「さよなら確定また来て申告〜もう二度と愛さない」の話
2024年、2月6日。
私は終生この日を忘れない。
その日、つくねのラスト確定申告が終わった。
20年程毎年確定申告してるのに
時期を把握してない私は……
1月半ばくらいから
(そろそろ……ヤツと向き合わねば……)
と思いながら乙女ゲーに励み軽く現実逃避していた。
そして……
時が来た。
ドキサバが一区切りしてしまったのだ。
海編山編ともに
一軍は攻略。
二軍も攻略。
三軍を攻略しに行くかなー……
となった時に声が聞こえた。
(気がした)
「つくねよ……確定申告に着手するのです……」
ぐっはァーー!
天啓だ!!
大きめに聞こえた。
(気がした)
思いついた時にすぐ実行だ。
今までも思いついてたけど見て見ぬふりをしていたのだから。
(やるしかないィ……)
午前10時過ぎ。
レシートの山をつかむ。
それを……
月毎に分けて1月分からノートに貼り付ける。
やり出すとつくねのエンジンもあたたまり割と楽しくなる。
12時前。
(よし!終わった!)
つくねは次なるフェーズへ進まねばならない。
スマホを手に取ると
「いよいよ、確定申告をお願いしたいんじゃけど……」
大賢者Fさんにライン送信。
「今日の午後なら大丈夫〜」
「マジでっ?おねしゃす!!」
Fさんが召喚された。
つまるところ、つくねの確定申告が終わった。
レシートを貼り付けたノートを見せ、自分で思われる必要な数字を揃えて提出。
「そんじゃ、入力していこうか〜」
「私、読み上げるわ。えーと……」
去年は途中まで頑張って書類の作成までやっていた。
マイナポータルと連携してどうのこうの……
やいのやいの言いやがるので
税務署へ申告する画面で上手く行かず、そこでFさんにお願いした。
今回のつくねは一味違うものになっていた。
(やりたくない事は何もしたくねえ!)
二人での作業はとても楽しいものであった。
Fさんは最上級のパソコン使い。
得意な上に好きなのだ。
それでもやはり、マイナポータル連携云々の過程で
「あれ?あれ?」
となる事はあったが、2、3時間程で無事に申告は完了。
「終了〜!」
「何か……楽しかったな?」
「うん」
ここでつくねは聞かねばならなかった。
「今回のこの作業に見合った料金を支払いたい」
すると
「あははっ!いらんよ〜」
と爆笑するFさん。
「いや、Fさん覚えてないかもしれんけど、去年そんな話をしてな?『会計ソフトに支払うんなら、Fさんに直接課金させてくれよ』って話をさ……」
「お金もらうんなら、私もっとキリッとして、お茶出したりせんとな……じゃあ、今度モーニング行こう」
「そんなん私、楽しいばっかりじゃけど?」
「うん……あ!じゃあ、息子の服、選んでくれん?」
「んん?」
この春大学生になり、一人暮らしを始める息子さん。
息子さんは着るものに無頓着なので……
Fさんが買わねば、平気で残念な服を着たままでいるという……
「こないだSHOPLIST、教えてもらったけど……私、服選ぶの苦痛で苦痛で……」
「えっ?そうなん?」
「服にほんま興味なくて……自分のも面倒くさくて」
「マジで?そっか……そんな人もおりますか……」
「つくねがオススメしてくれた服、色違いで買うわ」
「私はヒトの服選んだりするのすごい好きじゃし、楽しいから……お役に立てて何よりじゃな」
これが……
アレか?
割れ鍋に綴じ蓋ってヤツか?
コレは夫婦限定か。
梅に鶯あたりかな……
割れ鍋に綴じ蓋の方が補い合ってる感があって、しっくりくるんじゃけどな。
こんにちは、源泉徴収票。
さよなら、確定申告。
もう二度と(一人で)申告しない。
その2日後。
Fさんはかっちゃんの確定申告もしてくれた。
(すげぇ)