ニュースで見た、逮捕のガーシー氏

そういえば、ガーシーさんが逮捕された。
僕は彼が政治家になったことを、さほど否定的に捉えていなかった側の人間だ。そう思うと、彼を応援しているとか、賛同していると思われるかもしれない。
Twitterなどでも頑張って欲しい、とツイートしていたので、そう思っている人もいたことだろう。

まず始めに、僕は彼の思想にも共感しないし、正しいことをやっていると思ったことは一度も無い。
彼を応援している人は、彼が悪事を明かしてくれるから喜んでいるのだと思うし、人によっては、自分の意見を代弁してくれていると感じる人もいるのではないか。
そういう感情は、市民の心理として想像できる。
一つの刺激的なエンタメとして面白く観られる、ということだろう。
それ自体も、別に悪いことではない。

例えば、最近は地震や台風の報道が多かった。
言い方は悪いが、安全な土地に住んでいる人からしたら、単純に興味深いニュースとして、それらを追いかける。
自分の親を思い浮かべてみればわかると思うが、大人というのはあの種の報道が好きだ。
「好き」というのも誤解があるけれど、新しい情報が出るたびにテレビのチャンネルを回しながら、「ほう」と言いながら、楽しんでいるように見えなくもない。
楽しい、というのは何も笑うことばかりではなく、興味深く追いかけることも同じである。
そのニュースを目にすることもできない、という人にとっては、本当の悲劇でしかないが、震災の被害が無かった土地の人からすれば、それは関心ごとの一つになる。

刺激的なことを楽しんでしまうのは、動物の性というか、これは仕方がないことだ。
悲劇が好きというわけではないし、人の不幸が楽しいというわけではない。単に、刺激的なことは「関心ごと」であり、ある意味では娯楽、エンタメなのである。
そもそも、現在の報道機関というのは、明らかにその働きを担っている。
犬や猫が家出した、なんていう当事者にとってとても重要な悲劇は、ニュースにもならない。
毎日のように行方不明者や交通事故、事件は起きているが、その中でもニュースにならないものと、なるものが分別されている。
優先順位というものがあるとして、その条件はやはり人の気を引くことだろう。

ガーシーのような、芸能人の裏情報が盛り上がるのも、楽しいと思って観る人間がいるからだ。
彼には彼のやり方があり、事情もあり、加えて、実際に芸能界の「闇」というものはある。そんなものはどこの世界にもあるから、何も驚くことでもないのだが、ああいう活動を観て初めて、「え、そんなことがあるの?なんて汚い世界なんだ」と知るおめでたい人もいる。
純粋に夢を追いかける人が、性的な搾取をされたり、暴力を受けたり、道具のように使われて消耗してしまう人たちが、少しでも減れば良いと思うし、減るべきだと思う。
ジャニーズの問題についても言えることだが、それはもちろん、他の事務所でもあることだ。クリーンな事務所ばかりなら、

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10分もかからず読める。つまり、なんか読書した気になれます。「気になれる」ということが大切。この世の全ては「錯覚」ですからね。

最低でも、月の半分、つまり「2日に1回」更新します。これはこちらの問題ですが、それくらいのゆとりがあった方が、いろいろ良いかと。 内容とし…

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