友達と起業できるか
こんにちは!Hamaru StrategyのChief OTAKU Officerつっきーです。
今日は、一緒に大きなプロジェクトをしたり、起業をしたりする際の "パートナー選び" について書いてみます。
結婚と恋愛はどう違うのか
先日、とあるオタクコミュニティ(ほとんどが20代男性)でやり取りしていた時
「結婚と恋愛はどう違うのか?」
という、よくある話題になりました。
「結婚は恋愛感情だけでは成り立たず、冷静に条件等を鑑みて決めるのが良いと言われているが、いまいちピンと来ない」と。
そこでの私の答えは
「友達と起業できるか、っていう話に似てますよね」
というものでした。
この答えで、複数の皆さんに納得していただいけたようです。
(私としても我ながら分かりやすい言葉だったな、と思っています笑)
この言葉に納得感が得られたのは、一般的に「友達との起業は難しそう」というイメージがあるからなのだと思います。
友達と起業できるか?
友達との起業。
最近は学生起業をする人も増えてきて、割とこのパターンを見るようになってきました。
私自身は友達でなく、上司と起業するという割と珍しいパターンなのですが
「あなたは友達と起業できますか?」と言われれば、私の答えは「No」です。
もちろん、友達と起業して大きな成功を収めている方は、世界中にたくさんいらっしゃると思います。
また私個人としても「この子と起業したら面白そうだろうな~」という友達は何人か思い浮かべることができます。
それでも、複数の視点から、友達と起業することは相当な困難を伴うと思うのです。
友達と起業する3つのデメリット
あくまで一般論として、友達と起業するデメリットをいくつか挙げてみます。
①金銭トラブル
まず思いつくのが、金銭トラブルです。
「金の切れ目が縁の切れ目」という言葉がある通り、お金が絡むと とかく人は冷静な判断を失います。
考えたくはないことですが、実際に起業したパートナーにお金を持ち逃げされる……なんて話もちょくちょく聞きます。
金銭トラブルは友達関係だからこそ起こることではないです。
ただ、裏切りの心理的ダメージや、ビジネス以外の人間関係への波及を考えると……
友達関係にある方が、より事態が拗れてしまうのが容易に想像できます。
②公私の区別がつきにくい
これは性格によるところが大きいですが、公私の区別がつきにくくなるのもデメリットだと思います。
お互いに指摘すべき部分が なぁなぁになったり、遊びと事業の境目が分かりにくくなったり。
今はビジネスパートナーとして接しているのか?それとも友達として?
その認識が少しズレると、トラブルになりやすいと思います。
また将来的に事業が大きくなった時、社員が2人をどう見るかというのもポイントです。
「あの2人は友達だしなぁ」
と思われてしまうと、色んな判断に不信感が出てきてしまいます。
③心境の変化に左右されやすい
今まで仲良かった友達と、なんとなく疎遠になることってありませんか?
クラスが変わった、学校が離れた、彼氏ができて一緒に遊びにくくなった etc……
些細なきっかけが積み重なって、決して仲が悪くなったわけではないけれど一緒に過ごさなくなる、なんてことは多々あると思います。
起業して一緒に過ごしていても、そういったことは起こり得ます。
ライフステージが変わったり、大きな天災などで価値観が変容していったり。
もし、相手の「その時期だからこそ」の価値観や思いに共感して起業したならば、その変化による別れもまた十分にあり得るのです。
起業パートナー選びの5つの条件
では逆に、どんな人となら起業しても上手くいきやすいのでしょうか?
