それに自信は必要ですか?

私は、実を言うと
「自信」と言うものを
体感することがほぼない。
でも「自信がない」という
世間で言われている
不安定な状態でいることもない。
自分への信頼はあるが、
「自信満々」といった感じを
あまり持たない。
逆に自信満々な感じでいても
間違える事もあるし
自信どころか手応えゼロで
うまくいくこともあるので、
自信を感じるか感じないかは
バロメーターにしていない。
だからあえて感じる努力もせず、
結果、自信があるかないかに対して
自問自答しないので、鈍感になってる。
あると言えば、ある気にもなるし、
ないと言えば、全くない気にもすぐなる。
直感は役に立つ感覚だが、
自信は感覚として役にたてれる術を
知らないので、
感じてると気持ちいいものだが、
判断基準には使わない。
ということで、自信を重要視していなかった。

ただ、周りの人が何かにつけて
「自信はあるか?」
とか
「自信をつけろ」
とかよく言う環境にいた。
世間が「自信」に対して重きを
置いている事は強く感じていた。
その度に、そのことに価値を置いてない事や
重要に心から思えないことに
申し訳なかったり、
自分は少し変わり者なんだと
残念に思ったりはした。
ただ、心から重要と思えないものに
周りがそうだからといって価値を
置くことも出来ず、なんとなく
話を合わせて生きてきていた。

なので時々、
自信のなさを取り立てて言わない私を
すごく自信のある持ち主だと
勘違いする人がいたり、
また逆に自信があることを
アピールしてこない私を
それをしたいのならアピールしてこいと
物足りなく感じる人がいたりした。

その度に
「自信って世間では、かなり重要度高いなぁ」
と思っていた。

そして最近、自信が何と関係してるのか
やっとわかった。

自信はみんなの中で安心と関係していた。
度合いは様々だか、
自信がある方が安心なのだ。
お金がある方がないより安心とか、
備品の貯蓄がある方がないより安心とか、
時間の余裕がある方がないより安心とか、
そういった類で、
自信もある方がないより安心だということが、
私は全く分かっていなかった。
あっても無くても大差ないと
本気で思ってたのだ。

それが分かって過去を遡ると
色々みえてくる。
プロジェクトを任す私に自信があるのかと
聞いてきた上司が求めていたもの、
私の進路に対して親が求めていたもの、
二人の将来に対してパートナーが求めていたもの、
部下が業務に対して求めていたもの、
友達が夢に対して求めていたもの、
全てなんの話をしているのか分からず、
「それに自信は必要ですか?
すると決めたらするだけだし、
自信の有無を議論して、建設的ですか?」
とあまりにも空気読めてない返事をしていた。
相手がまさか不安を感じ、安心を求めて
自信の有無や度合いを感じようとしてるとは
思いもしていなかった。
なので相手の心に寄り添った事が言えず、
トンチンカンで冷たい発言になっていた様に思う。

みんな不安で、安心が欲しかっただけなのに
その不安に対して気づいてあげることも出来ず、
安心を与える言葉を言えず、
なんだか残念な発言をしていたように思う。

それが分かっていれば、
「このプロジェクトに対して
全力で取り組み、会社に貢献する自信が
自分にはあります。」
「この進路を選べば、どんな結末でも
絶対に後悔しない自信があります。」
「二人で進む未来に、大きな価値があると
言い切れる自信があります」
「あなたにこの業務を任せる事が
私が今思いつく最良の判断であるという
自信があります」
「あなたの夢を全力で一緒に応援する
自信があります」
と言ったはずだ。

それが分かった今、
不安を感じている相手に対して
誠実に今ある自信が持てる部分を
丁寧に伝える事が大事だと思える。

成功する自信があるかないかでは、
どちらとも言えない。
知らない、又はわからない。
ただ、今ある自信を感じられる部分が
ゼロなことは絶対にない。
なんらかの自信を感じられる部分がある。
それをどう感じているか丁寧に
相手に伝える事の重要性が分かった。

私は自信と安心が関連付いていない。
自信ではあまり安心しない。
それより問題や課題に着手し始めると
安心する。
なので、自信が安心と関連付いている人への
配慮がなかった事申し訳なく思う。

何かに向かって物事をする時、
お金があればあるだけ安心だ、
時間もあればあるだけ安心だ、
策もあればあるだけ安心だ、
仲間もいればいるだけ安心だ、
なんでもあればあるだけ安心だ。

だが順風満帆で全て満足いく形で
揃ってからスタートきることはできない。

何も無くても、
始めなければならない時もある。

そんな時に
全く何も無いわけではなく、
自分たちには、それに立ち向かう
命があり、
身体があり、
寿命があり、
色々あり、
の一環で
こういった感じの自信がある
ということを共有をする事が
安心してみんながスタートをきれる
勇気に繋がる。

「それに自信は必要ですか?」
と聞いていた私に
必要不可欠じゃなくても、
ある方がより良いということを
教えてあげたい。

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