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私釈どちりな

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岩波文庫から出ている『長崎版 どちりな きりしたん』を読み解きます。古い順に並べているので、上から読むと分かりやすいかも。ご意見ご質問はコメントで!
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2021年9月の記事一覧

1000字で戦国カテキズム | 『どちりな』の主題

こんにちは、躓くロバです。 今回は100ページ程の薄い文庫本をご紹介します。 タイトルは『長崎版 どちりな きりしたん』(以下『どちりな』)。  キリシタンのをしへという意味です。 聞いてびっくり、安土・桃山期のカテキズムです。 カテキズムというのは「キリスト教の教義を平易に説いた問答体の書物」。日本語では公教要理(カトリック要理)とか教理問答とか呼ばれています。 つまり400年以上前に日本で書かれたカトリックのQ&Aなんです! タイトルも性格もユニークな『どちりな』。

1000字で戦国カテキズム | 『どちりな』の輪郭

こんにちは、躓くロバです。 前回に引き続き『長崎版 どちりな きりしたん』(以下『どちりな』)について語ります。『どちりな』は約400年前に日本で作られたカトリックのQ&Aです。 今日は輪郭ということで、本文の構造について語ります。 前回の記事を読んでない方、読んだけど忘れちゃった方は前回のおさらいからどうぞ!前回の内容をばっちり覚えている方は『どちりな』の輪郭へジャンプ! それでは、はじまり、はじまり。 前回のおさらい前回は、序文から主題を読解しました。 キーワード