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『兵器に薔薇の花を』28:プロット100本できるかな。

 タロットカード6枚引いて小説のプロット100本作る創作訓練やってみた記録です。



◆引いたカード◆
1主人公の現在:戦車(逆)報われない勝利、独占欲
2主人公の近い未来:皇帝(逆)弱さ、優柔不断
3主人公の過去:節制(逆)不毛、忍耐力の無さ
4援助者:魔術師(正)独創性、技術力
5敵対者:審判(正)復活、解散、変革
6結末:正義(正)バランスの取れた判断、常識的


『兵器に薔薇の花を』28/100

 イワヌ族は滅亡寸前だった。
 雄しか生まれぬイワヌは他種族の雌を戦で略奪し、子を生ませるしか繁殖の方法がない(節制・逆)。そうして生まれるのもまたイワヌ族の雄ばかりなので、侵略を続けるうち、見渡す限り雄ばかりになってしまった(戦車・逆)。
 バニーはイワヌ族の技術者として兵器を作っていたが、争いごとは元来苦手で、同じ雄の恋人とつつましく暮らす、そのための稼ぎとして兵器作りはやむを得ないと自分に言い聞かせている。
 雄ばかりのイワヌ族では雄同士の恋愛は当たり前の文化だったが、種族の滅亡を懸念した指導者達がこれを禁止した(審判・正)。雄同士でなく、外世界に出て雌を獲得してこいというのだ。パートナーと愛し合っているバニーは当然納得がいかない。一方、国中が雌もなくパートナーも禁じられて荒んでいき、外世界への侵略やむなしというムードに。
 バニーは新型の銃を開発する。略奪は繁殖目的だ。この銃は雌を傷つけず捕獲できる。撃たれた相手は撃った相手に惚れてしまい、自らの意志でついてくるというのだ。
 意気揚々と侵略を開始するイワヌ族。しかしバニーの銃は、実は逆だった。撃たれた相手のフェロモンが爆発的に増加し、撃った側こそがその直撃を受けて心底惚れ込んでしまう。
 銃を捨て、国を捨ててもともに生きたいとすがるイワヌ族の雄に、すべてではないが、ほだされて契りを結ぶ雌がともに平和的に帰国する。
 どういうわけか、こうして成立したカップルの間には、雄だけでなく雌も生まれることがわかり(正義・正)イワヌ族は侵略、略奪せずとも繁殖が可能になった。(了)


でもバニーはパートナーと別れないからね。←

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