【兵庫県・新温泉町】米粉じゃないよ、ご飯のパン。旅館の廃棄ご飯で、ご飯パン作りたい!!
旅館での朝食。
ほわっとした優しいご飯。その地域性に富んだお味噌での味噌汁。鯵や鮭、鯖などの焼き魚に、家で作るのは面倒な温泉卵。そして、納豆に、味付けのりに、昆布に、梅干し、お漬物まで。
正直、和食って「塩分過多だな」と思いながらも、これらが並んでいないと物足りなく感じてしまうのも事実で、旅館の朝食は日本の文化なのかもしれない。
ご飯のお供が多いので、いつもよりご飯をたくさん食べる方も多いだろう。
おひつの中のご飯がたとえ足りなくなっても、
「おかわりないです。」
と言われるようなことは、ほとんどないはずである。
《ムカゴと銀杏のご飯》
非日常を楽しんでいる旅行者としては考えることはほぼないであろう、この「ご飯問題」。旅館にとっては日常的な大きな問題とのこと。
副食と違って、主食のご飯は、男女比や年齢、もちろんその各人によって大きく異なる。例え同じ人であっても、その時々によって食べる量は違うであろうから、用意する量を調整するのは至難の業。十分な余裕を持って炊くしかないだろう。時には多くの量が廃棄されるようだ。
この廃棄されるご飯をどうにかできないものか。
そう思った人たちがいた。
「ご飯問題」を語る
先日東京で、新温泉町おんせん天国室長の福井崇弘さん(新温泉町のキーマンである)と2020年に兵庫県の新温泉町にファムトリップで訪れた方々との会合が開かれた。
そこであがった議題の一つが、この「ご飯問題」である。
《会合の様子。中央右側、スーツの方が新温泉町おんせん天国室長の福井さん》
さて、廃棄されようとしているご飯をどうするのか、と言うと、、、、
『ご飯パン』に作り替えて、販売しよう!
《ご飯パン(イメージ)》
『ご飯パン』ってなんですか??
ご飯でパンを作ると聞いて、米粉パンを想像してしまった。米粉パンは、もっちりとした食感で、ポンデケージョというチーズのパンとして馴染みのある方が多いだろう。しかし今回、試みようとしていうのは、米粉パンではなく「ご飯パン」。炊かれたお米から作るパンである。
検索すると、残ったご飯を使って、ホームベーカーリーでパンを作っている方もいらっしゃった。
食べたことがないので、どんなパンなのか言えないし、美味しいかどうかもわからない。けれども、残ってしまったご飯が廃棄されることがなく、ご飯からパンという新しいものに形を変えて、誰かの元に届くという紡ぎ編まれる流れが、キラキラして魅力的である。
米粉パンと同様にグルテンフリーということも、興味が湧く要素の1つ。(グルテンとは、小麦粉に含まれるグレテニンとグリアジンというタンパク質が絡み合って出来るもの。グルテンを摂取しないことがセリアック病の食事療法になると言われているようです。)
今の時点で、小麦粉を使わずにご飯だけで作られたパンを販売している業者は、ないに等しい。事例がないものを、いつ、誰が、どうやって作っていくか。そこには多くの課題がある。
にもかかわらず、あの日、会合に集まった人たちの様子を見ていると不思議なもので、近い未来、形になるような気がしてくる。
挑戦はこれから!
Write:wacana*
Photo:VisualizerTETSU-LAW, wacana*
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