
私とコスメの闘い
私は面倒くさがりという個性を持っているのだが、
この世で最も面倒くさいものはメイクだと思っている(キリッ)。
いくら顔を美しく見せられるといえども、毎日しなきゃいけないしかかる手間が多すぎる。
まず、あんなに種類があるのが信じられない。
ベースメイク、アイメイク、アイブロウメイク、マスカラ、リップ、とか他にも諸々ありすぎる!!
しかも次から次へと新商品や流行りが出てきて、いつの間にか自分のメイクが古くなっていることがある。
こんな恐ろしいことがあっていいのか?いや、いけない。
そうだ、伝えておかなくてはいけないことがある。
メイク技術は、女子(最近は男子も)が生まれながらにして持っているものではない。
みんな動画を見たり色々試したりして勉強しているのだ。
あんなに大変なものを自然とできているなんて思われたら困るので、ここはきちんと主張しておきたいと思う。
ではここで一句。
メイクはね
デフォルトちゃうよ
努力だよ
さて、こうして野次を飛ばしつつコスメを数年間(!)変えていなかったのだが
さすがにそろそろ自分磨きをした方がいいんじゃないかと最近重い腰を上げた。
きっかけは、好きなYouTuberが可愛くなるためにメイクや肌の研究をしているのを知ったこと。
そりゃ努力しないのに可愛くなりたいとかムシが良すぎるよな、と自らにツッコミつつ、コスメ店へと向かった。
ここで唐突だが、みなさんに質問しよう。
もしあなたの目の前に1,000人ほど人が並んでいたとして、この中からあなたに合いそうな人を選べと言わればどう感じるだろうか。
たぶん多くの人が、途方に暮れると思う。
こんな数の中から自分に合いそうな人なんてわからないよ…と。
コスメ店であまたのコスメを見た私は、まさにこれと同じような気持ちになった。
この中からどうやって自分に合うものを選べというのだ。
どう考えてもムリゲーすぎる。
アイシャドウだけでも、オレンジ系統、ブラウン系統、ピンク系統、色のみならずマット質とか発光質とか質感を含めると無限にある。
よくインスタグラマーやおしゃれな女優さんが「こういう服には○○系のアイシャドウを合わせて綺麗めにキメたい♡」なんて言っているが、そんなのどうやったらわかるのだ。
この服にはこのコスメ、など番号でも振っておいてほしいものだ。
というか、社会に出てこんなに必要不可欠ならば義務教育でメイクを教えるべきではないか。
さて話を戻そう。
コスメの量に圧倒された私だったが、せっかく重い腰を上げて訪れたコスメ店を早々に立ち去りたくなかった。
だが自分に合いそうな商品もわからないため、私はポスターを参考にすることにした。
ショップに貼ってあるポスターのモデルのアイシャドウをガン見して、「こういう色は可愛いかも」と思える色を見つけた。
私が目をつけたのはシルバー?ゴールド?ちょっとよくわからないが、明るめでキラキラした、それでもって目立ちすぎない色だった。
「これを探せばいい!」
指標を何とか見出した私は、とにかくそれに似た色を探す。
が、似た色を見つけて手の甲に塗ってみると発色がイメージと違う。
よさそうなものを見つけては手の甲に塗り…を繰り返して、結局イメージ通りのアイシャドウを探すのに40分ほどかかっただろうか。
やっと見つけたアイシャドウを握りしめ、もう一つの目的だったチークコーナーへ行く。
最近知ったのだが、チークとリップを同じ商品で済ませることができるらしい。
面倒くさがりの自分にとっては好都合!と思いきや、チーク&リップコーナーもまた多くの商品で溢れていた。
私は眩暈がした。
また手の甲に塗って発色を確認する作業が待っていると思うと、気が遠くなったのだ。
でも、また近々コスメ店を訪れることだけは避けたい。
なんとしても今日終わらせたい。
変なところで面倒くさがりを発揮した私は、最後の気力を振り絞ってチーク&リップを選びきった。
そうして得た戦利品を今私は使っている。
時間をかけて、そして眩暈に勝って選んだだけあって、割といい感じになっている気がする(自分調べ)。
でも、私とコスメとの闘いはこれで終わりではない。
年齢を重ねるのに従って、似合うメイクも変わってくるからだ。
加えて今後は更なる数の商品が登場するだろう。
今後ずっとコスメ店で今回のようなことをするのは嫌なので、なんとか解決の糸口を見つけねばならない。