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つくもらぼ始めました

こんにちは。代表の高田です。

沖縄生まれ、対馬育ちの会社です。雨模様で外仕事もなかなかできないので、会社の紹介をします。一人会社なので自己紹介に近いかもしれません。

私はこれまで市民科学の調査・研究を行ってきました。
スタート地点を振り返ってみると、生き物が好きで、物心ついたころから虫取り少年で鳥見好きの幼少期にさかのぼります。といっても、近所の公園で観察する程度でしたが。

成長するにつれ、環境破壊をはじめとする、人間と自然の問題に出会い、生物多様性の保全に関心を持つようになりました。保全活動に参加する中で、関わる人や活動の思想は多岐にわたることを知り、人と自然の関わり方についても学んできました。

卒業研究を始めるときに、野鳥の研究をするつもりが、先生の提案で「市民科学」の研究をすることになりました。

市民科学を端的に説明するとしたら、様々な人が研究的活動(研究「的」としているのは、必ずしも新奇性は求められていないと考えているので)をすることです。

市民科学は研究の進め方のひとつというような見方もありましたが、最近では、ひとつの学問分野、考え方となっています。私自身、現在では、「市民が考え、行動する」ことが興味の中心です。科学よりも、シチズンシップに近いかもしれませんが、これらのことを考える時に、科学の要素も大きく関わると思っています。

市民科学への考えを深めるきかっけとなったのは、長崎県の離島、対馬に移住してからの研究生活です。博士課程進学と同時に、対馬市の島おこし協働隊(総務省地域おこし協力隊制度の対馬市での名称)として対馬に移住しました。そこで、対馬のニホンミツバチと養蜂の研究、対馬グローカル大学(いわゆる市民大学)の運営に携わり、市民科学の研究と実践の二足の草鞋で活動してきました。それぞれの草鞋について簡単に記載します。

対馬では、ニホンミツバチの小規模な養蜂が行われています。商業養蜂と区別して、養蜂をする人のことをハチカイと呼びます。私は移住後に伝統養蜂と出会い、ハチカイの師匠から教えてもらい、自分の群を育てています。上手なハチカイさんたちは、ハチが大好きで、観察熱心、研究熱心です。ハチカイのみなさんとの交流から、日々の観察から物事のことわりを考えることや、これまで引き継がれ、時として更新されてきた在来知について実感を持って学ぶことができました。

対馬で使われる”ハチドウ”と呼ばれる伝統的な巣箱

もう一つの活動の対馬グローカル大学は、ゼミ活動に重きをおいた市民大学です。開始当初の2020年はコロナ禍ということで、本来対面でおこなうはずだった各種活動を急遽オンラインに切り替えました。結果的に、大学の無い対馬で常に、大学の先生とオンラインで交流できるという面白い場になりました。対馬の島内外に住む人たちが集まり、対馬について興味のあることを調べたり、日ごろ問題意識を持っている課題に取り組んでいます。しばしば”本来の大学の姿だね”というコメントもいただいています。

在来知についての学びや、対馬グローカル大学での取り組みから、地域の自然や歴史を土台とする自然と共にある暮らしと知恵は、その地で自分たちで暮らしていく上で大切な手がかりだと感じています。そして、科学と地域の知恵、どちらにも優劣は無く、二項対立の存在ではないと考えます。

現在の主な業務はグローカル大学の運営ですが、今後暮らしを考えるプログラムの実践や市民科学、シチズンシップ教育など展開していく想定です。

つくもらぼでは、”異なる考え方を行き来しながら、自分たちで学び、考え、行動すること”を大切にし、様々なことにチャレンジできればと思っています。





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