山の上でここでしか会えない動物に出会う【金沢動物園】
2021/6/26に金沢動物園に行ってきました。
「金沢動物園」と聞いて石川県にあるのかなと思った方もいそうですが、石川ではなく横浜市金沢区にあります。
肉を食べて体力を
いつも通り最寄り駅の金沢文庫にはお昼前くらいの到着で、まずは腹ごしらえからです。金沢動物園に通いはじめた頃は駅近くのチェーン店で食べたり、お弁当を買って動物園で食べたりしていたのですが、つい最近ステキなお店を見つけました。
Hamburger & Cafe BAYSIDE BASEというお店です。
https://bayside-base.owst.jp/
今まで有名なチェーン店くらいでしか食べたことがなかったこともあり、ハンバーガーってまあファストフードだよなという認識だったのですが、こちらのお店でがらりとかわりました。
この日は月替わりのチュニジアンバーガー(だったかな?)を食べたのですが、とにかく肉が美味い!赤身の味わいがしっかりしていて、まるでステーキのようなしっかりした食感。ぜんぜんジャンクな感じがしません。スパイスが効いていて最高でした。金沢動物園は高低差がかなりあって体力勝負なのでぴったりです!
動物園は坂の上に
動物園までは歩くこともありますが、時間も遅めだったのでバスを使いました。時間によっては金沢動物園に直接行けるバスも出ていますが、本数が多いのは野村住宅センター行のバスです。夏山坂上というバス停が最寄りのバス停になります。
バスに乗っているとかなり坂を登っていきます。バスを降りると既に良い景色、動物園入り口まではそこからさらに坂を登ることになります。夏は汗だくになりますが、眺望を楽しみながら頑張りましょう。動物園に入るとトンネルを通って園内に向かいます。山を切り開いて作ったんだなあと実感出来ると思います。
ちなみに、トンネル内では独特の味のある雰囲気を楽しめます。
トンネルを抜けた地点は「谷」にあたり、クロサイやキリン、オリックスやオカピがいます。クロサイはお休み中でした。泥浴びの跡が見えますね。
オカピ舎は草が生い茂って雰囲気が出ています。オカピの縞模様と緑のコンビネーションは最高に美しいです。
園路の山側に目を向けるとヤマユリが咲いていました。ヤマユリって神奈川県の花なんですね。
坂は続くよどこまでも
オカピ舎を超えると、二手に分かれますがどちらも登りになっています。この日はタンチョウ方面に向かいます。道のはじめは木陰になっており、足下に目を向けると綺麗なコケ天国になっています。暑い時期にはちょっとした癒やしですね。
小さなかわいらしいキノコも生え始めていました。
どんどん山を登り、ホンシュウジカやテナガザルを過ぎて岩場が見えるとスーチョワンバーラル舎です。変わった名前ですが、「スーチョワン」は四川のことです。四川省にいるバーラルなのでスーチョワンバーラルってことですね。
スーチョワンバーラルは山岳地帯に住んでいるのですが、金沢動物園では高低差を上手く使って生息域を再現しています。上側から見るとこんな感じです。まるで本当の崖にいるようで格好よくないですか?とても好きな光景です。
嬉しいことに、5月上旬に赤ちゃんが二頭生まれています。この日も元気に飛び回っていました。
まだ生まれて一ヶ月ちょっとなのにこのジャンプ!さすが山岳地帯の出身ですね。
ここでしか会えない!ベアードバク!
金沢動物園、私はだいたい月に一回くらいのペースで通っていて、一番来園頻度の高い動物園です。というのも、金沢動物園にはここでしか会うことの出来ない、ベアードバクというバクがいるからです。ベアードバクとは中米に住むバクで、ベアードさんが見つけたのでベアードバクと呼ばれています。
アグアという名前で、私がバクに嵌まったきっかけのひとつだったりします。つい先日誕生日を迎え、26歳になりました。バクの平均寿命を考えるともうおじいちゃんなんですが、掲示の写真を見て分かるとおり顔つきがステキなのです。もともと金沢動物園にいるのはこのアグアだけだったのですが、つい先日横浜市繁殖センターからファビオという個体がやってきました。まだ会えていませんが、これから出会うのが楽しみです!
一般的にはバクはマイナーな動物で、そのバクの中でもベアードバクという種はさらにマイナー度が上がります。しかし、このアグアはファンが多くてその人気は年々高まっている……はずです。
一時過ぎの到着だったので案の定お休み中でした。そんなときは、近くのインドサイを見に行ったり、スーチョワンバーラルまで足を伸ばしたりして時間を潰します。そろそろかなと戻ってみると、いつの間にかプールに浸かっていました。嬉しいことは嬉しいんですが、入る瞬間を見逃したというちょっとした悔しさもあります。
とはいえ、今の獣舎に引っ越す前(マーラがいるところです)はプールが見えにくかったので、アグアがプールに入っているシーンを見るとついテンションが上がってしまいますね。
シャワーも用意されていて気持ちよさそうです。
まるで温泉でリラックスしているよう。でも、耳は動いていて周囲の音にはちゃんと気を配っていることが分かります。
お昼は寝ていることが多いですが、一旦起きると大抵閉園まで動き回っています。このとおり、真剣な目つきで縄張りをパトロール!
鼻を伸ばして匂いを嗅ぎ、不審者がいないかチェックします。バクは上唇と鼻が繋がっていて、器用に動かすことが出来ます。目はあまりよくないようですが、匂いや音には敏感です。くいくい動くので見てると楽しいですよ。
つやつやしたお尻も人気です。この日はプール上がりだったのでいつも以上にテカってました。こんなにお尻が光り輝くのはアグアくらいだと思います、たぶん。
不審者をとがめるアグア。
時には草むしりにも精を出します。
寝床の近くに乾草ブロックが置かれているのですが、これで身体をこするのがお気に入りです。
こちらもつい笑顔になってしまう満足そうな表情。
このように魅力たっぷりのベアードバク、アグアなのですが、難点がひとつ。お隣さんがゾウなんです。しかも日本一の牙を持つボン。
豪快に竹を食べ始めたりすると、あっという間に人だかりです。ベアードバク舎を通り過ぎてしまう人々……ああ、もったいない!
金沢動物園を訪れた際はゾウやコアラだけではなく是非アグアにも会いに来てくださいね~!
ベアードバク舎の前はアジサイも楽しめます♪
これでもかというほどみっしり咲いてます。
下山、金沢動物園の魅力
そうこうしているとあっという間に閉園時間となってしまいます。下山途中で金沢動物園のシンボル、オオツノヒツジに会います。スーチョワンバーラル同様、高低差を活かした獣舎でやはり山岳地帯に住んでいます。
名前の通り、見事な角は圧巻です。
金沢動物園は山の上にあるので景観も抜群です。山と海に囲まれた土地で育ったことも影響しているのか、山の上にある町ってなんだか落ち着くんですよね。来るたびに下のような写真を撮っているのですが、季節によって風景も少しずつ変化して面白いなと思います。冬は広々としていた風景が、夏になると木々が生い茂って狭くなります。
動物園は金沢自然公園の中にあり、なんといっても緑が豊富です。入り口には開花情報なども掲示されているので、動物だけではなく植物も楽しめます。
園内には森の保全に関する取り組みなども紹介されています。
また、今回は紹介出来ませんでしたが、「身近ないきもの館」では私たちのすぐ近くで暮らす生き物が展示されています。ここでしか出会えない貴重な動物に出会えることはもちろん、普段は見過ごされがちな地域の魅力に気付くことができる点も金沢動物園の魅力かなと思います。
今回は以上です。お付き合いいただき、ありがとうございました。