注射の声掛け、どうしてますか?
「やらなきゃいけないことだよ。
頑張ろう」
注射が大キライで
部屋中を逃げ回っていた男の子。
看護師として働いていた私は
「必要な処置だから」
と言い聞かせようとした。
でも「イヤ」としか言われなくて
もうお手上げ。
「新人さんの方が
子どもの気持ちに
寄り添えるかもしれないね」
と先輩に言われ
バトンタッチ。
彼女が男の子に伝えた言葉は
「こわいよね。
私も小さいころ
注射が大キライだったよ」
その一言で、男の子は
注射することを
受け入れてくれました。
新人さんの対応に
すごくすごく心を打たれた瞬間です。
私は
「これは必要な処置」
「やらなきゃいけないことだから」
としか、伝えられていなかった。
でも、針を刺されるのは
大人でも痛いし、こわい。
その気持ちに寄り添うことを
すっかり忘れていたんですね。
心のどこかで
「子どもだから言ってもわからない」
と思い込んでいた。
大人の方が賢いと決めつけて。
親になって
何度もあのときの光景が
浮かんできます。
娘の場合
「こわい、でも、もう年長さんだから…」
と本当はイヤでたまらないけれど
なんとか一歩前に
踏み出そうとするようになりました。
子どもも成長し
泣けば注射から逃れられるとは
思わなくなっていきます。
それなのに
「やらなきゃいけないことだから
静かにして」
のような声掛けは
子どもにとっては哀しいですよね。
だからこう伝えているんです。
「ママも小さいころ
注射イヤだったよ」
わんわん泣いていた娘が
「え?ママも小さいころ
注射イヤだったの?」
と私の瞳を覗き込んだとき
ドキッとしました。
あのときの男の子も
新人さんに対して
「この人は
自分のことをわかってくれる」
と思ったんだろうなって。
だから
「あなたの気持ち、わかるよ」
という言葉をぜひ伝えてあげて
欲しいなと思っています。
みなさんは
お子さんが注射のとき
どんな声掛けをしていますか?
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