風俗やってたら手元に殺害予告が届いたので、被害届を出しに行ってみたレポ

『あなたと家族を殺します』

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そう書かれたメールが届いたら皆さんはどうしますか?
これは風俗業を営む僕の手元に殺害予告メールが届いてから、被害届が受理されるまでの経緯をまとめた体験談です。

同じような仕事をされていると、こういう経験される方も多いのかなぁ...と思い、何かの参考になればという考えから、体験談としてまとめる事にしました。

もちろん最後まで無料で読めますので、どっかのフィクションだとでも思って気軽に読んでください(全然ノンフィクションなんだけども)

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事の発端は4月1日エイプリルフールを迎えたばかりの深夜の出来事だった。

『あなたと家族を殺します』※1

そう書かれたメールが、僕がやってる風俗店の予約メーラーに2通連続で届いた。

届いたメールのアドレスは全く知らない差し出しアドレスから届いており、捨て垢を使ったイタズラと思えばイタズラのようにも捉えられる代物であるのは間違い無い・・・。

ただ、僕個人ではなく家族にまで殺意が向いているのがちょっと見過ごせないなと感じ、メールを受け取った後にこれはどうしたものかと困惑しつつ、文面の『殺す』の文字にゾッとしたのを覚えている。

『とりあえず・・・こういうのは初動が大切だろうから通報してみるか』

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お風呂に入っていた僕は、とりあえずそのまま湯船に浸かりながらも、殺害予告を受け取った携帯電話で110番を押し、素っ裸な状態で通報してみることにした。

『110番通報です、事件ですか?事故ですか?』

(あ、これよく聞くフレーズだな、本当に言うんだなこれ)
なんて呑気な事を考えつつも、事態は全く呑気どころか深刻な状態なので、

『事件になる前みたいな感じなのですが、殺害予告をメールで頂きまして通報しました。こちらでよかったでしょうか・・・?』

『それは・・・事件扱いになるかと思いますので、すぐに警察官を向かわせます!今は自宅にいますか?』

『あ、はい、お風呂にいます』

『ではすぐに向かわせます』

とのことで、今から自宅に警察官が来るとのことだ。

どうしよう・・・これもしかしたら大事になる引き金を自ら引いたのではないか?と、少しずつ焦る自分と、殺害予告ってメール1通でここまで騒ぎになるんだなという驚きにあたふたしながらも、僕の脳裏に最もよぎったのは

『嫁が寝ているのに警察が来たら起きてしまうじゃないか!!!』

という意味不明な焦りで、あぁ、人間本当に焦ると物事の優先順位がぐちゃぐちゃになるもんだなと、思い返すと中々に動転していたであろうことがわかった(恥ずかしい)

警察が来てしまう!!と急ぎお風呂から出て、髪の毛を乾かす暇も惜しみつつ服を着ると、嫁を起こさないようにそ〜っと玄関に向かう。

「いやいや待て待て、インターフォンを鳴らされたら結局嫁が起きてしまうじゃないか!」

そう考えた僕はあろうことかそっと玄関ドアを開けて玄関先に出た。

もしも犯人が殺害予告を自宅前から送っていたのだとしたら、この時点で殺されていてもおかしく無いので、もし通報する機会があったら、警察が到着するまでは決して外に出ない事をオススメする。

外にでる奴はバカである(自戒)

通報して5分程経った頃、服を着て外に出ると、早速パトカーが1台と警察のカブが1台自宅前に停まっていた。

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(あ、あそこに行けばいいのか)

そう思いパトカーに近づいてみるものの、中に警察官の姿は無い。
どうしたものかとウロチョロしていると、『あなたが通報した方ですか?』と道路脇から姿を表した警察官が話しかけてくれた。

どうやら殺害予告の通報をすると、まず自宅付近の不審者などがいないかを見回りしてから通報者の自宅に伺うようだ。
声をかけてくれた警察官の方を確認した矢先、周囲から警察官が何人も姿を表し、ワラワラと僕を囲むように5名程の警察菅が集まってきた。

この時点でパトカー2台、カブ2台、警察官は5人。

『自宅にいないとダメです、なんで外に出てきたんですか?』

『いや・・・嫁が寝ているので起こしてしまわぬように外に出てしまいました・・・すみません』

と間抜けなやり取りをしていると、早速状況の確認が始まった(外で)

まずは経緯の説明をする。

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・いつ殺害予告メールを受け取ったのか?
・知っているアドレスか?
・送った人間に思い当たる人物はいるか?

