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見かけると、切なくなる人

大河蓮です。
梅雨時期ですね☂️庭の紫陽花が満開です。

近所で車の運転をしている時、時折見かける人がいます。
背が高く細身のご高齢の男性です。
ご病気なのか、腰はくの字に曲がり、目線は足元に。手押し車を押しながら、ゆっくり、ゆっくり、道路のはじを歩かれます。
おそらく、スーパーからの帰りなのでしょう、手押し車には日用品がわんさかと積まれています。

この方のお若い頃も知っています。
私が小学校に行く時、正面から自転車に乗って来るその人と毎日すれ違っていました。
明るいグリーンのユニフォームを着て、ママチャリを漕ぎ、通勤されてました。

あれからずいぶんと年月が経ち、彼の腰は大きく曲がってしまい、歩くのもおぼつかない。

だけども、自分の脚で買い物に出掛け、毎日を懸命に生きておられるのです。

その方からは、家族がいるような雰囲気は感じられません。
ただ、黙々と、手押し車を押し、雨の日も晴れの日も、道路の端をゆっくりと歩いています。

生きるために、自分ができることをする。
当たり前のことなのに、それをしない人のなんと多い事か。

その人を見かけるたび、心の奥から切ない気持ちが湧いてきて、鼻の奥がツンとなる。
一方で、勇気がもらえる気もするのです。

いつまでもお元気でいてください。

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