見出し画像

テントウムシの話

昨日、久々にテントウムシを目にした。

世の中の大多数の人間は、基本的に昆虫が苦手だと思うのだが、テントウムシはカブトムシなどと並んで、比較的、そんな一般大衆からも受け入れられている虫であると思う。

私が思うに、その理由はつるつるした外見の清潔感と、他の虫にはあまりない、カラフルな色彩からくるものではないだろうか、と察する。

つるつるした光沢感のあるボディといえば、例の「あいつら」の姿を思い出したくないのに、思い起こしてしまう。

あいつら、って誰?とわからない人は、それでいいのです。

あなた方は、おそらくあいつらとは、あまり関わりのない人生を送ってこられたのでしょう。幸いなるかな。

そう、もしテントウムシの色が茶色の単色だとしたら、いかに丸っこくってコンパクトなビジュアルとはいえ、ここまで好かれていなかったと思う。

そういう意味で、色彩や模様って、重要だなと再認識した。

蝶と蛾の嫌悪感の何を分けるかと言えば、突き詰めれば色と模様なのではないだろうか。

そんな愛される存在のテントウムシなのだが、「ちょっと、ぞっとした」というエピソードを、これまで耳にしてきた。

まず、私自身の話であるが、カナダのワーホリでルームシェアをしていた時である。

北米では、こういったランプがよく使われている。

電球の傘が、上に向いてあいているので、埃がたまったり、ハエなどの羽虫類の亡骸を、掃除の時に処分するはめとなる。

部屋に入居して、そのランプを初めて掃除しようと思った時であった。

傘の中には、手ですくえるぐらいのテントウムシの亡骸があり、文字通り電球が、テントウムシたちのご遺体に埋もれるがごとくだった。

最初、私がこの光景を目撃した際、脳がすぐには情報を処理することができなかった。

え、これはいったい、何???

庭に面した部屋とかであるなら、まだしも、その部屋はマンションの14階に位置していた。

2,3匹ならまだしも、どうしてここまでのおびただしい数のテントウムシが、この部屋に入り、電気の傘の中で死んでいるのか…

今に至るまで理由も経緯も謎のままではあるが、釈然としないまま、亡骸を処分したのをおぼえている。

そして、これは「友達の友達が」レベルの聞いた話であるのだが、
とある部屋に、頻繁にテントウムシが入り込むことがあったそうだ。

ハエや蚊ではなく、テントウムシを部屋に見つけるというのは、あまりないシチュエーションである。

そして、私の電球の傘のケースのように、結構大量の数のテントウムシだったらしい。

とあるとき、その部屋の住人が、パンを食べようとしたら、食パンにテントウムシがとまっていたそうだ。

それを見て、その人は引っ越すことを決意したとのこと…




いいなと思ったら応援しよう!