まだHamaru Strategyは3期目に突入したところであり、私自身経営者としても未熟ではあります。
ただ、コロナ禍で色々とあったものの、CEOしみーさんとの関係性は一貫して良好です。
そのことから、私がこれまでに感じた「こんな人となら起業しても上手くいくのではないか?」というポイントをお伝えします。
この条件を満たせば、もし友達関係だったとしても、起業後も引き続き良好な関係を築けると思います。
①芯にある価値観に共鳴できる
ただの価値観ではありません。
「芯にある」価値観、というのが重要です。
先ほど申し上げた通り、人の考え方や価値観は変化していきます。
ですが、多少の変化はあっても、人の芯にある価値観というのはなかなか変わらないものです。
その部分に違和感がなく、その人間性をリスペクトできるのであれば、まず第一条件はクリアです。
そこを見極めるために、起業にあたり、改めてお互いの価値観を深くまで共有する作業を必ず行うべきだと考えます。
②議論と会話を分けて考えられる
これは相手だけでなく、自分自身にも必要なスキルです。
ビジネス上で白熱したバトルを繰り広げていても、その後飲みに行ったらケロッと肩を組んで笑っている……
欧米ではよく見られる光景ですが、一般的に日本人は、こうした区別をつけるのが苦手とよく言われます。
ビジネスの議論で食い違いがあった時、それをプライベートにまで持ち込んでしまえば、関係が悪くなるのは必至。
そういう人は、そもそも誰かと起業するのには向いていないのだと思います。
私もまだまだ修行中の身ですが、少なくともCEOしみーさんは議論と会話を分けてくれるという信頼があるので、良好な関係を保てています。
③得意分野が違う
複数人で起業する一番のメリットは、お互いの苦手分野を補い合えること。
得意分野が離れていればいるほど、カバーできる範囲は広く、ビジネスの拡大にも役立ちます。
逆に得意分野がかなり被っている場合は、お互いに譲れない部分が多くなってしまうのだと思います。
必要な議論だけならよいのですが、感情的にも譲れなくなってサービス開発が止まる……なんてことになってしまえば、大きなロスです。
実際にHamaru Strategyの2人は
という真逆の構成なのが、アイデア出しや仕事の進行上で かなり有利に働いていると実感しています。
ちなみに全員が不得意な分野は、さっさと専門家に外注するが吉。
例えば弊社は「細かいことが苦手×お金の計算が苦手」な2人なので、税理士さんにお任せしまくっています笑
④生活が安定している
これは身も蓋もない話なのですが……
起業する際には、多かれ少なかれ身銭を切る必要があります。
また、職を失うリスクも常に存在します。
そんな時に、お互いの生活(特に金銭面)に余裕がないと、うまくいかない時に相当ギスギスしてしまうでしょう。
また、前述の通り 持ち逃げのリスクも潜在的に存在するわけですが、相手の生活に余裕がないと、何かあったときに疑わざるを得なくなるわけです。
もちろん、お金遣いに計画性がないのは もってのほかです。
個人の生活も、会社の会計もすぐにピンチに陥ります。
できればお互い、当面の生活の算段を付けてから起業することをおすすめします。
⑤たとえ何があっても……
そして最後に、私が大切だと思うのは
「最低の想像をして、それでも大丈夫だという自信がある」
ことです。
事業は失敗することもある。
いきなり天災に見舞われるかもしれない。
もしかしたら相手に裏切られるかもしれない。
相手の考えが変わって、会社が崩壊してしまうかもしれない。
自分や相手が身体を壊して、仕事ができなくなるかもしれない。
そんな風に、未来への不安は尽きません。
ですが、少なくとも
「この人と起業した人生は、しなかった人生より絶対に良かった」
と言えるかどうか、は最も重要な要素だと思います。
こう言うとやっぱり、誰かとの起業はまさに結婚のようなものですね笑
起業のパートナー選びには、結婚と同じかそれ以上に、冷静な判断が求められます。
そして冷静に考え抜いた結果「この人となら」と思えるならば、それは元々の関係性が友達でも何でも、うまくいく確率が高いと思います。
何よりも、人生において「一緒に起業したい!」と思えるまでのパートナーが現れるのは、本当に幸せなこと。
その幸せへの感謝と、相手へのリスペクトこそが、ずっとうまくいく秘訣なのではないでしょうか。
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