大学入試、親への感謝

2日間の大学入学共通テストが終わったようだ。
受験生のみなさん、お疲れさまでした。
そして、受験生の保護者の方や先生方もお疲れさまでした。

自分が受けた約40年前は共通一次と言った。
新聞に掲載された英語の試験を見ると、当然だけど自分が受けた時と試験内容が変わっていて驚き。
英語については、当時との難易度比較は別にして、求められる情報処理能力は格段に上がっている印象。
一日の最後に、この英語のテスト、しかもリスニングテスト付きを受けるのは、なかなかしんどいだろうなあと思ってしまった。今の自分が受けると、集中力がもうもたない…  若いってすごいですね。

今は現役で大学に進学する生徒が圧倒的に多いようだが、約40年前は浪人しての大学進学が結構多かった。
自分も共通一次に失敗&そのショックから私立も失敗、浪人生活を経て、地方から関東圏の大学に進学した。
浪人して大学進学する生徒が多かったとはいえ、地方では女子が浪人するのはあまりよしとはされず、共通一次を失敗した時点で地元大学(多くの場合は地元の私立大学)に切り替える同級生が多かった。
自分も担任の先生や進路指導の先生から地元大学への切り替えを進められた。
でも、どうしても新たな世界(都会に出ることが世界を広げることの必須条件ではないことを今なら理解できる。でも、当時の高校生の自分にはそういった考えはできなかった)を見てみたくて、両親に頼み込み、一年後に再チャレンジさせてもらった。
結果としては、自分の第一希望の大学に進学することができた。

今思うと、この一年余分の受験生生活、そして何よりも地方から関東圏への進学で要した生活費(地元の大学なら学費だけ)の負担はとても大きかったと思う。
ごくごくふつうの一般家庭、特に高い経済力あったわけではない両親にとっては、かなり負荷がかかったはずだ。
きっと自分たちのやりたいことやほしいものは全て後回しににして、自分の5年間を支えてくれたのだと思う。
でも、自分が在学中も卒業後も、この5年間の負担や苦労について、両親が私に言ったことは一度もなかった。
自分たち夫婦には子どもがいないが、もしいたとしたら、両親と同じように子ども第一優先にできる自信はまったくない。
もう他界してしまった両親、自分は何か両親に返すことができたか、こちらも自信はない。

母が亡くなり10年以上、父が亡くなり7年以上、ふだんは両親のことを思い出すことはあまりない。
でも、大学入試のこの時期になると、いつも両親のことを思い出す。
そして、感謝の気持ちをきちんと伝えていたらよかったと後悔の気持ちも。



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