情報科学類 合格発表後のスケジュールと単位認定
編入生新歓は、T-ACT(つくばアクションプロジェクト)という学生主体の企画によって設立されたものになります。
T-ACT(つくばアクションプロジェクト)は、あなたの「やってみたい」を応援するプロジェクトです。自分がやりたい活動を探して参加するもよし!やりたい活動を自分で立ち上げるもよし!あなたの「やってみたい」を実現しちゃいましょう!というものです。
筑波大学に入学後は是非一度でもいいので、自身で企画を立ち上げて実現してみてはいかがでしょうか!
多くの方と知り合って協力しながら自分のやりたいことを実現してみてください!
詳細を知りたい方は以下のURLからご覧ください。
https://www.t-act.tsukuba.ac.jp/
※運用しているTwitterおよびnoteに関しましては、在籍している編入生の中から有志を募って作成しているものであるため、全ての学類の記事が揃わないことをご了承ください。
来年度編入学される方からの質問に対してできる限りお答えしたいと思いますので、何か疑問点などがあればX(旧Twitter)等でお尋ねください.アカウントはこちらをクリック.
詳細な手続きに関して学生のみで回答することが難しい場合は、学内の機関におつなぎしたいと思います。
今回は情報科学類の編入合格者向けの記事になります。
はじめに
筑波大学 情報学群 情報科学類に編入をした場合に行われる単位認定と履修について入学前に把握しておいた方がいいと思われる情報をまとめておきます.情報科学類に編入する皆様はぜひ参考にしてください.質問があれば気軽に編入新歓のX(旧Twitter)→https://x.com/itf_hennyu2023のDM等でご連絡ください.
筑波大学の大学生活全般に関しては、去年(2023年度版)のものにはなりますが、以下のパンフレットをご覧ください。
こちらのパンフレットは、2023年度編入学者用に作成した冊子のPDFファイルになります。参考程度にご覧ください。
(実はこちらのパンフレットもT-ACTの活動の一貫として作成されています。今後2024年度版のものも作成予定です。)
また本記事は2024年度に高専の情報系の学科から編入学した学生の情報をもとに記述しております.卒業要件が変更されているだけでなく,単位認定の仕組みの変更,スケジュールの変更など様々なことが起こり得ますので,必ず公式の書類等をお読みください.
合格後のスケジュール 2023年~2024年
(2023年)7月:合格発表(書類が自宅に郵送される)→入学手続き
~~この間 音沙汰なし~~
3月後半に成績証明書・卒業証明書を大学に郵送
3/18(月)〜3/20(水):入学用の書類が自宅に郵送される
4/5(金) :入学式
4/6(土) :サークル新歓祭
4/8(月) :午前 体育オリエンテーション
:午後 情報科学類編入生オリエンテーション 単位認定
4/10(水):計算機ガイダンス
4/11(木):編入生歓迎会実施
4/15(月):春A授業開始
以降で1つ1つ詳しく説明していきます
入学手続き
オンラインで行う手続きと郵送で行う手続きが混在しています.
年度によって変わると思いますので,書類をしっかりと読むことと期限を厳守することを心がけてください.自転車の防犯登録は入学後でも大丈夫です.注意が必要なのが,日本学生支援機構の授業料免除・給付奨学金を受給している場合と,宿舎に入りたい場合です.
宿舎に入る場合に必要な手続きや注意点などはコチラ↓
音沙汰なし期間
不安になるかもしれませんが,情報科学類の編入は入学手続きが完了してから,3月まで本当に何もすることがありません.特に準備しなければならないこともありません.
また情報科学類以外の一部の学類では,この時期に単位認定等に関するオリエンテーションがあるそうですが,情報科学類にはそのような制度は今のところありません.
私の代は入学前に結構な数の編入生がTwitterに現れていたので,Twitterから編入のDiscord鯖を作って情報共有をしたりしていました.以降で説明しますが単位認定のスケジュールがタイトかつ暗黙のルールが多いため,入学前に情報共有ができると忙しくなくなります.
成績証明書 卒業証明書の郵送
入学書類に郵送しろと書いてありますが,多くの編入生はその時期に出せないので,早くて3月後半に郵送することになります.期限は明記されていますが,支援室に確認すると,間に合わない場合は入学後でも構わない,といった返答をいただけるかと思います(必ず自分で確認してください).またこの書類を送るタイミングで,成績証明書・卒業証明書を余分に発行しておくと,以降の単位認定や奨学金の申込に役立ちます.
