給付金の話から、日本人の在り方の話など。

消費税を無くすとか、子供がいる家庭にお金を配るとか、そういう大勢が好みそうなことを言う政治家は、人気が出るように見える。
しかし、意外とそうならないところを見ると、少なくとも有権者の中に色々と考えることができる人が多いのかも知れない。
それについては、良い傾向だと思う。物事は、そう単純じゃないということだ。

税金に対する考え方というのは色々あるけれど、それが思想なのか、ただの感情論なのかはわからない。想像するに、感情論が多そうな気がする。
僕は、どれだけ貧乏でも消費税を下げろ、と思ったことが1度も無い。だから、ゼロにするという発想も無かった。

所得に関わらず消費税が統一されているのは、どうかとは思う。
収入によって消費税が変わるような仕組みが導入されるとしたら、それは割と良いかも。
消費税率が収入に関わらず統一されているから、消費税が増えれば増えるほど支出が増える。しかし、収入は増えないのだ。だから、収入が多い人よりも多く払っている感覚になる。だから、物が買えないし、その苛立ちが金持ちや国家に向く。(本来は、自分に向けるべき。稼ぐ方法は、たぶんたくさんある。)
もちろん、収入が多いのはその人の努力や能力によるものであって、お金持ちから取れば良いという考え方は、おかしい。というよりも、これを収入が低い人が高い人に言うのがおかしいかも、と思う。これを強制できるのは、やはり国家とそれに伴う理屈だけだからだ。

ただ、世の中には不労所得というものがあって、これは本人の能力に影響されない場合がある。
例えば、先祖が残した物件を貸す。その際に、事務的な手続き、そんな軽い労働があるとは思うけど、まぁこれはほぼ不労と言っていい。
この辺りをうまく管理して税率を変えれば、さほど文句を言われることもないだろう。
まぁ、そんなことをすると高額納税者は、この国から出て行きたくなるだろうが。税金でこんなに取られたら馬鹿馬鹿しいよな、って思うことはある。大袈裟な話だが、1億稼いで半分取られたら、誰だって嫌になるだろう。
これは言い過ぎかも知れないけれど、僕たちは互いに「支えられている」という意識を忘れてはならない。
その前提が無ければ、ただの国家のお荷物だ。

消費税を無くす、という政治家ほど信用できないものは無い。
大勢にとって圧倒的に良いように見えることを叶えるなんて、そんな都合の良い話があるか?と思う。僕が天邪鬼なだけか。
コロナ禍以降、「給付金」の話が常に盛んだ。
10万円もらえたら、誰だって嬉しい。なんかお金が増えた気がする。買えなかった物を買えたかも知れない。

これは考え方のお話なので、あまり感情先行で受け取らないで欲しいのだが、このお金が配られても僕たちのお金が「増えた」のでは無い。助かった人はたくさんいると思うけれど。
このお金は、そもそも自分たちが国に預けていた物であって、「返ってきた」と考える方が理屈としては自然だろう。
納税という義務を通して、僕たちは国、国というよりも日本人を含めた国家全体を支えているわけだ。
このお金を僕たちに返すというのは、「税金の使い方」として正しいのだろうか?と、この話題が出た頃に思った。
そんなことのために配るな、と思った人もきっと居るはずだ。僕は、受け取らなかった。

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10分もかからず読める。つまり、なんか読書した気になれます。「気になれる」ということが大切。この世の全ては「錯覚」ですからね。

最低でも、月の半分、つまり「2日に1回」更新します。これはこちらの問題ですが、それくらいのゆとりがあった方が、いろいろ良いかと。 内容とし…

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