などを聞かれる。
正直普段からのtwitter活動スタイルを考えれば、僕の事が気にくわない人間など沢山いるだろうという事を考えつつも、送ってくるような人間に思い当たるフシは無いことなどを正直に話す。

続いて、仕事のメールに届いたということなので、どういう仕事をしているかなどを聞かれる。

僕は風俗の仕事をしているので、そのことを馬鹿正直に伝えるわけだが...

『風俗?えーっとお兄さんは風俗の事務員さんとか?」

おまわりさん違うんです、僕が風俗のキャストなんです。

『え、男性を相手にするってことですか?』

おまわりさん違うんです、女性向け風俗店ってのがまだ認知度低いんですがあってですね・・・

『えぇ!女性が風俗を使うんですか!?それはどういったことをするんですか?』

恐らく聞きなれない『女性向け風俗店』という世界に、おまわりさん達の理解が追いつかない様子で、仕事のことを根ほり葉ほり聞かれる・・・まだまだ女性向け風俗店ってのは世間からの認知度が低いのだなということをこんな形で痛感するとは思わなかったが、一通り仕事の説明などを終えたところで、今回の事件に関してどうしたいかという話になる。

『こういったメールを受けて、今回の件どうしたいですか?もし被害届をということでしたら会社として出すのか、個人として出すのか、その辺りによっても対応が変わって来ますし、刑事事件として扱うことが出来るかどうかも詳しくお話を聞いてみないとわかりません』

という事を言われて考え込む。

僕個人に向けられた殺意ならまだしも・・・今回は家族に殺意が向けられているという点がどうにも許せない。
誹謗中傷程度なら甘んじて受けてもいいが、家族になんかあってからでは・・・などを考えた結果

『刑事事件として正式に被害届を出す形で進めたいです』

ということをその場で伝えた。

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とはいえ実際に被害届を出すとなると、色々な許可やら(嫁とか)仕事の許可証とか、直近のやり取りのデータなどなど、色々とまとめないといけない事が多い。

その場ですぐ警察署に行き被害届を出すよりも、一旦出直して資料を作ってからのがいいなと思い、その日は警察の方にお引き取り願って、後日資料を持っての被害届提出という形にしていただいた。

こういった部分も通報時に対応してくださった警察の方が丁寧に教えてくださったのが本当にありがたかったのだけど、twitterなどを見てるとこういう対応ってその場の警察官の裁量で雰囲気が結構違うとの事だったので、深夜にもかかわらず丁寧な対応をしてくださった方々にはありがたい気持ちでいっぱいである。

そんなこんなで被害届を出すための資料作りである。

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とはいえ、殺害メールを受け取っただけで被害届がつるっと受理されるのが難しいという事は、同業の方々の経験談などを聞いていたので、どうしたら被害届を受け取ってもらいやすいのかなどを下調べした上で、資料として

①事件の経緯を時系列順にまとめておく(メールのスクショなど含め)
②自分のSNSなどを含めた活動をまとめたプロフィールの作成
③直近で揉めた人物や内容などをまとめる(スクショなどで)
④風俗店なので、お店の許可証などの写しを用意
⑤従業員のリスト
(これは提出を求められたらで良い)
⑥顧客リストの用意(これは提出を求められたらで良い)

これらを用意して行った。

特に①〜③は当日話を聞いてもらう上でものすごく役に立った。
ただでさえわかりづらい風俗店の話なので、この辺りは何もわからない人を相手にわかりやすいように説明できる資料を作ろうくらいの気持ちで臨むと、当日の話がスムーズに運ぶなと感じた。

④〜⑥は個人として被害届を出しに行く場合はあまり必要ないかもしれないが、あったら確実に信用度が上がるので、持って行って損は無いセットだと思う。

とはいえ店として被害届を出すのを店側が嫌がったり、あまり大事にはしたく無いみたいなオーナーだと断られる気もするので、その場合は店のキャストとしてではなく、個人として被害届を出す方向で話を進めたほうがスムーズかもしれない。

