私流・落語の覚え方
こんにちは、ゆめみ亭月夜です。
落研ではない友人や、見学にいらした方によく言われることがあります。
「落語って全部自分で覚えるの?結構長いよね?」
「ネタひとつやるのに、練習期間はどれくらい必要なんですか?」
確かに、落語は短くても10分程度、長ければ30分以上話すネタもあり、その噺を暗記して喋っているのだから、とても大変なことのように思えますよね。
私も入会当初、自分にも落語の噺を覚えることができるのか、ちょっと不安でした。
そこで今回は、私流の落語の覚え方と、当同好会のメンバーたちにも落語の覚え方を聞いてきましたので、それを紹介したいと思います!
落研に入りたい方、新入会員のみなさんはもちろん、趣味で挑戦してみたい方にも、参考になれば嬉しいです。
【月夜流】落語の覚え方
落語の覚え方のパターンとしては、ざっくり2パターンに分かれると言われています。
文字起こしをして、その作業の中で覚える人
または、文字起こしをしたものを読んで目で覚える人とにかく聞いて耳で覚える人
細かいやり方は人それぞれですが、大半の人はこのどちらかに分けることができるのではないでしょうか。
私は、後者の耳で聞いて覚える人です。
落研が所有する落語のCD、DVDなどの資料や、YouTubeを利用して、とにかく聞いて覚えます。
私は家事をしている時に落語を聞いて、聞き慣れてきたら外国語学習でいうところのシャドーイングのように、音声を追うように自分で喋っていることが多いです。繰り返しているうちに、気づいたらできるようになってます。
ある程度話せるようになったら、仕草などの動きをつけて稽古して、本番に持っていきます。
補助的に文字起こしをした台本を使うこともあります。
文字起こしをしておくと、電車の中などの空いた時間に眺めて覚えることができるのでおすすめです。
文字起こし台本については、落研のメンバーにはWord派もいますが、私は手書き派です。
自分で書いている時が、1番よく覚えられる気がするからです。
自分にあった方法を見つけよう
私の覚え方はあくまで一例なので、これが正解だ!とかそういうものではありません。
覚えやすい方法は人それぞれですので、自分にあった方法を見つけることが大切です。
落語を始めたばかりの頃は、覚える方法も手探り状態だったので、稽古にかかる時間も長く、
初めてやった噺は大体1ヶ月くらい練習しました。
だけどそのうち、だんだん自分にあった方法がわかってきてからは、以前よりも早く覚えられるようになってきました。
今は、ものにもよりますが、大体2週間あればひとつの噺を覚えられると思います。
私たち筑波大学落語研究会では、先輩方が直接細かく稽古をつけたり、一言一句覚えさせる、というような覚え方の指導は現在行っておらず、落語の覚え方は個人に一任されています。
ですから、会員はそれぞれ違った方法で落語を覚えています。
ちょうどいい機会なので、現役の会員たちに落語の覚え方を聞いてきましたので、いくつか紹介させていただきますね。
筑波落研会員に聞いた!落語の覚え方
まず1人目は、私と同じく聴いて覚える派の会員。
おおまかな稽古の行程はこんな感じだそうです。
とにかくたくさん聞く
台詞がおおまかにわかるようになったら、Wordで文字起こしし、細かい言い回しを確認しながら覚えていく
フリをつける
ちなみにWordを使うのは、手書きで文字起こしをするよりも、噺を部分的に少しずつ書いていくのに適しているからだそうです。
2人目は、最初に文字起こししてから覚える派の会員。
彼女は元になる音源や映像をそのままコピーするように覚えるのではなく、最初に書く段階からアレンジを加えつつ台本を作っていくのだそう。
音声を聞きながら台本を書く(彼女もWord派)
台本を見ながらとにかく読んで覚える
フリをつける
また、複数の方を参考にして台本を書いていくため、1人の音声を聞いて覚える方法はあまりとらないそうです。
本番とまとめ
稽古の時は細かくいろいろ考えることもありますが、本番、高座の上に上がった時はあえてあまり細かいことは考えないようにしています。
まあ楽しんでオチまでちゃんとやれればいいか〜くらいの気持ちで本番はやります。
その方が気楽に、かつ柔軟に落語ができるのではないかと思って。
聞いている方々の反応を見て、間を持たせていくとか、どういったくすぐりをいれるとか、
自分はまだまだできないのですが、
そういう場に応じることができる柔軟さを持って落語ができるようになりたいです。
という感じで、今回は落語の覚え方をご紹介しました!
何かの参考になればとても嬉しいです。
ゆめみ亭月夜