2月-3月の読書記録 ~崖っぷちの卒制着手~
こんにちは。
京都芸術大学 通信教育部 空間演出デザインコースに在籍するひじきです。
4月も1週間をすぎようとしていますが、前回に引き続き今回も2ヶ月分の合併号でのお届けです。
なにかと余裕のない日々を送っていますが、せめて読書記録は卒業まで続けたいと思っています。
1月に提出したTR「生活空間デザイン史」の採点結果が返ってきて、ギリギリのところでレポートは合格をしました。
となると次は試験対策。
卒制着手のためになんとしてでも単位を取らなければいけないため、万全の体制を整えて挑んだ結果、無事に単位取得となりました。
点数はというと、かけた時間の割にはそこまで良いわけでもなく崖っぷちギリギリのところで助かったという印象です。
必須TRの鬼門となるであろうこの科目はできる限り早い段階で取り組むのを強くおすすめします。
これにて残す課題は3年次TWと卒制のみ。
3年目となる社会人学生生活もいよいよぼんやりとゴールが見えてきました。
最後まで気を抜かずに楽しみたい所存です。
というわけ(どういうわけ?)で、2月と3月のオススメ本の紹介です。
図説精読 日本美の再発見: タウトの見た日本
桂離宮をはじめ、日本の建築の魅力を独自の視点で「再発見」したことで知られるドイツの建築家ブルーノ・タウト。
彼の著書である『日本美の再発見』をもとに豊富な図と資料によって解説した本。
恥ずかしながら「生活空間デザイン史」のレポート課題をするまで桂離宮もタウトも全く知らなかったのですが、数々の建築家たちがモチーフとして参考にした桂離宮に興味が湧いたのでこちらの本を読んでみました。
ところが、この本で面白かったのは日本全国を旅したタウトの旅行記の部分です。
子どもたちがかまくらを作る様子や地域の一風変わった祭りを目にしたタウトの感動が、直筆のスケッチを通してダイレクトに伝わってきます。
まるで自分の知らない日本の魅力を教えてもらえたような感覚になると同時に、日本人でありながら日本の魅力をまだまだ知らないんだなと痛感させられました。
卒制ガイダンスで「旅に出たら記録をつけよう」という話があったこともあり、旅行記つけたい欲が急速に高まっています。
クリエイティブの処方箋
世界中のクリエイティブによって成功した事例を集め、自身のアイデアのヒントを与えてくれる本。
目次を見ると、「力不足を肯定する」「壊れていなければ、壊す」「目標を持たないという目標」といった86個のアイデアのヒントがずらーっと並んでいます。
その中から気になったものをピックアップして読んでみると、そのテーマに沿って「成功者はいかに成功を収めたか」が書かれており、最後には「この章を読んだ人は●ページも参考になるかも」といった具合に、ゲームブックのように数珠つなぎで読み進めていく構成になっています。
この本はどこから読んでもいいんです。
アイデア出しに悩んでいる時、明確な『答え』は得られなくとも次の一手となるヒントは得られるかもしれません。
アイデア発想のための辞書感覚で本棚に置いておきたい本です。
すてるデザイン - 持続可能な社会をつくるアイデア -
「つくることは同時にすてることである」というのはいまの時代、すべての作り手が意識していなければいけないことです。
いままでのような『つくるデザイン』ではなく、資源の無駄を省き、循環型の『すてるデザイン』を考えようというのがこの本です。
REDUCE、REUSE、RECYCLEの3Rに、REFUSE、RETHINK、REPAIR、REPURPOSE、REGENERATIVEを加えた8つの『RE』によるサーキュラーなデザインを提案しており、小さなプロダクトから、まち全体を巻き込んだ大きなものまで幅広い事例が紹介されています。
現代社会においてサステナブルとデザインは切っても切れないものだと思います。
卒制のテーマ探しで悩んでいる人には何かしらのヒントになるかもしれません。
アタマとカラダでわかるデザイン
グラフィックデザインをする上で知っておくべきことを1テーマ1ページで視覚的に非常にわかりやすく解説している本。
カタチとはなにか、見るとは、色とはといったデザイン以前の認知的な概念の解説からはじまり、中盤からはタイポグラフィの考え方やデザインスキルの育て方、アイデアの作り方といったより実践的な内容になっていきます。
特に前半部分は1年次のTW「2次元ドリル」と本質的に近い内容で、これを読みながら取り組んだらより理解が深まっただろうなという印象を受けました。
これからデザインを学び始める人はもちろん、そもそもデザインってなんだ?と悩んでいる人や、なんとなく課題をこなしてきてしまった人にとって改めてデザインについて学び直すきっかけになるかもしれません。
以上、今回の読書記録でした
2月・3月の総読書数は13冊。
そして、2023年度に読んだ本の総数は119冊でした。
目標としていた100冊の大台越え!
とはいえ、ほぼ流し読みのものもありますし、内容を覚えていないものももちろんたくさんあるので、2024年度は本での学びをいままで以上に卒制と自分の人生に活かしていきたいところ。
それではまた来月。