声にならない言葉を聞いてほしい
あれから、半年以上が経った。
心の底から笑える時間、
楽しいと思える時間も増えた。
頑張ろうと思う気持ちも少しずつ大きくなった。
電車やバスにもある程度乗れるようになったし、
男の人と話すこともできるようになった。
日々生きている現実の中で、
悲しい時間が少しずつ減っていく。
だけど、悲しさが減れば減るほど、
目を閉じた世界では、
忘れかけていた記憶が蘇る。
毎晩、怖い夢を見る。
現実ではすごく優しい大好きな人が、
夢の中で私を襲う。
夢の中の私は叫ぼうとしていて、
ベッドに横たわる私も叫ぼうとしている。
だけど、声が出ない。
眠っているはずなのに、
夢の私、現実の私、両方の意識があって、
どちらの私も声を誰にも聞いてもらえない。
だから、苦しい気持ちをせめて文字にしたい。
声にならない言葉を誰かに聞いてほしい。
ここまで読んでくれた方の優しさに
私は救われています。