近隣警察に事前にアポを取ろう

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これらの資料を用意した上で被害届を出しに行く事になるのだが、いきなり資料を持って警察署に行ったところで担当者がいつでも暇なわけではない。事前に電話でアポを取るようにしよう。

この場合は110に電話ではなく、自分が住んでいる地域の一番近い警察署に電話し『被害届を出したいのですが、担当の課に繋いで頂きたいです』
と伝えた上でアポを取るようにしよう。

履歴書持ってアポイントを取り、会社に面接に行くような気持ちで臨むと良いと思うぞ!

さぁ、被害届を出しに行こう!

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資料を手に、警察署の受付に行き
「刑事課の〇〇さんと約束をしたものですが』
と伝えると、程なくして刑事課の方が迎えに来てくださり、簡易の取調室みたいなところに連れて行かれた。

ちなみに今回は殺害予告なので刑事課の方が対応してくれたのだけど、もっと小規模な事件の場合は生活安全課という課が担当する場合もあるというのは後日聞いた話だ。
これも警察にアポ取る時などに詳しく聞いて、どちらに対応してもらうのが適切かを判断してもらおう!

簡易取調室のようなところは窓も無く、4畳あるかないかくらいの広さのところにテーブルと椅子が並べられている程度のTHE取調室という感じで、ちょっとテンションが上がった。カツ丼食べたい。

諸々用意してきた資料を渡しながら、通報当日に聞かれた内容の詳しい確認と、改めて事件の経緯、仕事についての話を複数回に渡って聞かれる。
資料などを作らずにこの時間を迎えたら、恐らく話がとっちらかると思うので、資料の作成は客観的視点を持つ上でも大事だなと改めて感じた場面だった。(特に時系列の話は資料無いとマジで進まない)

空気感として感じたのだが、恐らくここで感情的な話をするのは本当に無駄であり、事実をしっかり事実として伝える事がこのタイミングでは重要な話なのだろうなと思う。

感情論丸出しで「わたし辛いんです!悲しいんです!」みたいな話をしたところで、おまわりさん側も「知らんがな・・・民事で」と切り捨てる気がする。
あくまで事件として取り扱うのに値するのかどうかを図る場であるという事を踏まえて話をした方が良いと思う。

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事件の経緯を説明した後、話は僕の仕事の内容についてへ切り替わった。

予想はしていたのだが、おまわりさんから風俗という仕事があまり好意的に受け取られていないんだろうな・・・という空気を感じつつ、仕事としてどこまでするのか、お客様と個人的繋がりなどを持つ事はないのか、お客様の個人情報はどこまで知り得るのか、普段の仕事において危険な事は無いのか、などを聞かれながら、それらが中々伝わっていないようで、似たような質問と回答が重複していく。

ついでに僕のtwitterでのキャラクターや発言の傾向など、事前のスクショ資料などを提出しているのもあり

『失礼ですが、人から恨みを持たれても仕方ないと思われてしまうような言動もありますよね?』

という至極最もなご意見を刑事さんから言われる。

『それは全く仰る通りですので僕個人への殺意や誹謗中傷だったらイタズラで済ませてます。ですが今回それが家族へ向いているので、被害届という形で動いています。僕が仕事で留守中に家族に何かあったら遅いですよね?』

という部分が今回の論点なので、その部分は譲らずに落とし所を見つけていくやり取りなのだろうな・・・なんて思いながら、約1時間程のやり取りを終えた。

『資料も含めお話はわかりました。一旦これらを確認させていただきますので、今日のところはお引き取り下さい。』

とりあえず今回は被害届の受理までは行かず、お話を聞いていただくといった形で終了。

とはいえこちらから資料を提出しているので、それらを確認しながら事件とするに値するかどうかを確認するという形でこの日は解散となった。

資料の提出から3日後。

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僕の携帯に担当の刑事さんから連絡が入った。

『先日の資料を見ながら色々と確認させていただいたのですが・・・やはり今回のメールがねむりさん個人に向けられたものであると印象付ける線が薄いなと感じておりまして、事件として扱うにはちょっとそぐわないかと思うのですが、いかがでしょうか?』