入学書類
情報科学類の冊子,情報科学類新歓の冊子,WORDという組織が出している冊子,オリエンテーション等の日程が書かれた書類,単位認定に関する書類などがまとめて届きます.
引っ越しのタイミングとモロ被りで,実家に書類が届いて送り直してもらう…というのがあるあるです.できれば他の編入生等に資料を共有してもらうといいと思います.入学後のスケジュールが意外とタイトだからです.
入学式
1年生と混ざって入学式に参加できます.服装は(当然)スーツです.私服の人はいなかったと思います.管弦楽団の演奏や学長のお話を聞けます(Imagine the Futureも聞けます)
入学式の後,オリエンテーションがある学類とない学類がありますが,情報科学類は編入生対象のオリエンテーションがありませんでした(スケジュール表には書いてあったので行ったら,追い出されました)
サークル新歓祭
サークルが集結してビラ配りをしてくれるイベントです.特に高専生はサークルの規模感に驚くかもしれません.編入生がサークル入って馴染めるかな…と不安かもしれませんが,私の観測範囲では半分以上の編入生がサークルに入っていて楽しそうにしています.
体育オリエンテーション
編入生を対象にした体育に関するオリエンテーションです.中央体育館に集まり,履修方法などの説明や,実際に最初に履修する種目を決めたりします.
高専から情報科学類に編入する場合は基本的に単位振替分だけで卒業に必要な単位数を取り切れてしまうので,適当に種目を選んで良いと思いますが,四大からの編入の場合は編入前に体育の単位を取っていないと筑波大学の体育を受ける羽目になりますので,真面目に選びましょう.
情報科学類編入生オリエンテーション
筑波大学の授業や履修登録に使うmanaba,twins,KDB,teams等のシステムの説明や,主専攻実験の説明,クラス担任の紹介や,学生証の配布などがあります.
情報科学類では,ソフトウェアサイエンス主専攻,情報システム主専攻,知能情報メディア主専攻の3つの主専攻があり,私たち編入生は入学直後にこれを決める必要がありますが,基本的に卒業時の称号(情報科学 or 情報工学)が変わる以外の違いがありません.私も何にしたか覚えていません.
説明の後は,1個上の情報科学類の編入生が来てくれて単位認定の相談会をしてくれます.また単位認定だけではなく,履修や大学生活の相談にも乗ってくれました.やさしいです.なお,この日の17時までに単位認定の振替表を振替に利用する全科目のシラバスとともに提出する必要があります.振替表には取得した科目の成績を書く欄があるため,自分の確認用の成績証明書が必要となります.入学書類が届いてから,振替表の提出まで10日ほどしか猶予がなく,また後述の暗黙のルールがあり,引っ越しなどで忙しい中こなす必要があるため,結構大変です.
計算機ガイダンス
計算機システムの説明があります.メールアドレスの設定,teamsなどを使うためのoffice365の設定,SSH接続やVPN接続の説明などがあります.
編入生歓迎会実施
1個上の編入生の方が新歓を実施してくれました.学類ごとに履修などの相談に乗ってくれる時間と,全学類の編入生で交流を深めるレクリエーションの時間がありました.楽しかったです.編入生が揃うタイミングはあまりないので,貴重な機会だと思います.来年度も企画しているので,ぜひ参加してください.
春A授業開始
2023年度から授業はほとんどが対面で行われています.この日までに履修を一通り決めておく必要があります.実際には春Aの授業の登録締め切りはもう少し後なのですが,初回授業から出席確認や課題提出がある授業も多いので, 悩んでいる場合は多めに履修登録をしておいて,後から履修を解除するのを推奨します.
単位認定について
高専や大学で取得した単位を筑波大学の単位に変換してもらう単位認定について説明します.基本的には配布されるExcelシート(振替表)に,認定したい筑波大学の単位と認定に利用する単位を書いていく作業になります.
用意するもの
高専・大学での成績証明書
認定に利用する単位の把握と,その成績を書くために必要です.なんかあった時のために余分に発行しておきましょう.
認定に利用する単位のシラバス
シラバスを紙媒体で,支援室にまとめて提出する必要があります.認定に使っていない科目のシラバスが混ざっていても問題なく受け取ってくれるので,とりあえず全部印刷しておきましょう.
履修要覧
HPに公開されている,卒業要件が書かれているpdfファイルです.
自分と同じ代の1年生が入学した年度の学群履修要覧をみる必要があります.
