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ついに、ランドの話をします【ザ・ヴィランズ・ハロウィーン“Into the Frenzy”】

こんにちは、月兎です🌙🐇

タイトルの通り、今日は革命の日です(もうええて笑)

本noteを動かし始めてから3か月間、ずっとディズニーシーの話題を取り上げてきました。
つい先日、このアカウントの名前などをリニューアルさせていただき、今回が「シー・オブ・イマジネーションジャーニー」としては初の記事。
より一層シーの考察を話していくぞ!と気合いを入れ直し、シーに人生を捧げる覚悟も決めた矢先、いきなり浮気させていただくことにしました。
※どんな告白やねん

...ということで、初のランドの話題になります!
ここ数日"夢と魔法の王国"に出張し、話題のDハロを調査してきましたので、その感想をお話ししていく所存です。

とはいえ、私の、もといディズニーシーのモットーである「冒険とイマジネーション」に基づき、"ゲストのイマジネーション(高まる感情)によって予想外の体験をする"という観点で、今回のパレードを妄想していきたいと思います。
※今回のパレードは実は感情がストーリーを読み解く鍵になってます

▼ディズニーシーのテーマ(公式)である「冒険とイマジネーション」について詳しくはこちら

あと、一応端くれの音楽家として、楽曲的なアプローチも試みます。
ディズニーのショーパレは音楽命(※圧倒的自分調べ)なので、今回のパレード、音楽が個人的にぶっ刺さりだったことは言うまでもありません。
ちょっとめんどくさい解説が挟まるかもしれませんが、ご容赦いただけますと幸いです。

※本記事はパレード全体のストーリーのネタバレを含みます。十分ご注意ください。


妖しくも最高にクールでゴージャスなパーティー。その裏側は...

今年のハロウィーンの大目玉、「ザ・ヴィランズ・ハロウィーン“Into the Frenzy”」。
公式HPの概要はこちら↓

おなじみのディズニーヴィランズが、最高にクールでゴージャスなハロウィーンパーティーを開催。ミッキーたちと一緒に大盛り上がりしよう!
怪しくも魅力的なこのパーティーの真の目的とは……?

東京ディズニーランド公式HPより

このハロウィーンパーティーを主催しているのが、『プリンセスと魔法のキス』のヴィラン、Dr.ファシリエです。

そのパーティーにミッキーたちも呼ばれ、ヴィランズがやたらと盛り上がるよう促してきます。
「このダンスをうまく踊るコツ、ズバリその秘訣は、"とにかくノリノリで"!」に笑ってしまったのは自分だけではないはず()

心踊るビートに身を任せ、フロートの停止後にゲスト参加型のダンスを一緒に踊り、パーティーは最高潮を迎えます。

しかし、このようにゲストたちを盛り上がらせたのにはよからぬ企みが裏にあり、ダンスで盛り上がったエネルギーをヴィランズがすべて取り込み、パワーを得ようというものだった...
ミッキーたちは歯向かおうとしますが、謎の呪術により楽しい記憶以外を抹消されてしまいます。

ヴィランズ「お前たちのエネルギーはいただいた!」
ミッキーたち「え〜〜〜!!!(ドン引き)」


ヴィランズの完全勝利...と思いきや、奪ったはずのエネルギーが失われてしまい、結局誰も得も損もせず終わるのが、このパレードの最終的なオチです。

私の拙い言葉では伝わらない部分もあるかと思いますので、YouTubeで見ていただくか実際にご自身の目で確かめてきてほしいのですが、ざっくりこんな流れの内容。
上記のような割としっかりとした構成のストーリーがあるだけでなく、音楽がとにかくめちゃくちゃいい、フロートも大きいしダンサーさんも最高にかっこいいし、炎やスモークなどお金のかかった演出(←言い方)もあるしで、ほんとにおすすめのパレードです。

大和ハウスさんありがとう


そんなメロメロな月兎が申し上げたい、このパレードの妄想ポイントは以下の通り。

  • ブードゥー教との関連性

  • "エネルギーの高まり"が"想定外の出来事"を引き起こす

  • その他細かいココ好きポイント


一つひとつ解説していきますね。


ファシリエが操るブードゥーの魔術と音楽の繋がり

まずは一番考察っぽい?ところから。

ファシリエといえば、ブードゥーの魔術師としてティアナやナヴィーン王子の前に立ち塞がる『プリンセスと魔法のキス』のヴィランなわけですが...

