いぼ痔闘病記〜Vtuberがいぼ痔手術を受ける話・発症編〜
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注意事項
痔との遭遇
時は20XX年———後にセルフバビ肉してVtuberとなる月乃まゆはS県の田舎町の某所トイレにこもっていた。
何も腹痛によるおこもりではない。
暇をつぶすためである。
ここでひとつ弁解すると、なにもいつもトイレ個室で暇つぶしをしているわけではない。
暇つぶしで公衆トイレ個室を何十分も占拠する迷惑な人ではない。
休日出勤の、オフィスのトイレだ。
作業の合間の暇な時間に上司の2人きりという居心地の悪さから逃げるためにトイレにこもっていたのだ。
こう書くことでサボっていたことをバラしてしまったが「ちょっとお腹痛いのかな?」くらいの時間内なので許して欲しい。
で、月乃まゆはそこで初めて遭遇する。
そう、痔に———
トイレから立ち上がると、トイレットペーパーに少し血がついていた。
ちょっとお尻も痛い。
でもそろそろ戻らねば…。
お尻に若干の違和感を感じつつ自席に戻る。
その後も上司との居心地の悪い空間を世間話などで崩しつつ作業を終え帰宅した。
帰宅してシャワーを浴びようと服を脱ぐと、下着に血がついていた。
「そんなこともあるよね☆」と言い聞かせて現実から目をそらしつつその日は終わった。
それからしばらくは長時間トイレにこもるとやはり血が出てきた。
どうも調べてみたところ切れ痔の初期段階のようで、お尻に負担をかけなければ自然治癒しそうであった。
その情報を全力で信用し、病院には行きたくない一心で目を背けていた。
そうこうしていると切れ痔の方も回復し、血を見ない生活へともどっていった。
〜 完 〜
在宅、痔、再び
「〜 完 〜」ではない。
ここで終わればどれだけ良かったか。
人生、事が起こらなければ人に知られることもない。
今回のように。
切れ痔発症事件から数年後。
時は2020年———なんだか語呂がいい感じでウキウキしていたこの年に大流行したアレが発端である。
鬼滅の刃ではない。
新型コロナウィルスである。
世は新型ウィルスの大流行に翻弄された。
街から人は居なくなり、なぜかトイレットペッパーは品切れした。
このあたりは皆さん記憶に新しいので詳しくは省くとして。
本題は感染回避のための在宅勤務だ。
日本ではそれまで「ぜったいサボるからダメ!!」と許可が降りなかった在宅勤務が急ピッチで推進された。
パンデミックのせいで在宅勤務が推進されて働きやすくなるのはなんとも皮肉なことだが、月乃まゆもその例に漏れなかった。
私はもともと勉強用に机を確保していたのでそちらは問題なかった。
問題は椅子である。
西友で買った安いパイプ椅子はあった。
だが流石にこれでは辛いということでオカムラ(岡村製作所)のデスクチェアを購入した。
それまでのパイプ椅子とは雲泥の差で、「これで私は10年は戦える…!」と思った。
話が横道に逸れたが、問題はその在宅勤務だった。
初めての在宅勤務に人々は戸惑い、阿鼻叫喚し、自らの行為に恐怖した。いや恐怖はしてない。
月乃まゆもその例に漏れず在宅勤務に戸惑った民の1人であるが、もともとのコミュ症気質が高じて「在宅勤務最高!」と日々在宅勤務を享受していた。
在宅勤務のいいところは出勤時間がゼロなところだ。
出勤時間がゼロということはどういうことかというと、起きたら即勤務できるということだ。
起きたら即勤務できるということはどういうことかというと、勤務時間ギリギリまで寝ているということだ。
勤務時間ギリギリまで寝ているということはどういうことかというと、勤務する以外の時間は全く運動しないということだ。
全く運動せず、毎日椅子に長時間座っては寝て起きての生活。
おまけに辛いものとお酒も好き。
そう、お尻によくない。
在宅勤務に伴いどこに一番負担がかかったかというと、お尻だと個人的には思う。2位は腰。
身体の部位のお話です。
今までの出勤して勤務の座り仕事でもそれなりのお尻への負担だったが、今までかろうじて残っていた運動時間である通勤が消えたのである。
おまけにみんな初めての在宅勤務である。ペースがつかめない。
具体的に言うと休憩に立つ間隔がわからない。
下手すると2時間座りっぱなしで作業してしまうとかがザラに発生する。
お尻に酷である。
かくしてめでたく切れ痔が再発するのであった。
いやめでたくない。
いぼ痔闘病記〜Vtuberがいぼ痔手術を受ける話・在宅勤務編〜
につづく。
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