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【中学受験】『二月の勝者21巻(最終巻)』感想/追記あり

※ネタバレ、というほどまでは書いていないつもりですが、
まだ読んでいなくて、まず自分で読みたい!という方はパスしてください。


「二月の勝者」漫画、ついに完結

1巻が出たのは2018年2月。
6年かけて昨日、届いたばかりの最終巻を読みました。

初めのうちは、黒木先生が何者かわからず(過激な発言も多いし)、
とりあえずkindleで読み始め、
ドラマになった頃から、子どもも一緒に読むために本棚に並べました。

現在中1の子は、当時受験勉強真っ只中で、
1〜2月の受験のシュミレーションのところを、共感しながら読んでいました。
1・2月は、1日分の描写が本当に長くて、いつ終わるんだろう
・・・とドキドキしていましたが、ついに完結しました。

中学受験は親のエゴか

格差社会の中で、自分の子だけ金をかけ、塾や私立に通わせることは、
親のエゴではないか、という迷いの言葉を
私も保護者の方からお聞きすることもあります。

この巻では、黒木先生が「『お金』の意味」を子どもたちに語ったり、
若い先生たちが、「『持っている者』の傲慢さ」「ノブレス・オブリージュ」というキーワードで、次世代育成の未来を語っていたりします。
迷いがあるご家庭は、この巻だけまず読んでみてもよいかもしれません。

私自身も、同じような悩みを持ったこともありますが、
学んだことから得た結果を、エゴや自己満足やただのプライドにするかどうかは、
その後の生き方や社会との関わり方で変わってくると思っています。

そして、中学受験を通過しなくても、
きちんと学びの受け皿がある社会でなければならないと思っています。

繰上合格のエピソード

他の読者さんから、最終巻にこのエピソード、敢えて必要??という疑問の声も。
確かに、ここはフィクションっぽいですね😆

ただ、このエピソードが挿入されたとしても、
繰上後の最終的な進学先についてはもうあまり気にならない境地に来ています。

それだけ、みんなもうやり切った、前に進もう!という感じです。

【全巻読んで】鳥居りんこさんの名言を思い出した

「中学受験はやる前は両目を大きく見開き、やりだしたら片目を閉じ、入ったら速攻、両目を閉じる」

https://katekyo.mynavi.jp/juken/863

我が家の受験期と重なった「二月の勝者」。読み通すと達成感があります。

そして、以前、連載されていた鳥居りんこさんのエッセイも、ある時期に一気に読み通して、最終話の上記名言でとても感動した覚えがあります。

さいごに

子どもたちや先生のその後も描かれていたエピローグ。
確実に時は流れていきます。
どの中学校に行ったとしても、その後どんな進路に進んだとしても、
最終的には、
「社会との関わり」「親からの自立」が必要になってくると思います。

学校や受験の制度や仕組みはこれから変わるかもしれませんが、
我が子と学習、我が子だけではない子どもたちを含む社会と学習、
いろんなことを考えさせられた「二月の勝者」でした。

2024.7.28追記(作者インタビュー記事のリンク)

作者の高瀬さんのロングインタビューの記事がありました。
作品に込めた思い(中学受験塾とスターフィッシュ)や、裏話など、盛りだくさんで読み応えあります。


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