離島暮らしが子どもにもたらす変化
昨日、島にある4つの留学制度できている子どもたちを集めての山海留学制度研修会がありました。今年度はコロナの影響もあり、年度始まりの留学生の集まりはなくなったので、昨日が初めての顔をあわす機会でした。
同じ小さな島で暮らしていても、屋久島の北西端小学校から南の南西端の小学校までの間には、西部林道があります。この道は世界遺産区域にあり、なかなかの細いくねくねの山道。ヤク猿やヤクシカがたくさん住んでいて、住民が生活で使うことはあまりありません。反対側からぐるっと回れば、ほとんど信号のない道路でも1時間30分以上かかると思います。
そんなわけで、小さな島ですが、南と北の行き来は日常生活ではあまりありません。
各留学制度からの子どもたちの作文の発表を終えて、親もほっと一息。
研修会の後、走り回って遊ぶ女の子を見つめて、その子の保護者の方が「島に来た時は全然走れなかったんです。」とおっしゃてました。「体幹がなくて、なんだか動きがめちゃくちゃだった〜」と。
今、元気に友達を追いかける女の子からは想像できないお話でびっくりしました。
そのお話を聞いて、私たちが留学前に島を訪れた時に聞いた話を思い出しました。
別の小学校に通う男の子を留学当初から知っている方が、「島に来た頃は本当におとなしくて、弱々しく思えていたけれど、留学二年目の今では、なんだか生き生きとしてたくましくなった。別人みたい!」と。
以前読んだ、心の傷を癒やすことについて専門家の方が書かれていた記事で、
人を癒やすつながりは、 “自分とのつながり” “人ととのつながり” “自然とのつながり” と書かれていたことがとても印象に残っています。
私は、子どもたち(自分の息子に限らず)を自然の中に連れ出して、夢中で遊んでいる子どもたちのキラキラの笑顔がだいすきなのですが、みなさんにもそんな経験はありませんか?
自然の中で遊んで、遊んで、遊んで、、、疲れ果ててはいるけれど、満たされた感覚。大人の私にもあります。
大人よりも感覚の鋭い子どもたちなら、知らず知らずのうちに、きっともっと多くのものを受け取っているのではないでしょうか。
この小さな島の環境がこどもたちにもたらすもの。
子どもたちへの生きる力への働きかけが、存在するように感じています。