍子やめろや」という方もおられますが、大半は拍をちゃんと捉えているんですよね。
インストバンドを好きな方は音楽偏差値高めの方が多いかも。
話してみるとドラム経験者の方が多いです。
私もドラムすればリズム感マシになるのかなぁ。
改めて「変拍子とは何か?」と考え始めてしまい、説明をいくつか読んだ中に「追いかけても追いかけても見失うリズム」と表現している記事がありました。
そう、それだ!
なんて素敵な表現、言い得て妙。
そもそも変拍子なんて凡人が刻めるわけないんだ。
プログレとかポストロックとかオルタナティブとか理解しないとインストって聴けないのかな?
そんなの分からなくてもカッコいい!オシャレ!だけの感覚で聴きたいけど、ライブハウスで話すお客さんこういうジャンル分けうるさい人多い。
私が好きなSEQUOiAはどのジャンルに入ってくるんだろ?
どれでもない気がするんだけど。
King Gnuの"トーキョー・ニュー・ミクスチャー"みたいに自分たちで名前つければいいレベルで何のジャンルにも捉われてない音楽だと思ってる。
Sleeping PolaはAGATHAというインストバンドに似た、日々技術を磨いて磨いての音がした。
ちょっと箸休めする曲があってもいいのかな。
お耳が疲れちゃう。
QOOPIEはアナウンスした開始時間までかなり時間が余ってしまったという事で1曲セトリにはない『SUNSET』を演奏してくれました。
バカみたいに友達と過ごすSUNSETというイメージ。
しっとり大人がカクテルグラスを傾けてるSUNSETではないです。
QOOPIEらしいなと思わせる1曲。
それにしてもこのSPACE ODDは音がいい。
代官山UNITが一番かなと思っていたけど、ここもかなり素晴らしい。
その音の良さも相まって最高の仕上がりをみせてくれたQOOPIE。
聴くたびにレベルアップしている気がする。
「出し切ったのでアンコールはありません」と言い切って去って行くせいすけさんは戦いに勝利したスポーツ選手のようだった。
その1回のライブを後生一生のものだと思い演奏しているのが毎回伝わってくる。
夢だとか、目標だとかファンに対しての思いもちゃんと口にして伝えてくれるので応援しがいもある。
こういうのが全くないバンドってファンつかないよね、という事に最近気がつきました。
クールなのか不器用なのか知らんけども、カッコばっかりつけてる人をファンは追いかけないよ。
次のQOOPIEの東京ライブは6月29日新宿Marble。
その頃はまたどんな音になっているのかな、楽しみ楽しみ。