この"ブードゥー"というものが何かと言うと、簡単に言えばひとつの宗教です。
アフリカのベナン共和国やメキシコのハイチ共和国の人々に元来伝わる伝承と、キリスト教のカトリックが習合して誕生したとされています。

...まあこのへんについては私が我が物顔で話す話題ではなく、もっと詳しい方がたくさんいらっしゃいます。
よく私がnoteやポッドキャストで拝見させていただいている「ひろひろ」先生が、ポッドキャストでプリキスの配信をアップされていますので、映画のことやもっと詳しいブードゥー教の話を知りたい方は↓からぜひお聴きくださいませ。


今回私が取り上げたいのは、ブードゥー教の"儀式"についてです。

ブードゥー教には教典や教団がなく、布教活動もしないのだそう。
崇拝の対象は様々な精霊で、「ゲーデ」と呼ばれる精霊たちやその長である「バロン・サムディ」を讃える儀式を行います。

儀式って厳かなものじゃないの...?と想像しがちですが、その内容は太鼓を使ったダンスや歌、動物の生贄、神が乗り移る「神懸かり」などなど。
太鼓のリズムが鳴り響き、信者ではない人も大勢集まって、一緒にお祝いをするという楽しいものなんだそうです。

...なんか話が繋がってきそうですね笑
つまり、今回のファシリエ主催のパーティーがこんなビートマシマシの音楽なのは必然であるという話です。

そしてファシリエは"ブードゥーの魔術師"ですから、本来の宗教的な意図とは違う目的で、この儀式の持つパワーを悪用しているのではないかと考えています。
こういう背景を知っていると、わざわざノリノリになってはしゃいでもらう、というこのパレードの意図も伝わってくる気がします。

ちなみに、このパレードの移動中の音楽(テーマソングのほう)のBPM=テンポは120前後です。
心理的に人間が一番テンションが上がってノリやすいテンポと言われています。
もう、そういうことです(知らんけど)


さて、今回のパレードではラストに"記憶が消える"というとんでもびっくりな現象が起こります。
これについてはさすが「夢と魔法の王国」。なんでもありです←急にディスるな

ただ、これも無理やりブードゥー教の儀式とリンクさせて考えると、神が乗り移る「神懸かり」を悪用した魔術なのかな?とか思ったり思わなかったり。
儀式では2時間以上も踊りが続き、恍惚状態となる信者もいるんだとか。
この状態を「精霊が憑依した」と言い表すらしく、まさに神が乗り移った状態です。
特定の記憶を消しているのか、はたまた記憶を上書きしているのかわかりませんが、ファシリエからしたら簡単なことなのかもしれませんね。


ゲストの強すぎる"エネルギー"が2つの"想定外"を生む

さあ、ここからは妄想全開で飛ばしていきます。
しっかりついてくるように!
↑冒頭のダンスレクチャーのあれね、誰にも伝わらないね

と言っても、割といつもシーの記事で話していることと同じような内容で、
"感情の高まり"と"想定外の出来事"の2軸でこのパレードのストーリーを捉えられるよねって話です。


あらすじでもお話しした通り、ファシリエたちヴィランズは"エネルギー"を高めるようゲストやミッキーたちに促します。
歌詞にもそれが表れていますね。

Pump up that energy!
エネルギーを高めろ!

ちなみにわざわざ"pump up"という動詞を使っているのも、おそらくハロウィーンのカボチャ(pumpkin)から来ているものだと思われます。おしゃれ。


そして高まりきった"エネルギー"(感情の高まり)が、思いもよらぬ出来事を引き起こします。
すでに触れてしまいましたが、エネルギーをヴィランズに奪われ、ミッキーたちの記憶を抹消されるシーンです。
ヴィランズからすれば想定内ですが、我々ゲストから見たら"エネルギー"が高まったことによる"想定外の出来事"だと言えるでしょう。

しかし、これで終わりません。
ゲストたちが盛り上がりすぎて、奪われたはずの"エネルギー"がどこかに失われます。
これは我々ゲストからしても、ヴィランズからしても"想定外の出来事"ですね。


ただ単に「ざまーみろ」という話ではなく、ゲストの強い感情が2つの想定外な結末を生んだというのは、結構シーらしい側面といえるのではないでしょうか?

