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レンズ用の特殊効果系フィルターを使った写真を多重露出写真の様に重ねて質感を調整する
ごきげんよう。
月乃です。
今日はタイトル通り、撮影に関するお話を書いてみます。
レンズフィルターを使った撮影方法に関するお話です。
特殊効果系フィルターをよく使う私なのですが、デジタル処理とは違って撮影時にあれこれ予測して撮影する必要があるため、あまり使い勝手はよいとは言えないアイテムではございますが、撮影時に独特の質感を付与できるのが好きで頻繁に使っております。
今日はそんな物理フィルターに関するTipsを一つ書いてみたいなと思ってこの記事を書いてみました。
作例付きで解説していきますので、何かの参考になれば幸いです。
そもそも…
「多重露出とはなんぞや?」って感じの方は以下をご参照ください。
多重露出とは、1コマの中に2枚以上の複数枚の画像を重ねて写し込む(露光する)写真技法のことで、「多重露光」とも呼ばれています。
つまり、「背景も被写体もクッキリさせたいけれど、絞り値はほどほどに低くしたい。どうしても距離があると被写界深度の関係でボケが抜けない、イラストの様に被写体も背景も結構パキっとさせたい。」といった場合にこの方法を使ったりします。
(他にも使いたい時はあると思いますが、一番わかりやすい用途はこれかなぁと思っています)
1度シャッターボタンを押す事で理想のお写真が誕生すれば何も言う事はないのですが、なかなか全てのシチュエーションで理想の1枚を撮影する事は難しいと感じています。
そのため、今回はこの「多重露出写真と同じ手法で合成させて質感を調整してみよう」という事を試した次第です。
それでは、作例と解説を書いていきます。
実際にやってみる
2023年の秋に撮影したこちらのデータを例にします。
まずは普通にフィルターを使用して撮影したお写真がこちらです。
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「今だったらHASEOフィルターをこんなに過剰にはしないかな…」という1枚なのですが、こちら被写体に斜光がモロ被りしてしまっています。
せっかくロケーションやポージングは良い物なのに、結果として出てきた物が全然よろしくない。
そこで考えたのが、「特殊効果系フィルターを使用していないお写真を撮影して、2枚を混ぜて被写体だけフィルター効果のない状態を作っちゃえ」でした。

こちらがHASEOフィルター(特殊効果系フィルター)を使用していない撮影データです。
背景は度外視して現像していますので違和感がすごいです。
あとはPhotoshopを使ってこの2枚をレイヤー化して重ねるだけです。
簡単ですが、二度ほぼ同じ写真を現像するのが若干面倒です。
(マスクとかの設定情報のコピーはできないので)
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🖤#luckystarっ子#ナナイロテントウ#Dormirdoll pic.twitter.com/BpHK3hYWOM
— 月乃 (@tsukino_dd) February 15, 2024
こうする事で、背景にはフィルター効果が付与されつつも被写体がクッキリとしたデータになっています。
せっかくのご自慢のかわいいドールちゃんのお顔ですから、何としてでも潰れないようにしたいなぁと思っております。
手前からストロボ照射すれば後ろが暗くなって解決しそうですが、それだと光量差によって発生しているこのフィルター効果も弱まってしまうので逆効果になってしまって解決には至りません。
そこでこの様な方法を使って理想の質感に近くなる様に調整してみた次第です。
別のデータでもやってみる
せっかくなので最近撮影したデータでも同じ事をやってみました。
こちらは最近撮影したデータなのですが、偶然にも全く同じコーデです。

「もうこれでよくない?」って思いますよね。
私も若干そう思いますし、撮影データがこれしかなかったら、きっとこのデータをXに投稿してるんじゃないかな?と思います。
先ほどの作例同様、フィルターのないお写真も撮影していたので、そちらも現像していきます。

特殊効果系のフィルターを使って撮影してはいないためクッキリしていますし、斜めからの光も入っておりません。
先ほどの作例同様に被写体の部分だけを使う想定で現像処理します。
背景は使わないので追い込んでいません。
同様にPhotoshopで1枚目と2枚目を合体させます。

🧹🪣🌟#luckystarっ子#ナナイロテントウ pic.twitter.com/bvj8JxaDNW
— 月乃 (@tsukino_dd) December 26, 2024
絶妙な具合で被写体がクッキリしたと思います。
こちらは本人にしか明確な違いがわからないレベルかも…?
でもこうやって自分の中でできることがある部分を突き詰めるのもドール撮影の楽しみの一つだと思っています。
このテクニック、何かの参考になれば幸いです。
まとめ
今回は特殊効果系フィルターの効果調整テクニックをご紹介させていただきました。
「特殊効果系フィルターを使うほど非現実な作品を撮影したいという想いがある人なら、きっとこのテクニックは参考になるはず…!」と思いつつ…かなりマイナーなネタなので、果たしてどの程度の人のためになったかはわかりません。
「記事として書くのであれば、少し前のストロボ購入の記事のライティングの部分の様な感じの方がいいのかな…?」とも思いつつ、たまにはこういう話を書きたくなる時もあるので今回記事にまとめてみました。
おまけ
NieR:AutomataのPCステッカーを見つけたので買ってみました。
グラボの上にアクスタやフィギュアを置いた時のため、そこだけは空けてあります。
痛車用のステッカーよろしく、塊になってるタイプじゃなくて線になってるタイプだったので、貼る難易度は結構難しかったです。

早速酷使してるPCくんです。
2024年の記事としてはこれで最後になります。
年明けはご依頼撮影がある…というか既にお洋服の方を作者の方からいただいて手元に届いているので、撮影してお披露目された段階でまた記事を書こうかなと思っております。
読んでいただけたら嬉しいです。
おしまい。