1976年生まれ、子どもはいません。
不妊治療中、2014〜15年にかけての妊娠流産についての記録です。自分の気持ちの整理のために書き始めましたが、(終)にたどり着くのに10年ほ…
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2016年7月の記事一覧
38歳不妊治療 体外受精→妊娠→流産08
1月14日、8w0d。胎芽が胎児と呼ばれることになる週数。
不妊治療の末の妊娠なので、普通は2週間おきの診察が1週間おきであることに感謝する。いつでも無事を確認していたい。今日はどんな風に心拍が見えるだろう。どのくらい大きくなっているだろう。
N先生が経膣エコーのプロープを入れる。モニターがぼんやりしている。動くものが写らない。
「ちょっと見えにくいので、お腹から見てみますね」。かかっている
38歳不妊治療 体外受精→妊娠→流産09
胎児の心拍は止まっていた。ほんとうなら2cmくらいの大きさに育っていないといけないのに、前回の8mmから、5mmになってしまっているという。「前回の診察のあと、すぐに成長が止まったんだと思います」。N先生がそう言う。胎のうが結構大きいので、出血量が多いことが考えられる。自然流産を待たずに、手術で掻爬した方がよい。
自分の顔から、血の気がひいていることが分かった。いや、ほんとうは、最初に経膣プロー
38歳不妊治療 体外受精→妊娠→流産10
手術日は8w5d。手術前の診察で心拍が再確認できた例がある…というのは、やはり呪いだった。もう必要ないと言われたルトラールを、処方分、飲みきらずにはいられなかった。手術前日には、朝まで一睡もできなかった。寝るのをあきらめて起きだすこともせず、ずっと隣で眠る夫の寝息を聞いていた。
朝7時、会社を休んで病院に付き添ってくれる夫を起こす。寝られていないことを告げ、1時間だけ寝ようと努力する。
病院の