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バレエダンサーなら知っておきたい!調理法による栄養価の変化
こんにちは!tsukikoです!
管理栄養士として、
ダイエットサポートや栄養指導の仕事をしています。
「食べたいものを食べる」
バレエや健康上ふさわしいものを自然と選べているなら
とても素敵なことですが、
そのときの気分によって毎日毎食食べていると
バレエをするには色々な意味で
そぐわない体型になってしまうことも。。。
ヘルシーな食事を作ったり選んだりする際に
とても大切なことがあります。
それは、調理法によって
カロリーやビタミンなどの増減があるということ。
「揚げ物はカロリーが高い」
のように、調理法によって
カロリーやビタミンなどの増減は大きく、
なんとなくでも知っているのと知っていないのとでは
雲泥の差です。
吸油率とは
【食材に吸収される油の量】÷【食材の総重量】
のこと。
実はこの給油率は
揚げ物料理一律ではありません。
揚げるという調理法、
単に揚げ油が衣にまとわりついているだけだと思っていませんか?
実は、
食材の持っている水分と揚げ油が、高温で揚げることによって置き換えられているんです。
揚げ物でも、素揚げ、から揚げ、天ぷら、フライ(パン粉揚げ)などの衣の種類や分量だけでなく、食材の種類や形状、切り方などによっても吸油率が異なります。
じゃがいも(天ぷらのみさつまいもを参考)で見てみましょう。
じゃがいもの素揚げの吸油率
・皮むきまるごと2%
・千切り4%
・薄切り(1.5mm厚さ)15%
さつまいもの天ぷら12%
コロッケ16%
(参照:女子栄養大学出版部『調理のためのベーシックデータ』)
この研究データによると、
・フライが一番吸油率が高い
・素揚げでもポテトチップスのような薄切りが格段に吸油率が上がる
ということがわかります。
他にも、
・衣が付きやすい食材は、吸油率が高い
・乾燥パン粉より生パン粉の方が吸油率が高くなる
などが言えます。
次にビタミンの調理に関する特徴についてご説明しましょう。
ビタミンは、その特徴から、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分類されています。
水溶性ビタミンは水に溶けやすいため、水中に流れていきやすい特徴があり、
・水で洗う時には手早く行う
・スープなど煮汁ごと食べられる料理にする
などの工夫が必要となります。
脂溶性ビタミンは油とともに食べるとビタミンの吸収率がアップする特徴があります。
・緑黄色野菜のサラダは少しのドレッシングを使う
・炒め物や揚げ物も特には選ぶ
さらに、光や空気に触れることで壊れやすいものや
酸とアルカリ環境で不安定になるものもあります。
【脂溶性ビタミンの調理による最大損失の割合】
ビタミンA(レチノール):40%
βカロテン:30%
ビタミンD:40%
ビタミンE:55%
ビタミンK:5%
【水溶性ビタミンの調理による最大損失の割合】
ビタミンB1:80%
ビタミンB2:75%
ナイアシン:75%
パントテン酸:50%
ビタミンB6:40%
ビオチン:60%
葉酸:100%
ビタミンB12:50%
ビタミンC:100%
(五十嵐脩著「ビタミン」より)
特にビタミンCは水に溶けやすく、加熱などによっても不安定なため、調理や保存方法などによる損失が大きいといわれています。
例えばほうれん草のビタミンCは、冷蔵保存で3日後には75%まで減少してしまうともいわれ、
5分ゆでるとさらに40%が失われるという結果が報告されています。
(参照:女子栄養大学出版部『調理のためのベーシックデータ』)
このように、
調理や保存によって栄養素が失われてしまう事を理解し、
必要な時には
よりヘルシーな料理を選べるようにしておく
ということが重要です。
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