刑事さんの話によると、僕の仕事メールに入っていた殺害予告のメールが個人ではなくお店の予約メールに送られていた事、それが不特定多数に向けて送られたイタズラのメールであるのではないかということ、これらの事から、個人に向けた殺意として扱うのは難しいのではないかと言う事だった。

確かにメールそのものの文面には「ねむり」という僕個人を指定する文言は入っていなかったし、「家族」と表記されていたけれど、その家族が誰なのかは書いていなかった。

故に明確に誰かに殺意が向いているとは実証しにくいという事なのだという事は理解できたが、とはいえ所属キャストが僕だけの店の予約メールに対して送られた殺意なのは明白だったので、ここは食いさがるわけには行かず、

『刑事さん、うちはあくまで所属キャストは僕一人しかいないですし、その事をtwitterのプロフィールにも記載しています。送る側だって、メールは僕個人が受け取る事をわかって送ってきていると思うのですが、それでもお店に対して送られたものだから個人への殺意とは考えにくいということですか?』

刑事さんもどうにも歯切れが悪い空気は感じているので、本当に絶妙なラインなのだろう事は感じ取れた。
恐らく今回のポイントは「ねむり」個人に対しての確かな殺意を示す根拠があるかどうかなのだろうが・・・いや個人店だぞ?

『そうですね・・・ねむりさん個人だと利用者が必ずしもわかる文言が無いと難しいかなと思うのですが・・・』

ん・・・?ちょっとまて、今なんつった?
俺はtwitterのプロフィールにも『在籍一人でやってます』という文言を掲載しているよな?

『刑事さん、失礼ですがうちのHPも含めてtwitterの文言などをよく読まれていますか?僕は在籍一人でやっているという事をお客様向けに提示しているので、仮に店に向けて送られたとしても、それは僕個人に向けて送られたという事になると思うのですが、どうでしょうか?』

(この人、恐らくHPやtwitterまではまだ詳しく見てないのではないか?)
こればっかりは資料も用意しているのだから、隅々までチェックした上で本当に無理なのかどうかを確認してもらわねば!

『例えばなんですが、ねむりさんのお店でメールを受け取るのがねむりさんではなく別のスタッフであるという可能性も考えられますよね?そういった可能性が無いと言い切れる文言は掲載していますか?』

そういった可能性が無いと言い切れる文言ってなんだ・・・。

そんなもん具体的に示してる店があるのだろうか・・・?

様々な疑問が頭に浮かぶが、こちらの主張としては『在籍はねむり一人』と言い切っている上で予約メールを送ってきたら見るのは俺だろという論で話を押し切るしかない。

そんなやり取りでの押し問答を繰り返した上で

『もう一度HPなどをよく調べてみますのでまたご連絡します。』

というところに落ち着いた。


ありがとう刑事さん、こんなめんどくさいやり取りに付き合わせてしまって申し訳ない。

確実にねむりに届くという感覚で送ってきてると思うんだけど、確かにHP上で「ねむりがメール見るよ♡」なんて表記はしてないので、こればっかりは刑事さんの要件を満たすだけのモノがないとダメなもんはダメなんだろう。

こういうやり取りにおいて感情論は一切無駄なのは裁判関係のやり取りで何度か経験があるので、気持ちは痛いほどにわかる。

客観的事実としての根拠が必要なんだよねこういうのって

そんな気分で電話を終えて、こりゃ受理されないかもな・・・という諦めの気持ち半分で次の電話を待った。

数時間後、また刑事さんから電話がかかってきた。

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『HPとtwitterを拝見し、調べて見たのですが、ねむりさんのHPってgoogleなどの検索で出ない設定にされてますか?』

予想外の質問に戸惑いつつも、そういやそうだと思い答える。

『してます!検索サイトでは出ない設定になっているので、HPへの導線としてはtwitterや僕個人のコンテンツから飛ぶか、URLをあらかじめ知っている人間が直接入力してアクセスする必要がありますね」


ーーーーーー瞬間、この発言がきっかけで刑事さんの態度が一変する。


『なるほど・・・では確かにtwitterのプロフィールなどの"在籍たった一人でやっています"という文言を把握、または目にした人間でないとHPには辿り着けないようになっているという認識になりますね。これでしたら特定の個人へ向けられた殺意であるという形での被害届の作成が出来そうです!』

