レトロリロン 2024年5月15日(水) TOKIO TOKYO W)紫今/CLAN QUEEN
紫今ちゃんと、レトロリロン、CLAN QUEENの3マンイベント。
並んでいる時から思っていたけど、客層が普段のレトロリロンとは違う。
どうやら身につけたグッズから察するにCLAN QUEENのファンが多そう。
異色の3マンに期待で心が躍る。
前列のCLAN QUEENのファンと思われるおじ様から「CLAN QUEENのファン?」と声をかけられる。
「いえ、レトロリロンです。」
「レトロリロンかぁ、それじゃあこっちは好きになってもらえないかも。激しいから。」
「私ダイブモッシュありのライブも行くんで守備範囲広いですよ」
「そういう激しさじゃないけど、カッコイイよ。
気に入ってくれたら嬉しいな」
はい、そう言われると私も楽しみになってきました。
紫今ちゃんは『魔性の女』がバズっていたので予習してきた。
でもCLAN QUEENまで聴く時間が無くて完全に初見。
ファンのおじ様からの言葉でますます期待が高まる。
まずトッパーは紫今ちゃん。
ネットではサングラス姿の写真と動画しかなかったけれど、ライブはサングラスで顔を隠すことなく顔出しして歌っている。
美人というより可愛い顔立ち。
静けさの中アカペラのフェイクから始まる。
ものすごい声量。
そのパワフルな歌声と歌唱力に会場中が瞬時に沸き上がる。
これはとんでもない歌姫が出てきた。
小さくて細いその体から発せられる音は、紫今ちゃん自身が楽器。
息子の友人にシンガーソングライターをしている和田樹実ちゃんという女の子がいるんですけど、彼女と声質と歌い方が似ている。
樹実ちゃんは高校生の時にC子あまね(今はバンドは活動休止)というバンドでボーカルをしていました。
渋谷のTOKYO CALLINGというサーキットイベントにも出ていた実力者。
素晴らしい才能を持っているのに、ライブ自体も今は半年に1回程度で活動は控えめ。
紫今ちゃんのようにTikTokでバズるようなキャッチーな曲を作る子ではないのだけど、音楽以外であの子が食べて行けるはずがないくらい実力があるのは確か。
紫今ちゃんの歌い方が樹実ちゃんに似ていたから思わず樹実ちゃんの事を思い出してしまった。
息子の友人じゃなかったら遠慮なく激推ししてたアーティスト。
代わりに紫今ちゃんを推していこう。
指先の所作までが計算し尽くされたかのような紫今の世界。
ストイックな雰囲気が完全に私好みでした。
続いてレトロリロン。
またレベルアップしてる!!
今年はほとんどの有名どころの春フェスに出演していたレトロリロン。
そのテンションでこの小さな箱でやるもんだから、完全にキャパオーバー。
こういうの見せつけてくるよね涼音君は。
逆にぬま君は最近アクションが小さくなった気がする。前はもっとアグレッシブで、そこが好きだったんだけど。
演奏自体は変わらずカッコよく、いいベース弾いてます。
けど、何か物足りない。
誰に何言われても小さくまとまるな、ぬま君。
ミリちゃんはますます惹き付ける演奏をするし、タイキ君も日々の努力もあって色気があるドラム。
『Document』の仕上がりはこの日も更新してた。
次聴いたらまた更新してくるんだろうなぁ。
ただぁ!
足りない!
足りないんですよレトロリロンを補給する時間が。
もっと聴きたい!
聴きたい曲はたくさんあるのに、ここのところ30分間の出番のフェスとか対バンだけで全然足りない。
聴いた後は出し切ってくれたステージに満足はするんだけど、すぐにもっと聴きたいよーって禁断症状出る。
「全然足りない!ワンマンライブしよう!」
終演後メンバーに直談判。
「私もやりたいですよ~」とミリちゃん。
「俺も鍛えた筋肉見せたいです」
斜め上からいってきたのはタイキ君。
「鍛えた筋肉見せたいからワンマンしたいの?」
「ワンマンなら脱げますからね」
笑い過ぎてうまい返しの言葉が出てこなかった。
存分に脱いで、その鍛えた筋肉見せてほしい。
特に背中を見せたいらしい。
じゃあドラムの位置を、客席側に背中を見せるように変えなきゃね。
最後はCLAN QUEEN。
演出で照明が終始逆光。
2列目でもメンバーの顔はよく見えなかったけど、ベースの女の子が美少女っぽいのは分かった。
でもこの子はメンバーではないんだと後でファンの方から教えて頂きました。
メンバーはボーカルの女の人とギターボーカルの男の人の2人。
なんだろ、ジャンルレス。
自分達がカッコイイと思うものを容赦なく詰め込んでる、セレクトショップみたいというのは言葉のセンスが悪いかな?
似ているバンドが思いつかない。
こんな個性的でクリエイティブなカッコイイバンド知らなかったなんて人生損するところだった。
最前ファン達の一体感が凄い。
一音一音全力でかかってくる。
それに答える群れ。
モッシュダイブのパンクバンドのライブとは違う、熱狂させる音楽がそこにあった。
これは食らったな。
いや、ホントに凄かった、こんなステージパファーマンスするバンドがライブハウス?おかしいでしょ。
ステージが終わって客席からアンコールを求める拍手が鳴り止まない。
最前ファンの人達が「いや、無理でしょ。全力出し切ってもうできないでしょ」「いや、私達がもう無理」と会話しているのが聞こえた。
確かにあれだけやり切って、アンコールに答える体力が残っているとは思えなかった。それにアンコールはしない演出をするバンドっぽかった。
会場が明るくなり終演のアナウンスが流れる。
「えー」「やっぱりな、無理だよムリムリ」「もっと聴きたかった」色んな声が聞こえる。
3組とも30分のステージでこんなに全力をぶつけて魅了させてくれるバンドはそうそういない。
なんでこの3組なんだろ?
と思って取ったチケット。
終演後はそこに何も異論はなかった。
TOKIO TOKYOのブッキング担当さん。
いいライブでした、ありがとうございました。
またこんな素敵な組み合わせの対バン待ってます。