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視界が悪くても、歩いてはいる。闇は抜けるもののではなく、やがて晴れるものかも。

よく新幹線や特急に乗って、長距離を移動する。
次第に都会から離れ、高い建物が減り、集合住宅が減り、田畑や稜線の風景に変わっていく。

日中はそのことがよくわかる。
刻に合わせて、空がさまざまな色になる。こんな田園風景の中に住んでいると、その移ろいが日々、本当に綺麗だろうなと思う。
だから、僕は電車の旅が好きだ。

でも、太陽が沈み夜になれば、その風景は見えなくなる。
小さな光がポツポツとあるだけで、真っ暗だ。街灯も何も無くて、いかにも悲しい。住んでいる人たちは何も思っていないだろうが。
そんな中で、あまりに真っ暗だからと窓に顔を寄せると、単にトンネルに入っただけという勘違いをする。
「なんだ、そんなことか」とホッとする。
でも、そうやって油断していると、トンネルなど無くて本当にただ真っ暗なだけの場所があることもわかる。
トンネルなら少し移動すれば抜けるが、夜の闇は明けるまで続く。どちらにせよ、時間の経過、移動によって逃れることができるが、まるで僕の人生のようだと思った。

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10分もかからず読める。つまり、なんか読書した気になれます。「気になれる」ということが大切。この世の全ては「錯覚」ですからね。

最低でも、月の半分、つまり「2日に1回」更新します。これはこちらの問題ですが、それくらいのゆとりがあった方が、いろいろ良いかと。 内容とし…

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