改めての調書作成と被害届の受理へ

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そこから先はトントン拍子に話が進んでいき、調書と被害届作成に併せた資料やら印鑑やらを持って、再度警察署に伺う形になった。

『当日は結構な時間がかかります』と事前に連絡を受けていたので、その日は1日休みにして、昼過ぎにまたあの取調室のような場所に伺うと、ノートパソコンと小さなプリンターが部屋に用意されていた。

以前にも聞いていただいた話を何度か繰り返し確認しつつ、事件の経緯の確認の他、被害当日の気持ちはどうだったかとか、この事件について何を望むのかなどを答え、それが調書としてまとめられていく。

僕が話す言葉一つ一つを調書として真剣に目の前のパソコンに打ち込んでくださる担当刑事さんを見て、なんかようやく報われた気持ちになるというか・・・風俗という仕事をしてるから色んな風当たり強い事あるんだけど、わかってもらえたという安堵感があるというか・・・何よりもうちの店がやばい店みたいに思われなくてよかったというか・・・なんか色々な気持ちが入り混じる複雑な感情が浮かんだのだけど、何よりも頭にあったのは、些細なイタズラにしろ被害届1枚作るのにこんなに大変なのだから、そりゃあホイホイ受理したくないよなという被害届作成の大変さだ。
(刑事さんマジお疲れ様です)

おそろしく細かい内容が詰まった調書と被害届をある程度作り終えた後、持ってくるように言われた仕事用のノートパソコン、スマートフォン、殺害メールの画面をパソコンとスマホそれぞれに写した状態のモノなどをカメラで撮影する。

よくテレビなんかで見る"押収品"みたいな雰囲気で、写真を何枚も撮影する奴だ。
これも1枚1枚全部撮影していくのだけど、多分合計50枚くらい撮影したんじゃないかと思う。(本当にめっちゃ細かく撮影してた)

合計3時間半くらいかかって全ての作業を終えた後、刑事さんの口から耳を疑う言葉を聞くことになった。

『殺害予告メールを受け取った場所が現場扱いになるのですが、そこの写真も撮影する必要があります。お風呂場と言ってましたよね?』

おいマジか、うちの風呂の写真を撮るってのか・・・?

被害届を作るのって・・・本当に大変なんだなと思いながら、警察の方の車で自宅まで移動し、風呂場で水の溜まっていない湯船に体育座りになった状態になる。

手元には殺害予告メールをディスプレイに表示したスマホ。

『このまま撮影しますのでスマホの画面を見ていてくださいね』

こうして、被害届受理に至る最終工程は自宅の風呂場での撮影というシュールな結末で幕を閉じた。

こんな体験なかなか出来たものではないので、これはnoteに残さねばと思い筆を取ってみたのだけど、見返してみたら約1万文字も書いてることに驚きである。

読み物として面白いものだったかどうかは定かではないけれど、これが僕の通報から被害届受理に至るまでの細かな体験談である。

この後の動きとしては、警察からプロバイダーへの開示請求とIP確認という民事と同じような動きになるのだが、民事のソレとはおそらく効力とスピード感が違ったりなんかするのだろうか。

『IPを特定できたとしても、それが個人の端末だったら逮捕可能ですが、例えば飛ばし携帯だったり、施設の共用PCとかなどであると個人の特定は難しいかもしれません。』

というのは民事でも同じ話なのだが、刑事さんも似たような事を言っていた。


とはいえ、被害届は受理されたし、これにより警察が動いて下さるだろうという事は期待できる。
捕まるかどうかはさておき、こういった度を超えたイタズラに対してやるべきことはやっておくべきだろうとは常々思うのだ。


同じような被害に遭われている同じような職業の方に対して、このnoteが何かの参考になったりしたら幸いである。

あ、犯人がもし見てて連絡してくれたら被害届を取り下げてもいいかなとは思ってるので、軽い気持ちでやっちまったのならば連絡してほしいです!


※1 殺害予告メール本文は要約しており、実際に手元に届いた本文とは変えて記載しております。

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