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永久帰国

今年になって、知り合いの北米在住の日本人で、日本に永久帰国した人たちが少なからずいた。

こうして私の実際に面識があった人に加え、さらに「友達の友達」、「知り合いの知り合い」レベルや、SNS,「そう言えば、そういった話を聞きました」などといった、人から聞いた話のレベルも含めると、かなりの数の、これまで長期滞在をしてきた日本人が、帰国したのではないだろうか。

50代、60代という、子供が独立して、仕事もリタイヤするような年齢。

そして急激なインフレや、治安の悪化などによる、このまま北米に住み続けることへの不安。

この2つの要素が大きいのだと思う。

しかし中には、私が勝手に「この人はアメリカで骨を埋めるのではないか」と思っていたような人までも、永久帰国が決まった、といった話を耳にしたりで、なんとも言えない寂しさを感じている。

もちろん、彼らが望んで帰国して、日本で幸せに暮らしてくれることに対しては、嬉しく思う。

だが、私にとっては彼らと過ごした良き時代の一つが終わってしまい、こちらに残った者として、今後、どういう風に生きていったらいいのかが、見えてこないのに戸惑っているのだった。

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