あと、ヴィランズとその手下?であるダンサーさんvsミッキーたちという対比も見ていて非常に興味深いです。
炎とスモークの中で狂ったように踊るヴィランズ側と、戸惑いを見せるミッキーたち、みたいな。
シーのアトラクションではキャストとゲストにそれぞれ役割が与えられ、別々の思想を持っていたり見えている景色が違ったり...という対比がありますが、それと少し似通っているように個人的には思います。


月兎的ココ好きポイント

最後、それ以外の細かな好きポイントについて。


私、↓の歌詞がめっちゃ好きなんですよね...

your heart overflows as the energy grows!
エネルギーを高めるように、心を弾ませろ!

接続詞asの前後が、このパレードの表の目的と裏の目的をそれぞれ表現している気がして...
それを一文でスマートに表しているのがとにかく痺れます!
※このひとフレーズだけでご飯食べれる!いや誇張じゃなくまじで!!😜


あとはファシリエのダンサーさんたち。
彼は今回の主役なので、先頭だけでなく、フロートとフロートの間にファシリエダンサーが点在しています。

彼らのダンスがとりわけ好きなのですが、中でもお気に入りなのが先頭ダンサーさんのダンス。
今回フロートごとに音楽が用意されていて、そのタイミングでフロートのキャラがしゃべったりするんですが、
ファシリエフロートの音楽がまじでニューオリンズらしさ満載のジャズすぎてやばい。語彙力。
このジャズのリズムに合わせて先頭ダンサーさんが、他の位置にいるファシリエダンサーが踊らないオリジナルのダンスを踊るんですが、これがまたたまらん。
YouTubeとかでしか観てないので、最終日までにしっかりこの目で拝みたいなぁなんて企んでます。

彼らが先頭ダンサーさんたちです


次でラストです。
最後のフロートがアースラとミニーなのですが、さっき言ったフロートごとの音楽について、アースラのパートには個人的スーパー萌えポイントがあります。

アースラが「ビートを刻むのさ!」って言ってるあたりから、裏で『パート・オブ・ユア・ワールド』のアレンジが流れています。
アリエルの声らしき歌声が聴こえるのですが、さらにその裏で、ピロピロと高音が鳴っているんです。

これ、音楽用語で「アルペジオ」という音の並べ方なのですが、『パート・オブ・ユア・ワールド』原曲のイントロで聴こえるあのメロディラインはアルペジオで構成されています。
※伝われ

今回のパレードのアースラパートで、『パート・オブ・ユア・ワールド』のアルペジオが聴こえるよ、というだけの話なのですが、
コードが切り替わるたびに音が上がっていくのが原曲のアルペジオなのに対し、ここでは単純に上がっていかず、音が下がるところがあるんですね。
※ほんとは鍵盤弾きながら動画で説明したほうがいいところです、すみません

原曲は当然アリエルが主役で、人間の世界に憧れ上へ上へ昇っていくのを表現しているのに対し、
今回はあくまでアースラというヴィランが主役
なんだぞ、ということを主張しているように感じました。
アレンジした人、私を弟子にしてください🙏←

このピロピロ鳴ってるアルペジオは、サブスクの音源でも聴こえなくはないのですがかなり音が小さいです。
YouTubeにアンダーライナーをアップしてくださっている方がいるので、ぜひ聴いてみてください!
※アースラパートは20:50頃、『パート・オブ・ユア・ワールド』のアレンジは21:15頃です


というわけで、今回は2024年のランドのハロウィーンパレード、「ザ・ヴィランズ・ハロウィーン“Into the Frenzy”」について好きなだけ語らせていただきました。

ごちゃごちゃといろいろ話してきましたが、要は曲が最高だよってことです()

大人気のパレードで観るのが大変なのは間違いないですが、始発で行ったりハッピーエントリー使ったりしてDPAをとる価値は十分にあるパレードだと思います!
もう観た方もまだ観てない方も、ぜひこの最高のパレードを味わってきてくださいね👻
そして、みなさんのこのパレードの好きなところもぜひコメントで教えてください👂


...ランドにうつつを抜かしてないで、そろそろ"冒険とイマジネーションの海"に戻ります🫡

それでは、またのご来航お待ちしております⛵️
よい冒険を🌏

※参考文献
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%A5%E3%83%BC%E6%95%99
https://aarjapan.gr.jp/activity/blog/sp/2011/1216_842.html

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