途方もなく広い
最近いわゆる学生系と呼ばれる範囲の勉強をしている。勉強をしているといってもAnkiを毎日新規20枚で回すっていうだけなのだが。
こんな事を始めた理由としては「長文や難問と呼ばれる問題群を読むための取っ掛かりを作る」というのが大きい。
僕のグーグルドライブには問題集が700冊ぐらいはあって、その中には長文の問題集も学生系の問題集も雑多に混ざり込んでいる。しかし、買ったはいいものの食指が伸びないというのが正直なところだった。僕自身がどうしても難問と呼ばれる問題に面白みを感じることができなかったのだ。
ここで1つ誤解しないで欲しいのは、難問と呼ばれる問題自体が面白くないということでは決してないということだ。ここの原因はほぼほぼ受け取り手である僕自身にあったと言っていい。
では原因の主たるものはどのようなものか。僕は「自分が今持っている知識とかけ離れた知識が出題されていること」だと結論付けた。
僕自身「新しい事を知るためにクイズをしている」わけではなく、「知っている知識を答えるために」クイズをしている面が大きい。ここらへんの性根は変えられないものとして捉えれば、難問に食指が伸びなかった理由としては十分説明が付く。
ただ、長くクイズを続けていると「難問、バチバチに答えてみてえ〜!」という欲も出てくるものだ。クイズやってるのに全然触れてない分野があるのなんか勿体無いし。
そのためには問題集を読み進めていくのが手っ取り早い方法ではあるのだが、軽く読み進めて分かったのがさっきの話だ。僕の知ってない話が前提として問題が構築されている。いや、多分聞いたことある人名ではあるのだろう。しかし、短文でさえ前フリ一対一対応を避けてきた固有名詞弱者の耳には聞き覚えのフィルターなんて搭載されていなかったようだ。
ということで、とりあえず頭に「聞いたことのあるフレーズ」を強制的に頭に流し込む事を目的にAnkiを回し始めた。一応今のところで1ヶ月弱は続けている。
回し始めて1週間半ぐらいのときにパーオブのペーパーを解いてみた。Ankiで少し回しただけのところで5問ぐらい解ける(もしくは見たことがある)ところがありびっくりしたことを覚えている。まあ問題集の当て感がすごすぎたことが主たる要因であるのだが、その時の自分は「少し経てば学生系も押し合えるようになるのでは」とナメた感想を抱いていた。馬鹿である。
当たり前だが実際はそんなことはなく、空いた時間で長文や学生系の問題を流し見しては「全然分かんね〜」となる事を繰り返している。そして、そういった問題に正解が出ていることに対して尊敬の念を抱くのだ。どうやったらその知識を頭に入れておけるのだ、と。そして、同時に彼らでもスルーになるような問題がまだまだあるのだな、とも。
僕と彼らの間には途方もなく広い海が広がっていて、それと同時に彼らの先にも途方もなく広い知識の海が広がっているように思う。
先日のフリバで、アムンゼンの前フリにウンベルト・ノビレが出てくる問題に出会った。これまで何となく「アムンゼンは南極に誰かを助けに行って亡くなった」としか覚えていなかったが、その「誰か」の部分がいつの間にかきっちり埋まっていたことに驚いた。
「なるほど、こういう喜びがあるのか」と思うと同時に「もうちょい早めにやってても良かったかもな」と少し後悔の念も覚えた。
先頭を進み続ける人と押し合いが出来るのはどうやらかなり先になりそうだ。もしかしたらそんな日が来ることは無いのかもしれないが。ただ、彼らの後を辿って彼らの見てきた景色を楽しむことぐらいはできそうだ。
答えている自分の姿を夢に見ながら、ゆっくりと舟を漕ぎ進めていくことにしよう。
とはいえ最短ルートで進みたいという欲もあるので、いい勉強法があったら教えてほしい。よろしくお願いします。