クレームからのワンダフォー♪

全てのお客様に心地よく快適に
お過ごしいただきたいと思いながらも、
至らないところがありクレームに繋がることもある。
理不尽なクレームも時にはある。
それでも、お客様の満足度、
快適性をあげることが仕事なので、
それを感じておられない時点で、
やはり謝罪しお詫びを申し上げる理由になる。
ある程度年齢を重ねているので、
たとえこちらに非の打ち所がないような
内容のクレームでも、
せっかく楽しもうとして来られたのに
不快を感じておられるという事実に対して
謝罪しようと思える。
でも、これが若いスタッフには納得のいかないこともある。
お客様のぶつけてくる理不尽を
真っ向から受け止め、凹んでしまうこともある。
「若いなぁ。私もそんな時代あった気が。。。」
と思ってスタッフを励ましていると、
「大丈夫です!私、
 最悪の事態から相手に
『ワンダフォー!』と
言わせるのに燃えるタイプですから!」
となんとも心強い返事が返ってきた。
クレームが起こると、
大抵目指すところは、ゼロ地点へ戻すことだ。
お客様が抱えているマイナスの印象を
どれだけゼロ地点へ戻し
マイナス度合いを軽減させるかに
大抵意識を向ける。
それを彼女は、マイナスから
「ワンダフォー」という最上級へと
飛躍させようと言うのだから
恐れ入った。

「よし、最高の『ワンダフォー』を目指そう!」

そして、お客様への
おもてなしリベンジが始まった。
お客様の満足度を高めるべく
あれこれ策を練っている彼女の姿を
かわいいなぁと眺めながら
すくすくたくましく育ってくれよと
妙な親心で見守った。
彼女の作戦のもと、
お客様が帰られるまでの残りの時間
誠心誠意やれるだけのことをした。
そしてクレームを言っていたお客様を
彼女は最後に笑顔に変えた!
日本人のお客様なので
「ワンダフォー!」とは
叫ばなかったが、
それと同等の笑顔だった気がする。
彼女もこちらを振り返り
してやったりとドヤ顔をした。

おぉ、これが彼女の言う
「クレームからの、ワンダフォーか!?」
すごくいいものを見せてもらい
勉強になった。

それから、また別のお客様が
来る前からクレームを入れて来た。
料金が高すぎるというクレーム。
料金を承知の上でご予約くださったはずと
思いつつも不快に感じておられるのであれば、
申し訳ないとしか言いようがない。
しかし、キャンセルするにも、
キャンセル料金が100%発生する日付に達している。
納得いかない状態のまま
「どうせ支払うなら行きますけど、、、」
というセリフのもとお客様は電話をお切りになった。
その電話を対応した彼女は、
やはり、
「クレームからのワンダフォー目指しましょう!」
と言った。
そして、やはり彼女はお客様に
「全然高くなかったわ!
 本当に素晴らしかった!
 何もかもお金では測れない価値がありました!
 これは大事な思い出になります、ありがとう。」
と言っていただいた。

まさに、「クレームからのワンダフォー」である。

最高に気持ちがよかった!
超気持ちいいってやつだ!
「ワンダフォー」を目指して
あれこれしている間中、必死だったけど、
楽しくてしかたなかった。
なので、これから当施設ではクレームに対して
目指すべきは「ワンダフォー」に決定した。

「クレームからのワンダフォー♪」、
名言である。

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