2025年度に3年次編入する学生なら,2023年度の履修要覧↓
(https://www.tsukuba.ac.jp/education/ug-courses-directory/2023/pdf/5-2.pdf#page=83)
の5-2.学内諸規則等(履修細則等)のpdfファイルの83p(ページ番号だと242)を見ることになります(リンクを開くと該当の83ページに飛びます).
KDB または KDBっぽいなにか
「KDB」は大学で開講されている授業一覧を検索できる公式システムです.ただし,学生が履修登録に使う場合は,筑波大生の有志が作成した「KDBっぽいなにか」が使いやすくて良いと思います.
KDB↓
KDBっぽいなにか↓
卒業要件の見方
情報科学類では主専攻ごとに卒業要件に違いはほぼないので,ソフトウェアサイエンス主専攻を例に説明します.
まず,履修要覧の見方から解説します.
上画像の縦の列をご覧ください.情報科学類の科目は「専門科目(青枠)」「専門基礎科目(赤枠)」「基礎共通科目(水枠)」「基礎関連科目(橙枠)」の4つの区分があり,このそれぞれについて更に「必修科目(左)」「選択科目(右)」の2つに分かれています.
科目枠の右の数字は,その科目枠において必要な単位数,各区分の1番下の数字(単位合計の行)は,その区分で卒業に必要な単位数を表します.なお「〜」は範囲を示しています.
単位変換すべき科目
まず,単位変換の(暗黙のルール)について説明します(基本的に3年次編入の場合について説明します).
振替上限は80単位まで
振替対象の科目は,標準履修年次が1,2年生の科目のみ
振替元の科目は,振替先の科目と似たような内容にする
振替元の単位数の合計を,振替対象の単位数以上にする必要がある.ただし,高専からの編入において,高専3年生以下の科目を混ぜる場合は,同時に高専4,5年生の科目も混ぜ,更に振替対象の単位数を超える必要がある.
単位は最小で0.5単位で分割が可能
ただし,3つめの条件について,講義の内容が完全に等価である必要はあまりなく,似た内容を扱っていれば基本的に許されます.
ややこしいように見えますが,情報科学類の場合は次のように単位振替を行うのがベストと思われるので,とりあえず真似してみてください.最後の方に,振替表の見本も載せています!
左側の列から説明していきます.以下,科目名の後の()は,その科目の単位数を表します.なお,「GB20から始まる科目」といった曖昧な指示があった場合,先述した「KDB」または「KDBっぽいなにか」で実際に科目を探してください.
専門科目必修
標準履修年次が3,4年なので,単位振替では一旦考えなくて大丈夫です.
専門科目選択
標準履修年次が3,4年のものが多いですが,「コンピュータネットワーク(2)」「情報科学特別演習(2)」「情報特別演習I(2)」は振替可能です.
専門基礎科目必修
全て振替可能です.
専門基礎科目選択
まず,確率論などのある1段目の枠の科目は全て振替可能で,卒業のためにはこの中から8単位以上取得する必要があります.
「Computer Science in English A, B(2)」は振替不可能です.
その下の2つの段は,上は4単位以上,下は8単位以上取得する必要があり,どちらも振替可能な科目が存在します.
以上を守りつつ,この列で24単位振り替えることで,あとは入学後に「Computer Science in English A, B(2)」のどちらかを取ればOKになります(別に24より多く振り替えてもいいですが,無駄な単位が発生します).
基礎共通科目必修
上の段において「ファーストイヤーセミナー(1)」は振替可能です.「学問への誘い(1)」は標準履修年次が1年なので振替可能なはずですが,実際に入学した後に取得するのが望ましいとされています(多分振り替えようとすると支援室に突っぱねられるんじゃないでしょうか).
下の段における「体育(2)」「外国語(英語)(4)」「情報(4)」は振替可能です.
以上より11単位振替可能で,残るは「学問への誘い(1)」を入学後に取得するのみになります.
なお,「誘い」は「いざない」と読みます.
基礎共通科目選択
この列は基本的に全て振替可能です.
上の段における総合科目(学士基盤科目)は.1単位以上は絶対に必要なので,適当に振り替えられそうなものを探して振り替えましょう.
下の段における科目は4単位まで卒業要件としてカウントされます(0単位でも良いです).振り替えやすいのは「国語」や「外国語」あたりでしょうか.
この列で1単位以上取得する必要がありますが,総合科目のおかげで自動的に満たされます.
基礎関連科目選択
この列も基本的に全て振替可能です.
