テレビを見て、「一体、何を見せられているんだ」という感情を確認する

ふとした拍子にテレビを点けてみると、「何を見せられているんだ?」みたいなことを思いださせてくれる。自分を見失っている人には、良い機能だと言える。

偶然見かけたお昼の番組で、買い物をするコーナーがあった。
関西弁のジャニーズの方と、関西弁の女性タレントが買い物のロケをしていた。ああいう番組では、そのタレントが欲しい物を見て回るのが主流なようで、タレントの庶民性が垣間みえて好評なのかも知れない。
「芸能人でも、欲しいものは僕たち、私たちと同じなのだ」みたいな共感が得られて心地良いのだろう。

ところで、その関西弁のお二人が、これでもかと言うほど面白くない。関西系タレントの悪い側面というか、面白いコメントや派手なリアクションを求められていると誤解しているのか、とにかくバットを振りすぎる。
なんども振るがほとんど空振りか、良くてもポテンヒットなので、見苦しい。特に、関西系のジャニーズは、「面白いことを言わなければならない」と強く信じているようで、それは酷いありさまだった。

広義のバラエティにおいては、どんなタレントも笑いを取らなくてはならないと考えているようで、痛々しい。
しかも、それを内輪で笑っているのだから、本当に寒い。
関西弁というのは、うまくいくと確かに面白い側面はあるが、基本的に難しい言葉だと思う。
なぜなら、印象が強すぎる。特に、お笑い方面の印象が強いから、ハードルが高い。大したことのないコメントだと、標準語で話すよりも、さらに面白さは下回る。
「関西弁でまくしたてたわりには、全く面白くないことを言ったな」みたいな神経が働く。大声で言っているだけじゃないか、という例のあれだ。

関西系のジャニーズなどは、関西で生まれ育って、その文化で20年30年も生きてきたわけだ。
テレビの仕事にも慣れ、たくさんのタレントを見る。面白いことや鋭いことが言える人は、他の優れたタレントを見てさらに自分のナイフを研ぐだろう。
僕が今回テレビで見た関西系のジャニーズの方は、おそらく30代前半くらいか。

タレントなら10分に一度くらいはキレのあるコメントを言えるのではないかと思うが、彼は最低のバランス感覚だった。
それならばまだ言わない方が綺麗だ、と思える発言を連発し、

ここから先は

988字
10分もかからず読める。つまり、なんか読書した気になれます。「気になれる」ということが大切。この世の全ては「錯覚」ですからね。

最低でも、月の半分、つまり「2日に1回」更新します。これはこちらの問題ですが、それくらいのゆとりがあった方が、いろいろ良いかと。 内容とし…

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?