38歳不妊治療 体外受精→妊娠→流産08

1月14日、8w0d。胎芽が胎児と呼ばれることになる週数。

不妊治療の末の妊娠なので、普通は2週間おきの診察が1週間おきであることに感謝する。いつでも無事を確認していたい。今日はどんな風に心拍が見えるだろう。どのくらい大きくなっているだろう。

N先生が経膣エコーのプロープを入れる。モニターがぼんやりしている。動くものが写らない。

「ちょっと見えにくいので、お腹から見てみますね」。かかっているバスタオルを剥ぎ、お腹にジェルを塗って、ぐっと機械を当てる。

N先生が奥のカーテンをめくり、何かを言うとZ先生が入ってくる。もう一度経膣で、そしてお腹から、超音波検査をする。

先生が2人で頷きあったあと、「つめこさん、これね、胎児の心拍止まってます」。N先生が言う。Z先生が目を伏せて出て行く。

最初にプロープを入れてから、Z先生が出て行くまでが、恐ろしい時間だった。結果的に何を言われるのか、私は知っていたのだと思った。

うそでしょ。ちゃんと探して。私の目に見えるように、ちゃんと心拍を写して。そう、言えればよかった。そう言えれば、ちゃんと元気な胎児の姿を探し当ててくれたんじゃないだろうか。なぜだか、そのあと何度もそう思った。

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