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voice_watanabe
『缶コーヒーほどの愛でいい』1:プロット100本できるかな。
アプリのタロット占いで6枚引いて、物語のプロットを作るレッスンやってみた記録。
1枚引くだけのアプリなので同じカードが出ちゃったりしてます。
◆引いたカード◆
1主人公の現在:運命の輪 物事の好転 運命的な出来事
2主人公の近い未来:世界 完成 勝利
3主人公の過去:死神 終止 悪い変化
4援助者:力(逆) 不正 偏る
5敵対者:愚者(逆) 計画性のなさ 非協調的
6結末:愚者 旅立ち 自由人
1/100『缶コーヒーほどの愛でいい』(現代物)
中堅社員としてそこそこ安定した生活をおくる中瀬。いつの頃からか最早覚えていないが、中瀬の重要な仕事のひとつは、上司の淡路に指示されるまま淡々と、不正に数字を操作することだ。
倫理観に蓋すれば、人並みに暮らしていける。
最高じゃないかと薄暗い思いで働いてきた中瀬だが、もう充分会社に貢献したからと、後輩への指導と引き継ぎを淡路から言い渡される。しかも、全ては中瀬の独断でやっていることとして引き継ぐようにと。
中瀬の胸にようやく疑念が無視できない大きさにふくれはじめるが、表向きは後輩の北嶋の軽薄な態度と雰囲気に不安があるとして、北嶋への引き継ぎを断りたいと淡路に掛け合う。
しかし万が一のときには責任を取ると言う淡路は、
「北嶋のような男は、言われたことに疑問をもたず、言われたことしかやらないのが賢いふるまいだと信じている、ただの馬鹿」
だから安心しろと笑う。
北嶋へ不正な仕事の引き継ぎをしながら、中瀬はこれまで己がしてきた事を振り返る。
命令通り、自分の意志なく流されてきたのではない、流されることもまた自分の選択の積み重ねだったと悟るが、今更もうなかったことにはできないと諦めていたところへ、突然会社ぐるみの不正がマスコミにリークされる。
「中瀬さんの引き継ぎ、なんかピンとこなかったんで」
リークした張本人である北嶋は、飄々としてまるで悪びれない。
騒動の中心に放り込まれた中瀬は、北嶋とともに会社と戦うことになる。(了)