上の段は6単位以上である必要があり,下の段は4単位まで卒業要件としてカウントされます(下の段は0単位でも良いです).
この列では6単位以上が条件ですが,上の段のおかげで自動的に満たされます.
振替においては,卒業に必要な単位数の総数的に「基礎共通科目選択」と「基礎関連科目選択」の合計を11単位にするのがベストです.
以上を全て守るように振替を行うと,6+26+24+11+11=78単位となります.一応80単位が上限なのであと2単位追加で申請はできますが,無駄が発生するので特に意味はありません.
振替表の作り方
自分が持っている単位数のパズルになるので難しいのですが,まずは必修から埋めていくのが定石だと思います.必修から埋めていって,余った単位で科目に自由度がある部分で,KDBで認定できそうな2年次まで対象の科目を探して,埋めていく手順でやりましょう.
高専生の場合卒業研究と実験はある程度ワイルドカードとして利用できるため,0.5単位で分割して上手く混ぜていくのがいいやり方です.すぐ下の私の例を見るとわかりやすいですが,体育を4年生以上でやってこなかったため,卒業研究0.5単位を混ぜて(半ば強引に)認定してます.
認定結果
私(高専卒)の振替表を参考までに載せておきます.
先述した通りの単位振替を行い,78単位すべて認定されました.
なお,参考として四大から情報科学類に編入した方の振替表も載せておきます.おおむね一緒ですが,この場合「体育」をあと1単位筑波大学で取る必要があります.
高専以外からの編入の場合,5年制の高専に比べてそもそも持っている単位数が少なかったり,卒業研究などのワイルドカード枠があまりなかったりするので,単位変換はかなり難しい作業になると思います.
履修の組み方
先ほどの振替をそのまま行った前提で話します.
3年次での履修の組み方ですが,まず「Computer Science in English A, B」(どちらか一方)「学問への誘い」は絶対に取りましょう.また,「ソフトウェアサイエンス実験(主専攻実験)A,B」は3年次履修科目で卒業要件に入ってる科目なので,基本取るべきです.ミニ卒研っぽいことをする授業です.
そうなると,あとは基本的には「専門科目必修」「専門科目選択」から取りたい授業をKDBなどで探して,条件を満たすように履修するのみになります.
具体的には,まず上段の「GB20,GB30,GB40〜」は,その右に「16〜」と書かれているので,認定した2単位を引いて残り14単位以上履修する必要があります.下段の「GB2,GB3,GB4〜」は,その右に「0〜18」と書かれているので,認定した4単位を引いて残り14単位までが卒業要件として認められます(つまり15単位以上とると無駄が発生します).そして,この2つの合計を34-6=28単位以上にしなければなりません.
条件的に上段は下段に完全に含まれるため,まずはGB20,GB30,GB40〜から好きな科目を14単位以上選んだあと,GB2,GB3,GB4〜に条件を緩めて,ここから更に14単位以上選べば良いです(もちろん「情報特別演習II(2)」をこの枠に入れてもいいです).落単に備えて少し余剰に履修する場合は,GB20,GB30,GB40〜をその保険に充てると対応しやすいです.
以上を全て満たすことで,4年次は「卒業研究A,B」「専門語学A,B」を履修するだけになります.
周りの編入生を見ると,今年で取り切る,というひともいれば来年2~4単位ほど回すと言う人もいます.ちなみに78単位というのは頑張っている内部生と比べると5~10単位ほど少ない,平均的ではある,くらいの単位数だと思います.情報科学類は単位認定はおそらくどの学類よりも多く認定してもらえるので,講義の負荷は控えめです.
授業の難易度ですが,科目によりけりといった感じです.高専よりも高度な内容を扱いますが,テストの難易度や課題の量・難易度は先生次第です.どの授業を履修するかもかなり負荷に影響するので情報収集が大切だと思います.情報科学類では授業毎に小テストやレポートを課す科目が多く,期末テストor期末レポートを最後に実施する科目が多いです.
自分の3年の授業時間割を示します.これで3年で卒研と専門語学以外の単位を取り切っていることになります(落単がなければ).
終わりに
情報科学類ではコンピュータ好きな人がたくさんいるため,コンピュータ好きな人からすると話が合う人がとても多くて面白いと思います.また,競技プログラミングをしている人が多く,計算量の話で盛り上がれる不思議な空間が誕生しています.
入学手続きや単位認定など,気軽に相談等乗りますので何かありましたらぜひご連絡ください.
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